実践ビジネス発想育成講座(情報発信編:説得力のある文章を書く)
2004年09月02日
(不連続)連載企画「実践ビジネス発想育成講座」シリーズ第2回は、『書く(writing)』です。ビジネス系の文章力を磨く方法は2つです。1つは、とにかく量を書くこと。もう1つは、自分が読みやすいと思った文章を真似することです。
文章力のアップを目指すのであれば、手っ取り早く量を書くことから始めましょう。最初は質にこだわらずに、とにかく大量の文章を書くことに慣れるのが大事だと思います。 そうして書き続けているうちに、書き綴った分量が、閾値(いきち=threshold)を越えれば、そこそこ読める文章になるはずです。私の知る限り、読みやすい文章を書く人は、皆それなりの分量を書いてきた経験がある人間ばかりです。ビジネス実用文の分野においては、寡作の大家というのはありえません。
文章を練習するには、ブログは最適のツールだと思います。 ブログには色々な利点があります。その第1点は、普通のホームページのように面倒くさい設定が不要なことです。無料のサービスを使えば、すぐにでも始められます。第2点は、自分の書いた文章を客観的に評価できることです。たかがブログとはいえ、自分の文章をブログを通して読むことは、ワープロで書いたものを読むのとは、全然その印象は違うものです。他人が書いたものを読んでいるような第三者的感覚が味わえます。第3点は、一度書いた内容が気にいらなかったら、簡単に修正することができる点です。ブログと並ぶ素人の情報発信ツールにメールマガジンがあります。メルマガの方は、一度配信してしまった後の修正は不可能です。ブログは簡単に訂正ができるので、気楽に書くことができます。だからこそ、大切なのは数日後、あるいは数ヶ月後に、改めて自分の書いたものを見直す習慣です。後日振り返って、昔は稚拙な文章を書いていたものだと自覚できるようになれば、それこそが成長の証です。そこまでの境地に達したら、過去の失敗作を敢えてそのままにしておいた方がいいでしょう。自らの成長の足跡を確認する手段があれば、今後の励みになるというものです。
最後にブログを始めるにあたっての確認事項です。ブログで公開した自分の文章に対して、誰かがその巧拙を指摘してくれると期待しても無駄です。表現に誤りがあったとしても、教えてくれるような奇特な人はいません。読むに耐えないと思った人は、もうそのブログを読むのをやめるだけです。したがって、自分が一番厳しい読者になって、自分の書いたものを批評する態度が肝要となります。 どうしても他人からの評価が欲しい人には、知人に自分のブログの存在を教えて、コメントをもらうという方法もあります。私個人としては、ネット上でのヴァーチャルな別人格を楽しみたいので、知人にも一切教えることはしていません。結局、自分のブログの最大の読者は書き手である本人です。自分が理想とする文章に近づいたと少しでも実感できるようになれば、それが文章力がアップしたことになるのではないでしょうか。
★この記事が面白いと思った人は『人気ブログランキング』をクリックしてもらえるとハッピーです。
今回は、書くという作業に役立ちそうな8冊をご紹介します。
【本件に関係した投稿】
「書く」マーケティング―「商品」「サービス」「自分」を売り込む
堀内 伸浩 (著)
「書く力」を身に付けることは、「商売繁盛」「営業成績アップ」「独立開業」への第一歩。「書く」ことで、きっと道は拓けます! マーケティングライターが、効果的なキャッチコピーの書き方の手順を実例を交えながら紹介。
40字要約で仕事はどんどんうまくいく―1日15分で身につく習慣術
マッキンゼー流図解の技術ジーン・ゼレズニー (著), 数江 良一 (翻訳), 管野 誠二 (翻訳), 大崎 朋子 (翻訳)
なぜ、翻訳されなかったのか? 米国で20年前に初版が刊行され、すでに第4版を重ねるロングセラー。図解技術の決定版がついに日本上陸。米国マッキンゼーの奥義がついに明かされる。
表現のモノサシ―書く、読む、話す時に使う大きさや量、面積などを表現する時に、身近なモノのサイズに置き換えて表すとイメージが鮮明になる。この変換のモノサシを500収集し、そのデータと使用例を紹介する一冊。
「ビジネス書」を書いて出版する法
―あなたのビジネス経験とノウハウを商業出版しよう!
畑田 洋行 (著)
自分の書いたビジネス分野の原稿を出版社に受け入れてもらい、商業出版するにはどうすればよいか。「何を書けばいいか」「どのような原稿が嫌われるのか」「どうやって出版社に売り込むのか」の3点に重点を置いて解説する。
創造的論文の書き方伊丹 敬之 (著)
本書は、一橋大学の有名教授、伊丹敬之による論文作成のための心得集。単なる文章作成マニュアルに終わるのではなく、論理的に正しい論文とは何か、読み手を正しく導くための注意点は何かを、生徒たちとの議論を交えながら説いている。正しい論理構成やデータの扱い、仮説の検証などに紙数が費やされており、手っ取り早い文章マニュアルよりも役に立つ。「アウトラインを準備する」「『構造』あるいは『流れ』で(文章の)つなぎを作る」といったアドバイスは、書き手にとって有益。社会科学の研究に携わる研究者やビジネスパーソンに、お勧め。
伝わる・揺さぶる!文章を書く山田 ズーニー (著)
著者は長年、高校生の小論文指導に携わり、現在は糸井重里氏のサイト『ほぼ日刊イトイ新聞』で「大人のための小論文教室」を連載し人気を博している。本書では「意見」「望む結果」「論点」「読み手」「自分の立場」「論拠」「根本思想」の七つの視点から、よい文章を書くための戦略をアドバイス。「自分の意見が見つからないときは、小さな問いを立ててみる」「テーマと論点の違いを意識する」などのユニークなノウハウを、具体的な文例を紹介しながら、解説していく。
投稿論文でキャリアを売り込め中野 雅至 (著)
投稿論文は投資・リスクゼロで組織から独立するための最強の方法。投稿論文により、日々の仕事が「個人の実績」に転換する。文系理系、職種、年齢にかかわらず、日々の仕事を「個人としての業績」に転換する方法を一から指南。
言いまつがい糸井 重里 (編集)
糸井重里が主宰するホームページ、ほぼ日刊イトイ新聞に届いたおびただしい数の「まつがいネタ」の投稿を、シチュエーションごとに厳選、大編集。その数、なんと700発。読みごたえ満点の352ページ。しりあがり寿氏によるシュールな挿画も必見の出来映え。一度「くすっ」と笑ったら連鎖的に笑い続けてしまう不思議な本に仕上がった。しかも、ややこしい前提や心構えは一切いらない。目についたところから読めば、老若男女を問わず楽しめる。

