経営破綻の予兆は本社ビルのデザインにあり
2004年06月01日
カネボウの再建計画の話をテレビで見ていると、その本社ビルのデザインが気になりました。三角形のビルです。できた当時はおそらくユニークなデザインとして注目を浴びたこともあるのかもしれませんが、倒産一歩手前までいった現状を考えると、むしろブザマな感じがします。
建蔽率、容積率等の建築基準法の問題から、このような形になったのでしょうか。もし、そのような法令上の制約があったからではなく、単なるデザイン重視の設計であるとすれば、極めてスペース効率の悪いビルといえます。資産価値は、通常の箱型ビルより下がるはずです。清算の可能性も考えれば、普通のビルにしておくべきだったと嘆いている関係者もいるに違いありません。カネボウは、その昔「ペンタゴン経営」をうたって多角化を進めていた時代があります。したがって、5角形であれば、理解はできるのですが。
旧長銀
旧長銀、現在の新生銀行のビルも、低層部が細くなった、いかにも安定感に欠けるデザインです。ビルは倒れませんでしたが、経営的には完全に倒壊しました。
こうして考えると、本社ビルに奇をてらったデザインを採用するような企業は、経営上に問題があるようです。もちろん、例外はあり、すべてがそうとは言い切るつもりはありません。自主廃業した山一證券のビルは、普通のビルで、今はNTTデータが入っています。山一より前に姿を消した三洋証券は、本社の外見はともかく、「アジア最大のトレーディングルーム」を自慢していた時期があったことは、今や哀れを感じます。やはり、放漫経営の端緒は、こういうところに現れるのでしょう。
その他の変わったデザインの本社ビルを調べてみました。
アサヒビールの屋上のオブジェも異様といえば、異様です。ただし、このオブジェは、あくまでも屋上に作った構造物なので、具合が悪くなれば、比較的簡単に取り外すことは可能です。金ぴかの外壁も変更可能でしょう。
フジテレビ
フジテレビのビルも効率を考えれば、無駄が多いデザインです。しかし、これも自社の事業ドメインはお堅い放送産業ではなく、エンターテイメント産業であるとの主張を具現化していると考えれば、一応は納得できるものです。
やはり、自社の事業内容を明確に打ち出しているビルの中で、右に出るものがいないのは、不二ラテックスのビルでしょう。首都高速の脇というロケーションにも恵まれ、その雄姿は際立っています。自社の主力商品に対して、何のてらいもないその企業姿勢には感動さえ覚えます。昔は、ストレートに自社の事業内容を訴えかけるビルが、多かったような気がします。小松ビルの屋上のブルドーザが撤去されたのを残念に思っているのは、私だけでしょうか。
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