近刊ビジネス書にみるタイトル・マーケティング:実践ビジネス発想法

実践ビジネス発想法:
必要なのは情報を知恵に変える力

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 □■□■   実┃ 践┃ ビ┃ ジ┃ ネ┃ ス┃ 発┃ 想┃ 法┃       Vol.12
   ■□■   ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛ ━┛   2004/04/20
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        ■  ビジネスの現場で必要とされるのは、情報を知恵に変える力 
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◆ はじめに
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  4月はスタートのシーズンです。これを機会に、新しく何かを始めようと
 決意された方もいると思います。

 とりあえず、関連書籍で下調べをしてから、本格的に取り組もうと考える
 人も多いのではないでしょうか。

 今回は、近刊書籍のタイトルをマーケティングの視点から考えてみること
 にしました。

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【 1 】近刊ビジネス書にみるタイトル・マーケティング
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 最近はターゲット・マーケティングという言葉を持ち出すまでもなく、
 書籍のタイトルでも、明確に対象者を織り込んだネーミングが多くなって
 きた。

 「13歳のハローワーク」が成功したように、ターゲットとコンテンツの組み
 合わせに意外性があると、効果も大きい。
 しかし、この組み合わせを間違えると、かえって訴求テーマが曖昧になり、
 逆効果になることもある。

 今回は、最近出版されたビジネス書の中から、特にタイトルが気になった
 ものを紹介する。

 最初にお断りしておくが、これからとりあげる書籍を実際に私自身が読ん
 だわけではない。あくまでも、タイトルの付け方を考える目的で選んだ
 だけである。

 魅力的なタイトルに釣られて読んではみたが、中身がつまらなかったこと
 は、よくある話だ。また、その逆のケースもしかり。
 あくまでも、最終的な読む読まないの判断は、皆さんの自己責任でお願い
 する。


■ニッポンの課長 重松 清 (著) 日経BP社


 ⇒ http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822243788/planbiz-22"


 極めてオーソドックスなタイトル。
 直木賞作家の重松清がはじめて挑むビジネス系のノンフィクション。
 元々『日経ビジネスアソシエ』に連載にしていたものを、加筆して単行本化
 したものなので、ある程度の売り上げが見込める強みがある。

 そのため、装丁も著者の名刺の写真を見せるだけのシンプル主義で、奇を
 てらう必要のない王道路線を目指している。

 「日本」ではなく、「ニッポン」としたところが、なんとなく「ガンバレ
 ニッポン」が連想され、世の課長職に対する応援歌になっているような
 ポジティブな雰囲気も漂う。


■課長の会計道 千代田 邦夫 (著) 中央経済社


 ⇒ http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4502243701/planbiz-22


 出版社のキャッチコピーには、「リストラの最前線であえぐ多くの課長に、
 自身がそして会社が生き残るための最善策として会計を身に付けることを
 説く。近時の経済事象に照らし会計の仕組みや考え方を伝授する」とある。

 著者は大学教授で会計学の専門家であるが、なぜ会計に「道」をつけた
 のかの理由が、判然としない。上の説明を読む限りは、求道的な印象は
 感じられず、むしろ課長向けの処世「術」のように思える。
 「上司を見返せ」の真っ赤な帯も、内容とマッチしているとは言いがたい。

 ラストサムライ以降の「武士道」(新渡戸稲造著)ブームに便乗しようと
 考えたのかもしれないが、その効果はほとんどのないのではないか。
 もっとストレートなタイトルの方がよかったように思う。


 その他の会計をテーマにしたもの。


■女子大生会計士の事件簿3 山田 真哉 (著)  英治出版 


 ⇒ http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/490123448X/planbiz-22


  とっつきにくい会計のイメージを払拭するのに成功した好例。シリーズ3
 作目となる本書も、快調に販売を伸ばしている。
 その秘密は、平易な内容もさることながら、タイトルの秀逸さにある。

 「女子大生」、「会計士」、「事件簿」の組み合わせに意外性があり、
 思わず手にとってみたくなる誘惑に駆られる。
 これが「新人会計士の奮戦記」あたりの平板なタイトルだと、ここまで
 売れなかったはずだ。


■金児昭のやさしい会計実学 社長!1円の利益が大切です 金児 昭 (著)
 中経出版


 ⇒ http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4806119423/planbiz-22


 一部上場企業での財務会計の実務経験を持つ著者が、自らの実例の基づき、
 経営者に対して、現場発想の会計の大切さを説くもの。

 ターゲットに直接的に呼びかける、現場感のある「実学」「1円の利益」
 といったフレーズを盛り込み、ストレートに訴えかける力強さがある。


■鋭い頭を持った、世界で通用するMBA的課長術  斎藤 広達 (著) WISH BOOKS


 ⇒ http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344004582/planbiz-22


 内容(「MARC」データベースより)
 MBAは欧米の大学に留学し取得するものだが、取得者が学んだものと同じ
 処世術を身につければその必要はない。取得者のみが知る脳みその使い方
 を伝授。2002年アミューズブックス刊「MBA的発想人」を改題、大幅加筆。


  著者には、「MBA的発想人」、「MBA仕事術―あなたを人生の勝者にする!」
 の既著があり、それなりに売れたのではないか。今回はシリーズ第3段
 として、ターゲットを課長にしぼった内容にしたもの。
 好意的に解釈すれば、一般的な発想法にはじまって、より具体的な内容に
 進んできたようにもとれる。

 しかし、私にはどうしても、MBAと課長の取り合わせは不自然に思え、
 ネタが尽きた苦しさのほうを感じ取ってしまう。既刊の「MBA的発想人を
 改題、大幅加筆」というのも、焼き直し感が否めない。

 そもそも、MBA取得を志す者は、日本的な中間管理職の象徴である課長程度
 を目標にしているはずはない。また、MBAで学習する内容もヒト、モノ、
 カネといった経営資源の配分を決定できるポジションに立ってはじめて
 生かせる内容が多いはずだ。課長程度の役職で十分に生かせるように思い
 込ませるにも無理があるのではないか。

 「鋭い頭を持った」というフレーズにも疑問を感じる。
 MBAのエッセンスを簡単に知りたいという人間を、ターゲットとするので
 あれば、「鋭い頭になれる」とすべきだろう。
 
 簡単に何かになりたいという読者の願望をくすぐることを狙ったとしても
 昔一斉を風靡した「1分間マネージャー」に続く「1分間」シリーズの
 明快さには遠く及ばない。


■MBAコースでは教えない「創刊男」の仕事術 くらた まなぶ (著)
 日本経済新聞社


 ⇒ http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532310490/planbiz-22


 上で紹介した本と、ガップリ四つに組んだタイトル。
 所詮座学にすぎないMBAを真っ向否定し、リクルート社で数々の雑誌を創刊
 した自身の実績で全面的勝負の意気込みが伝わる。

 なぜ、著者名がひらがな表記でなければならないかは不明。


■中高年のための携帯電話ABC  法林 岳之  (著)  日本放送出版協会


 ⇒ http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4141883794/planbiz-22


 4月から始まったNHK趣味悠々の番組テキスト。
 そこで、番組内容を確認してみた。

 ⇒ http://www.nhk.or.jp/syumiyuuyuu/keitai.html

 第1回  携帯電話を使ってみよう!
 第2回 携帯電話を手に入れよう  
 第3回 電話を上手にかけてみよう  
 第4回 便利な機能を使ってみよう  
 第5回 着信音と電話帳機能に挑戦! 
 第6回 携帯メールって何?  
 第7回 携帯メールを送ってみよう  
 第8回 上手に携帯メールを使いこなそう 

 どう考えても、この内容は今まで携帯電話を使ったことのないお年寄りを
 対象にしているのではないか!!
 中高年を馬鹿にしてはいけない。

 率直に言って、この本と番組のタイトルは、放送内容を正確に表わしては
 いない。「中高年のため」ではなく、はっきり「初めての携帯電話ABC」
 もしくは、「携帯電話入門」とすべきだ。

 本来ターゲットとすべきマーケットが小さするぎるので、拡張したい意図
 も理解できないことはないが、今回のように明らかに誤解されるような
 タイトルは、信頼性をそこなう危険性もある。


 その他、ブランド名となった著者名を、全面的に打ち出した本もある。
 表紙、帯にも当然のように著者の近影が入る。
 ひとたびブランドとして確立できれば、タイトルにあえてひねりを加える
 必要もないということだ。


■齋藤孝のアイデア革命 齋藤 孝 (著) ダイヤモンド社


 ⇒ http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478750076/planbiz-22


 ベストセラー「声に出して読みたい日本語」を著した明治大学文学部教授の
 最新刊。


■池上彰の情報力 池上 彰 (著) ダイヤモンド社

 ⇒ http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478740321/planbiz-22


 NHK「週刊子どもニュース」キャスターが、自分の情報整理法を教える。



 番外編(おまけ)。


■「愛してるって、どう言うの?」 高遠菜穂子 (著) 文芸社


 ⇒ http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4835540743/planbiz-22


 イラクで人質から解放された高遠さんの本。
 注文殺到により、急遽3万部増刷された。 
 
 http://news.goo.ne.jp/news/asahi/shakai/20040417/K0017201911005.html


 著者略歴がユニーク。

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 高遠菜穂子[タカトオナホコ]
 1970(昭和45)年1月14日生まれ、北海道千歳市出身。麗沢大学
 外国語学部英語学科卒。大学卒業後、東京で1年間OL生活を送る。
 退職後、再渡米し田尻成芳氏のもとで"どう生きるか"を考えまくる。
 帰国後、30歳までは経済活動を学ぶ目的でカラオケボックスを始める
 (家業)。6年後の2000年、30歳を迎えて閉店し、ボランティアに
 専念するためインドへ
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 最後に、今後はタイトルの重要性が高まることを強調したい。
 その理由は、インターネットでの書籍注文の普及により、われわれの購買
 行動も変化せざるをえないからだ。具体的には、

 1)インターネットでは、タイトルでしか書籍を選べない

   我々が書店で本を購入する時は、装丁や本文の文字の大きさなどにも、
   こだわってきたはずだ。これがインターネットでは分からないので、
   少ない情報から選択するしかない。ここで最も影響力があるのが、
   タイトルとなる。

 2)インターネットでは、ストレートなタイトルがものをいう

   我々は書店で本を購入する際には、少なからず他人の視線を意識する
   ものだが、インターネットでは全くこれを意識せずに本当に自分の
   欲しい本を堂々と注文できるようになる。これはアダルト系に限った
   ことではない。

   例えば、「サルでも〇〇できる」「いまさら人に聞けない〇〇」と
   いうタイトルの本も、誰はばかることなく注文できるようになる。
   これらの本は、店員に在庫を確認するのにも、何となく勇気が必要で、
   自分で見つけられなかった時は、買うのを諦めてしまったケースも
   あったのではないか。
    
 インターネットで目立つためには、タイトルもますます過激化するに違い
 ない。

 
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◆ 編集後記・お知らせ
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  NNK教育番組を調べてみて、昔、チバレイ(千葉麗子)が見たくて、NHKの
 パソコン番組を見た記憶がよみがえってきました。

 若い方はご存知ないと思いますが、当時彼女はマニアの間では、電脳アイ
 ドル的扱いを受けていました。
 そのチバレイもヌードを披露しましたが、いまではほとんど注目を集める
 ことはありません。

 普通の人がインターネットで情報発信する時代ですから、もはや電脳アイ
 ドルというカテゴリーでは、存在できないのでしょう。
 せいぜい、倉木麻衣がBLOGを始めたのが、ちょっと話題になる程度です。

   ⇒ http://kuraki.livedoor.jp/
 
 最新ニュースや、書籍のベストセラー情報満載の私のBLOGもお忘れなく。

   ⇒ http://www.planbiz.info/blog/
 
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 【発行責任者】アンビシャス 神田

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