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ダーウィンの進化論を援用したマーケティング戦略とは

2004年08月09日

ダーウィンの進化論をマーケティング戦略に応用するとどうなるのでしょうか? これをテーマにした、ブランディングに関する本が米国で発売されました。情報源は、ウォートンビジネススクールの Divergence, Convergence, and Other Marketing Strategies です。

ダーウィンの進化論は、「人類はサルが直接進化したものではない。サルやゴリラ、チンパンジー、オラウータン等を生んだ同一の種の起源から、『分岐 (divergence) 』して誕生したのが人類である」 とういう考え方です。
著者が注目したのが、この『分岐』という考え方です。この分岐の手法をマーケティング戦略に応用すれば、新ブランドの開発での成功や、企業全体の収益性の向上が可能になるというのが、著者の主張です。以下にその論点をまとめます。

マクドナルドとスターバックスは、分岐の古典的な例である。マクドナルドは、自らのビジネスを、競合の多い一般的な飲食業ととらえるのではなく、単品のハンバーガーショップと定義した。その結果、競合より分岐して、独自のファーストフードというカテゴリーを作ることに成功する。スターバックは、ヨーロッパスタイルの高級コーヒーショップとして、新業態を創出した。

このような分岐型のアプローチを取らずに、従来製品群の延長(line-extension)で対応すると、例え大企業であっても失敗に陥る。携帯電話におけるモトローラは、専業のノキアに敗れた。PCでは、デルがIBMを圧倒している。現在のようにダイナミックに変動する市場環境においては、コングロマリット型の総合マーケティング戦略から決別することが必要である。

また、分岐とは対極にある『統合(convergence)』型の製品開発も失敗を招く。表計算ソフトウェアで一時代を築いた Lotus は、統合型の戦略を採用して失敗した。Lotus 1-2-3 の最大の誤りは、統合ソフト SmartSuite としてバンドルされ、Microsoft Office に正面から勝負を挑んだことだ。統合型戦略は、マイクロソフトのように独占的な市場支配力を持つリーダー企業が採るべき戦略である。

反対に、統合型マーケティング戦略を避けて単品主義を貫けば、リーダー企業にも十分に対抗することができる。会計ソフト、Quicken、Quicken-Books、TurbTax の製品ライナップがある、Intuit は、Microsoft Money を寄せ付けない強さを見せ続けている。

筆者の主張である、「総合・統合」よりも「分岐・集中」の方が、マーケティング戦略上は有効であるとする論点は、十分に納得のいくものです。逆に言えば、そんなに目新しい内容ではないような気がします。だからこそ、ダーウィンの進化論を持ち出す必要があったと考えるのは、うがった見方でしょうか。
なお、本書の著者の既刊書には『ブランドは広告でつくれない 広告vsPR』という邦訳されたものもあります。どちらかというと、極端な二元論的、二者択一的な主張が得意なようです。


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【本件に関係ある本】

ブランドは広告でつくれない 広告vsPRブランドは広告でつくれない 広告vsPR
アル・ライズ (著), ローラ・ライズ (著), 共同PR株式会社 (翻訳)
広告ではブランディングはできない。ムダに広告費を使うより、PRを活用せよ!
はじめて広告とPRのセンシティブな部分に斬り込む絶賛PR本。 現状の広告は作り手の満足でインパクトだけがモノを云う、という風潮を指摘し、実際消費者へ確実にメッセージを届けるためのPRの活用の重要性を気づかせる1冊。
もっと早く受けてみたかった「ブランドの授業」―「本当の価値」はどのように創られるのか?もっと早く受けてみたかった「ブランドの授業」
―「本当の価値」はどのように創られるのか?

阪本 啓一 (著)
「ブランドって、何?」「長く愛されるブランドとは?」 ブランドに関する数多くの疑問について、現場を知り尽くすマーケターの著者が、その理論からブランド戦略の実践までを、基礎から活用まで豊富な事例とともに徹底解説。
ブランド大繁盛ブランド大繁盛
堺屋 太一 (著)
日本はいくつかの伝統ブランドを持っている。多くの大量生産ブランドを確立することにも成功した。だが、知価ブランドではさしたる成功は見られない。知価社会における「勝ち組」への道、知価ブランドを摘出し、解明する。


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» orkut, 進化と分化 from みよしてつおのぼやき部屋
ようやく入れた。が、英語だよって言うと、誰も入りたがらない。 んー。ナンパしてい... 続きを読む

コメント

こんにちは。山本と申します。

「進化論を持ち出して新鮮さを出した」という点に共感しました。

マーケとかコンサル用語とかって、新しい考え方風にみせないとお金もらえないので、このような本が多いんでしょうね。

総合より集中は実際に商売してればみんな感じている事で、私は「水鉄砲の原理」というたとえ話をしています。

くだらないコメントですみません。

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