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ソシアル・ネットワーキング・サービスはビジネスとして成立するか?

2004年05月20日

米国では、Social Networking Service(SCM)が、期待のニュービジネスとして注目を集めつつある。
まずは、ペンシルベニア大学ウォートンスクールの記事 "Need a Job? How about a Date? Networking Services Want to Help" の紹介から。

  • 米国では、20あまりのSCMが誕生し、熾烈な会員獲得競争を展開している。
  • 中には、すでに1万人規模の会員を集めたSCMもある。
    有名どころは、Friendster, Orkut, Tribe, Ryze and LinkedIn など。
  • SCMは、セコイア・キャピタルをはじめとするベンチャーキャピタルから多額の投資を集めている。
    その加熱ぶりは、90年代の dot com バブルの再来を髣髴とさせる。
  • しかし、明確なビジネスモデルを構築し、実際に収益を上げているところは少ない。いまのところ黒字化を宣言しているのは、Ryze 1社のみ。
  • 投資家にとって、SCMが魅力的な理由は2つ。会員リストを集めるだけなので、在庫リスクがないことと、会員は自己増殖するので、広告費をかける必要がないこと。
  • 現在想定されている収益源は、
    • スポンサーからの広告収入
    • 会員からの入会金収入
    • 会員からの成功報酬金収入(就職先や恋人が見つかった場合払う)
  • のいずれか、あるいはこれらの組み合わせ。
  • このほか、Ryze のようにイベント開催により収入をあげる方法もある。
  • 企業が人材を探すときに利用する可能性も高い。
  • 携帯電話会社と提携して、会員限定で割引料金を適用する拡販策などの、マーケティング展開の可能性も考えられる。
  • スポンサーに会員情報を提供する場合は、個人情報保護の問題も考えておくことが必要。(以下略)

要するに、個人が自分の友人、知人を紹介することにより広がっていくインターネット・コミュニティサービスである。「友達の輪」のメーリングリストのようなものと考えればいいのかもしれない。

SCMの特徴は、誰かに紹介してもらえなければ、入会できないところにある。ここが、希望者が自分で登録できる、米国版出会い系サービス Match.com や、職業紹介サービス Monster.com などの既存サービスとの差別化につながっているという。例えば、SCMを通じて知り合った異性が、行き過ぎた行為に及ぶと、紹介者にも迷惑がかかることになるので、自己抑制が働き品位が保たれることになるらしい。
また、転職希望のない、現役でバリバリのビジネスマンをヘッドハントするには、SCMが最適なリソースということになる。

それでも、思わず膝を打つような画期的なニュービジネスという印象は持てない。 続けて日本の状況を調べたところ、関連記事が見つかった。

CNET Japan 2004/05/13 「ソーシャルネットワーキングでゼミの名簿作り」

SFCの学生の間で、ソーシャルネットワーキングサービスが爆発的に普及している。orkutにはじまり、mixi(ミクシィ)、GREE(グリー)と認知されていったが、現状ではGREEが最も人気があるサイトになっている。SFCの学生は授業中、食事中、昼寝中、ゼミのミーティング中であろうが、とにかく学校にいる間は常にオンラインで、自宅でも常時接続環境を整えている人が大多数。(中略)

GREEでは友人を紹介する機能があり、登録している友人にコメントをつける事が出来る。1回コメントを付け加えたらそのまま放っておく事が多く、会った直後に変更するかどうか、という程度の固定化された情報になりがちだが、SFCの学生の中には、相手への紹介文の末尾あるいは全てを頻繁に変更して、お互いの紹介欄で公開チャットのような使い方をしている人もいる。

(中略)日常的なコミュニケーションツールの地位を得つつあるソーシャルネットワーキングサービスは、ゼミの名簿を作るツールとしても使われ始めた。(中略)

この方法によって今まで担当者が集めきれなかった、Blogの最新記事や他の友人の情報もメンバー間で見る事ができ、メンバーが考えている事をより多く共有して新たな研究のアイディアを出したり、意外な人の繋がりに沸いたりと、ゼミ内が更にホットな状態になる効果もある。現役のゼミ生だけでなく卒業生も参加してくると、ゼミ生にとっては縦の繋がりから情報が得られるし、卒業生にとっては新しい大学への関わり方になるかも知れない。(以下略)

SFCとは、慶応大学湘南藤沢キャンパスのこと。先進サービスの実験的な導入に積極的なSFCならでは、という雰囲気の伝わる内容だ。

いまひとつイメージがわかないので、この記事の中にある一般でも参加ができそうなサービス GREE を調べた。
グリーの名前の由来がかっこいい。

グリー(Gree)は、アメリカ人社会心理学者のスタンリー・ミルグラムの「Six Degrees of Separations」理論を元に開発されており、その理論の名前からグリーと名づけられています。
「Six Degrees of Separations」とは、ミルグラムが1960年代後半に提唱した概念で、「世界中の全ての人間は、6つの知人の連鎖で繋がっている」という理論です。
グリーは、この「Six Degrees of Separations」をインターネットを通じて実現する実験プロジェクトで、その友達の連鎖を活用したサービスの開発研究を行っています。

GREEの統計情報から、日本でも全国から 27,500人がすでに参加していることも分かった。
これ以上は、実際に体験してみないと様子がわからない。自分の写真まで公開するには抵抗も感じたが、とりあえずGREEに参加することにした。

そこで、はたと気づいた。SCMは、「誰かの紹介がないと入れない」ことに。
確かに GREE にも、「現在、alphaバージョンをリリース中です。alphaでは、すでに、GREEに参加している方の紹介でのみ、新規の利用者を募集しています」とハッキリ書いてある。

これで、SCMを巡る旅は不本意ながら、終わることになる。
普通は入る資格がないといわれれば、よけいに入りたくなるのが人情というもの。誰か紹介してくれないものか。死ぬほど入りたいというほどではないけれど。

本当は、実際にサービスを体験した後に、ちゃんとした意見を言った方がいいのは百も承知の上で、敢えて感想を述べる。
日本では商用展開の動きは見えないが(実際には水面下で着々と進んでいるのを私が知らないだけという可能性も大いにある)、ビジネスモデルがシンプルであるだけに、本格展開には工夫が必要な気がする。
氏素性の分からない者を排除しつつ、ビジネスレベルを満足できる会員規模(いわゆる Critical Mass) を達成することは、結構さじ加減が難しいと思う。また、学歴以外の階級意識が希薄な日本では、成り立ちづらいような気もする。 同好会程度の利用なら想像できるが、いまあるコミュニティ・サービスで十分間に合うような気がする。


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コメント

もし、興味があるなら招待しますよ。
そんなにたいしたものではありませんが。

ひでぽんさん

お誘いありがとうございます。

ハンドルネーム、ハンドルイメージでの参加は可能なんでしょうか?

一応、本名が原則なんでしょうけど、そうでない人もいるみたいですよ。写真も登録していない人はたくさんいます。

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