フィッシング詐欺の日本上陸は予想以上に早かった
2004年07月17日
このまえ、電子消費者未納利用請求通達書の次には「フィッシング」がやって来るという投稿を書きました。書いた時は、近いうちに日本でも問題になるかもしれない と考えていました。ところが、この手の詐欺の普及速度は思いのほか速くて、すでに日本のインターネット・ユーザのところにも、フィッシング・メールが届いているようです。幸いにして、実際の被害はまだ起こっていないようですが、皆さんも気をつけください。以下に、日本での発生状況を紹介している、日経ビジネスの記事を抜粋します。
6月21日、ある女性の元にフィッシングメールが舞い込んだ。そこにはシティバンクの「CITI」のロゴがあり、日本語で「システムを更新するので、個人情報を登録してほしい」といった内容が書かれていた。この女性は、シティバンクにメールアドレスを教えた覚えもなく、オンラインバンキングも利用していなかった。不振に思いメールを即座に削除したため、被害を免れた。
国内のフィッシングは、米国の手口に比べると稚拙な例が多いようだ。例えば、JCBになりすましたメールは、無料メールサービスを使って配信され、文章間違いや誤字脱字もあり、個人情報もそのメールに直接記入し返信させるものだった。「国内ではアダルトサイトの利用料を架空請求する詐欺や電話による『オレオレ詐欺』が多く、まだ手口が巧妙になっていない」(警察庁生活安全局情報技術犯罪対策課)。
金額などの実害がなく、IDとパスワードを盗んだだけでは処罰できないという現行法の死角をつかれた格好。「ロゴや文章がコピーされた場合には著作権の侵害を主張できるが、フィッシングそのものを取り締まる法律も必要ではないか」とヤフーの別所直哉・法務部長は指摘する。
この記事を読む限りでは、手口があまりにも稚拙だったために、メールをもらった人もだまされないで済んだようです。ここら辺のずさんさは、郵送される「電子消費者未納利用請求通達書」の内容にも通じるところがあります。
しかし、次の3つの理由から、電子メールを使った詐欺は、架空請求葉書を上回るスピードで猛威を振るうようになるのは、間違いないと予想します。
その理由は、
- メールアドレスを集めるのは、至極簡単である
- 葉書に比べれば送付コストが安くて、送る手間もかからない
- 架空請求葉書はそれ自体が犯罪だが、フィッシングは違法性の立証が難しい
架空請求詐欺は、少なくとも住所、氏名が分かる名簿等の何らかの資料を集める必要があります。それに比べれば、フィッシングは電子メールのアドレスだけ調達すれば、実行可能です。実際にWebを巡回して、メールアドレスを収集するソフトもたくさん売られています。そのソフトを一度買えば、ほぼ無尽蔵のメールアドレスを集めることができます。
葉書の場合は、1件当たり50円の郵送料がかかります。しかし、フィッシングの場合は、ほとんどコストゼロで、大量の電子メールを送りつけることができます。架空請求葉書の場合は、1000通送って1件でもひっかかれば割があう詐欺と言われています。そうなると、フィッシングの場合は、やみくもに送った結果として、1万通で1件ぐらいの成功率でも上々と言えるくらいになるのではないでしょうか。何通送ろうが、コストは変わらないので、大量のメールを送りつけてくるはずです。
3点目は、この日経ビジネスの記事でも指摘しているように、現状ではフィッシングそのものを取り締まる法律がないところです。シティバンク型の偽ページを作る詐欺でも、管理の甘い国外のレンタルサーバを使えば、足もつきにくいはずです。また、詐欺ページも一度作成すれば、何度も使えます。架空請求葉書の方は、頻繁に転送電話先を変更したりする必要がありますが、そんな面倒な手間もいりません。
このようにフィッシング詐欺は、若干でもインターネットの知識のある犯罪者にとっては、まったくもって好都合な詐欺の手口です。こうしているうちにも皆さんのところにも届き始めているかもしれません。くれぐれも、この手の詐欺の餌食にならないように気をつけてください。一度だまされると、優良顧客(カモ)リストに登録されてしまい、あれこれ発信元を変えて何通も送られてくることになりますので。
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日経ビジネス

コメント
ITを有効に利用するのは、犯罪者の方が早いようですね。
日本のハッキングは愉快犯だたのが、段々と自分の利益
のための犯罪になって来たようですね。多分、愉快犯はITを
楽しむ種類の人だったのが、本当の犯罪系の人々に替わって
きているのでしょうね。
Posted by: maida01 | 2004年07月17日 08:36