ビジネスマンの自己実現法(人生いろいろ)
2004年06月24日
ビジネスマン(正しくはビジネスパーソン)の自己実現の選択肢も多様化してきました。組織内でキャリアアップを目指す人、転職でキャリアップを目指す人、本業以外に副業を持つ人(いわゆる週末起業家)、独立開業する人。
今回は、最新のビジネス書を通して、ユニークな実例を3つご紹介します。
【週末起業家の場合】
著者の松山真之助氏は、現役の航空会社の部長です。それにもかかわらず、毎日必ず1冊に本を読み、その書評をメルマガ(Webook of the day )として、1年365日休まずに発行しています。それ以外にも、ラジオ番組のパーソナリティや講演会、単行本の執筆と、本業と副業との両立を完璧にこなす、八面六臂の活躍です。
その秘訣は、早朝の時間の有効活用法にあります。郊外に住む著者にとって、片道2時間の通勤は、普通であれば非生産的な時間として、ハンディキャップと考えられるのではないでしょうか。ところが、早起して始発電車を愛用する著者は、電車の中を生産活動の場として徹底活用しています。まさに、逆転の発想の成功例と呼べるものです。
部長という要職にある著者の社外活動は、会社にも半ば公認されているようです。おそらく人柄もすばらしいと想像されます。書評メルマガを読んでいると、そこら辺が伝わってきます。中には、駄作と思える本もあると思うのですが、決して悪口を書くことはありません。何にでも良いところを探そうというポジティブ志向の人なのでしょう。
早朝起業―「朝5時から9時まで」の黄金時間を自分のために使う方法松山 真之助 (著)
<出社前の4時間が、「夢」を「現実」に変える>
●早起きは年間で70日分もの「可処分時間」を生む●始発電車は「動く書斎」になる●成功するメールマガジンの立ち上げ方●「事業計画」に役立つ「SWOT分析」、「バランス・スコアカード」とは●会社という「インフラ」を、どう利用するか●「好きなこと」を「ビジネス」につなげた、時間活用の達人
【週末起業家から独立開業の場合】
元祖・週末起業家で、特定非営利法人週末週末起業フォーラム代表の藤井孝一氏の最新刊です。![]()
藤井氏は、週末起業からスタートし、2年間の二足のわらじ期間を経て、コンサルタントとして独立を果たしました。氏も当然ながら時間管理の達人ですが、松山氏の場合と大きく違うのは、会社に対して自分の週末副業を明かしていなかったところです。このため、多忙な営業職をこなしながら、副業用の時間を捻出するのには、相当苦労されていたようです。
そこら辺の事情は、前著週末起業チュートリアルに詳しく述べられています。有給休暇を完全消化し、就業後のおつきあいも極力避けていたので、週末起業末期には、会社側の評価もどんどん下がっていったそうです。逆に評価が下がるということが、もう会社には戻れないという不退転の決意につなっがたと語っています。
明るく、手軽な面のみクローズアップされる週末起業ですが、本格的に取り組むには、当然ながら厳しい側面もあります。
週末起業を超える成功のやみつき法則藤井 孝一 (著)
サラリーマン時代に資格取得に成功し、週末起業を成功させた著者が「時間がない」サラリーマンにおくる、時間創出と目標実現ノウハウ。1年で1000時間は確実に捻出できる! 思いがあれば、夢は叶う!
【国家公務員から大学助教授の場合】
東大卒のキャリアが、退官後に大学に講師として迎えられるのは、そう珍しい話ではないでしょう。ここで紹介するのは、そんな単純な話ではありません。まず、著者の経歴をご覧下さい。
昭和39年奈良県大和郡山市生まれ。昭和59年同志社大学文学部英文学科入学、昭和63年同大学を卒業。平成元年大和郡山市役所に入所、固定資産税課に配属。在職中に働きながら国家1種行政職試験に合格、平成2年旧労働省入省。労働基準局、兵庫県への出向、労政局、大臣官房国際労働課を経て、平成6年から平成8年にかけて人事院長期在外研究員制度によってミシガン大学公共政策大学院に留学、公共政策修士号を取得。その後、労働省職業安定局高齢・障害者対策部企画課総括係長、厚生省生活衛生局指導課課長補佐を経て、平成12年4月から3年間新潟総合政策部情報政策課長を勤める。その間、社会人大学院生として新潟大学大学院現代社会文化研究科で博士号を取得する。厚生労働省大臣官房国際課課長補佐を経て、公募により、平成16年4月より兵庫県立大学大学院応用情報科学研究科助教授に就任
私立大学文学部卒の人が、最初に地方都市の市役所に就職し、中央官庁に入省して、念願の大学助教授となったという経歴です。天才肌というよりは、努力家というタイプの人ではないでしょうか。この転進を可能にしたのが、常人では思いもつかない、「投稿論文」という方法です。
本書は筆者自身の経験を踏まえて、日常の仕事を無駄なく個人の業績に転化させるノウハウを述べたものです。先に紹介した2例のように、本業と週末起業という、二律背反関係にある時間管理を扱ったものではありません。もちろん、論文執筆の作業そのものは、プライベートの時間を利用して行うものですが、その内容はあくまでも日々の業務をベースにしています。
普通の人間にとっては、論文を書くという発想自体縁遠いものです。それが、具体的なノウハウを分かりやすく説明している本書を読むと、自分でも書いてみたい気になるのが不思議です。著者によれば、学術論文にも旬のテーマがあるそうです。 一貫したテーマをもって仕事に取り組まれている方は、思い切ってチャレンジされてはいかがでしょうか。
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