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□■□■ 実┃ 践┃ ビ┃ ジ┃ ネ┃ ス┃ 発┃ 想┃ 法┃ Vol.6
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■ ビジネスの現場で必要とされるのは、情報を知恵に変える力
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◆ はじめに
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週末に風邪をひいて体調を崩したため、メルマガの書き溜めができません
でした (>_<)。
遅れを取り戻すよう、これから頑張ります。
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◆ 目次
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【 1 】若年層の雇用問題を考える
【 2 】今日の言葉 「UP or OUT」
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【 1 】若年層の雇用問題を考える
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昨日放送のNHKスペシャルをご覧になった方も、多いはずだ。これに限らず
最近は、若年層の雇用をテーマとしたマスコミ報道が増えている。
最初は、企業内で新入社員の早期離職率(特に大卒社員の入社3年以内の
離職率が3割に達する)が、企業経営において大きな問題となっていると
いう記事の紹介から。
■週刊東洋経済2004年3月6日
「深刻化する若年離職 悪いのは新人か会社か --- 辞めるな! 若造」
pp.28-45
<-----引用ここから----------------------------------------------------
若者の早期離職が止まらない。
中卒で7割、高卒で5割、そして大卒者の3割が、入社3年以内に会社を
辞めていく。いわゆる「シチゴサン現象」だ。
若者の離職率はもともと高いものだ。しかし、大人たちは「3」の部分に
驚いた。大卒者の離職率の高さである。
学歴も知識も申し分ないはずの「プラチナの卵」たち。厳しい就職戦線を
勝ち抜いて入った会社をなぜ辞める。
最新の2004年データでは、その率は36.5%と、4割ラインに近づいている。
景気が好転しても、状況が急に改善することはないだろう。長い不況の
時代を経験し、企業にはリーンな経営が染みついている。
新卒採用数を膨張させるとは考えにくい。一方で、大学進学率は上がる。
需給ギャップは埋まらない。(中略)
■若者がなぜ会社を辞めるのか?
◆外部的要因
□不況で企業の新卒採用数が激減
「本当に入りたい会社」に入れない
□企業による職種や待遇についての説明が不十分
入社後に理想と現実の「ミスマッチ」が発生
□年功の序列や賃金体系が依然として主流
「若いうちは実績が評価されない」状況に対する不満
□転職市場の成長
「1回辞めても次がある」という安心
◆自発的理由
□「下積み」への不慣れ
「いきなり大活躍」できないことへのいらだち
□「一生一社主義」の希薄化
業績不振でリストラに遭う親、先輩の背中を見て育ち、滅私奉公精神への
疑問を持つ
□仕事を変えながら出世する「キャリアアップ」スタイルへの憧憬
■新人離職率が高い主な企業(入社3年後離職率(%))とその原因
◆男性社員
□東日本ハウス 68.5
□グルメ杵屋 63.7
□焼肉屋さかい 60.0 起業家型の人材育成
□フォーバル 53.3 成果主義に耐えられず
□吉野家ディー・アンド・シー 50.0
□シー・ヴイ・エス・ベイエリア 48.1
□ジョナサン 48.0
□松屋フーズ 40.4 早い段階からの成果主義
□ポプラ 37.9
◆女性社員
□アオキインターナショナル 62.1
□松屋フーズ 61.9 早い段階からの成果主義
□ポケットカード 51.6
□ジャステック 50.0
□セコム上信越 47.6
□山善 37.0
□マスターマックス 37.0
□香川銀行 36.6
□ベルーナ 35.7 新人積極登用の結果の成果主義
------------------------------------------------------引用ここまで--->
まずお断りしておくが、この記事で中心になっているのは大企業の事例で
ある。中小企業においては、若者の離職率の高さはかなり前から顕在化して
いたはずだ。
大企業における大卒正社員の離職率の高さが及ぼす悪影響は、次のような
もの。
□補充ができずに業務に支障が出る
□入社後3年間の人材に対する教育投資コストが回収できない
□指導する部下がいないと、管理職も成長する機会がなくなる
若者の離職の最大の原因は、入社前の期待と入社後の業務内容のミスマッチ
である。
ミスマッチ解消策として、企業側も以下のような新人活用策に積極的に取り
組んでいる。
□職種別採用
□自己申告制度
□社内公募制度
いずれの制度も、ある程度の効果はあげているものの、抜本的な解決策とは
なっていないようだ。
しかし、離職率の高さが指摘されている企業の中でも、こうした若手の離職
率の高さを、ある程度容認しているところがあるのも事実だ。
これらの企業では、早い段階から責任あるポストを与えることの効果の
方を重視するため、逆に選に漏れたものが早期退職という形で脱落する
リスクも、やむをえないと捉える。
具体的には、焼肉屋さかい、フォーバル、松屋フーズなどが、これに当たる。
これらの企業は、あらかじめ高い退社率を想定して、実需以上の新人を採用
しているのも事実のようだ。
成長率の高い、3次産業の人事労務政策に特徴的なことが興味深い。
常に若手の労働力が必要とされる面の強いサービス業にとっての最も効率
的な雇用形態は、ある程度の早期退職をベースにした完全成果主義にある
のだろうか。
一方、東洋経済の記事では、実際に退職した若者側の意見も紹介されて
いるが、若者当人達にとっては、さほど深刻な問題とは受け取られて
いないようだ。
これは、転職市場が整備されたため、簡単にやり直しがきくと考えられる
ようになった影響といえよう。
ある意味では、入社後に自分の希望とのミスマッチに気づく不幸があったと
はいえ、彼等/彼女等は初めから正社員として就職できない「フリーター」
と称する若者達に比べれば幸運な方かもしれない。
次に、正社員になる道を選ばなかった、或いは選ばざるをえなかった若者、
フリーターが日本経済全体に与える影響を考えてみよう。
■朝日新聞 2004年3月7日 3面
「フリーター、ピーク時476万人 UFJ総研試算」
<-----引用ここから----------------------------------------------------
定職を持たないフリーターは、2010年にはピークの476万人になり、企業の
正社員になる場合に比べ、個人消費は9兆8000億円減少する。
UFJ総合研究所がこんな試算をまとめた。フリーターの増加で、名目国内
総生産(GDP)を1.9%下げ、税収も1兆4000億円低くなる。(中略)
2001年の統計で試算すると、平均年収は正社員387万円に対して、フリー
ターは106万円(いずれも15〜34歳)。フリーターの年間消費額は、
103万9000円で、正社員(282万9000円)に比べ半額以下になるという。
1人あたりの納税額でも、フリーターの住民税と所得税、消費税の合計は、
正社員に比べて5分の1の年間6万8000円となる。
フリーター層の増加に伴って税収や個人消費に与える影響も大きくなる。
(以下略)
------------------------------------------------------引用ここまで--->
以上の調査報告を背景に、フリーターの実態とその社会的影響を特集した
のが、「NHKスペシャル」である。
■NHKスペシャル 2004年3月7日
「21世紀日本の課題:フリーター417万人の衝撃
番組では、フリーターの目から見た厳しい就職実態のレポートにかなりの
時間が割かれていたが、ここでは割愛する。
■企業側のフリーターを活用する理由
□中国を代表とするアジア圏の低労働コスト国に対抗して、国際競争力を
維持していくためには、賃金の安いフリーターに頼らざるをえない。
□雇用調整が困難な正社員を採用して労働コストを固定化、硬直化させる
よりも、市場の需要に応じてフリーターを柔軟に活用することにより、
労働コストを変動化しておきたい。
■フリーター側の問題点
□専門的な知識、技能が習得出来ない。
□長期間働いても、賃金が上昇しない。
□低賃金のため、社会保険料を支払えないので将来が不安。
■労働側のコメント(出演した連合・笹森清会長の意見)
□技術、知識の伝承ができなくなり、長期的には日本の競争力に逆効果。
□企業が社会保険料負担のないフリーターに依存することは、社会全体に
マイナス
□企業は長期安定的な雇用機会の提供という社会的使命を忘れてはならない。
■企業側のコメント(出演した経済同友会・北城恪太郎代表幹事の意見)
□製造業が生産性の向上を追求すると、雇用吸収力が減少するもの。
□今後の少子高齢社会を考えると、介護福祉分野等のサービスセクターが
雇用を創出していくことに期待する。そのためには、一層の規制緩和の
努力が必要。
この番組でも、特徴的であったのは、靴販売業のABCマートの幹部が、早期
選抜に伴う退社率の高騰もある程度はやむをえないと考えている点だ。
また、外資系アパレル製造・販売業(社名は登場しなかったが、GAPと推測
される)でも、アルバイトに対して極めて厳しい成果主義を要求していた
ことも印象的であった。ここでは、好評価がもらえないと、労働時間が減ら
されることにより、結果として十分な賃金収入が得られないことになる。
以上の報道から私が感じたのは、ミクロ経済とマクロ経済のバランスの
難しさである。
私企業が効率経営の究極の姿として、コストが低く固定費負担とならない、
フリーターを活用することは、経営者としてある意味当然の選択となる。
ミクロ経済的には最適な解決策であることは間違いない。
一方、企業側の冷徹な効率至上論理を見透かしたように、若者は自分にと
ってメリットがないと判断すれば、せっかく入った企業に長居はしない。
成果主義が早いうちから導入されることに大きな期待を持つが、競争に敗
れた場合は現在の会社に執着せずに次の就職口を探す。
たとえ、正社員としての就職先がなくても、企業側からの需要の多い
フリーターとしてならば、当面の生活費を稼ぐことは可能だ。
成果主義を享受できるのは一部の社員に限られる。全て企業がフリーターの
提供する低賃金の恩恵に浴することができるわけではない。
これらは、あくまでのも一個人、一企業に限定された「部分最適」でしか
ないといえよう。
しかし、フリーターの増加は社会保険料の未納、所得税収の減少等の問題を
考えると、社会全体にはむしろ負の影響の方が大きい。
これは、マクロ経済的には、マイナスということになる。
すなわち、「部分最適」に実現するものがいくら増えても、社会全体とし
て見た場合の「全体最適」からは、遠ざかって行くのではなかろうか。
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【 2 】今日の言葉
「UP or OUT」
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外資系の戦略系コンサルティング会社では、概ね次のようなキャリパスが
用意されている。勿論、会社によっては、実際の呼称が違うところや、
さらに階層が細分化されているところもある。
アソシエイト→コンサルタント→シニア・コンサルタント→パートナー
各々の階層には最長滞留年数があらかじめ決められている。その年数以内に
次の階層に昇格できなければ、退社することになる。この際、年数を延長
することは認められない。
この原則を表すのが、「UP=昇格 or(さもなくば) OUT=退社」だ。
勝者には厚い処遇が約束されているコンサルタント会社では、この完全成果
主義に表立って異を唱える者はいない。
元々、他社から引く手あまたの優秀な人材が多いので、「OUT」となっても、
それほど悲観的な雰囲気はない。
実際、他の企業に移った者がそこで才能を開花させて、元のコンサルティ
ング会社をクライアントとして利用するといった逸話も稀ではないようだ。
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◆ 編集後記・お知らせ
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最後までお読みいただきありがとうございます。
若年層の雇用問題は、自分の子供のことを考えると、他人事とはいえない
切実な問題と感じました。
お暇な時に、ご意見・ご感想のメールをください。
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メルマガ「実践ビジネス発想法」
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【発行責任者】アンビシャス 神田
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