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専門職大学院の相次ぐ開校が奏功、現役大学院生の6人に1人が社会人

2004年09月05日

ビジネスマンの社会人学校への関心の高さに関して昨日投稿しました(日経ビジネスのアンケートを見てビジネスマンの向学心の高さに驚く)。こうした意識面の高さを反映して、実際に大学院へ通学しているビジネスマンの数も、大幅な増加傾向にあります。情報源は、日経新聞2004年9月4日朝刊29面「数字は語る 社会人院生 6人に1人」です。

大学院で学び直す社会人が増えている。文部科学省の学校基本調査によると、2004年5月1日現在で、大学院の社会人学生は前年度より約6,000人多い40,928人。全体の16.8%、6人に1人が社会人だ。  社会人の比率が高いのは法科大学院などの専門職大学院で、4,188人、53.2%に達する。修士課程は19,944人で、社会人率は12.3%。博士課程は16,796人、22.9%だった。

分野別では社会科学が学生数、比率ともトップだ。

この記事を読むと、社会人院生数がこの1年間で率にして17%と2桁増加し、 その増加の約7割が専門職大学院への入学者増によってもたらされたことが分かります。来年の4月には、現在の経営大学院(MBA)、法科学院(ロースクール)に加えて、会計専門職大学院(アカウンティングスクール)の開校が予定されています。おそらく来年の増加率は、20%を超えるのは確実ではないでしょうか。職業専門家を養成したいという文部科学省の狙いは、これまでのところ大成功といえます。今後は、これらの専門職大学院の卒業生が、習得した専門知識を実際のビジネスで活用できるかどうかで、この政策の真価が問われることになります。

もう1つ先の新聞記事の中で注目したい数字は、博士課程在籍者中での社会人率が、22.9%と思いのほか高いことです。昔の感覚では、会社に勤めながらもドクターを目指すのは、両立するのが難しい目標でした。この辺の事情も最近は、変化が見られるようです。一般企業に勤務しながら博士課程で研究を続けている人の実例をご紹介します。情報源は、日経産業新聞2004年8月17日13面「社会人学生「夜・近」で学ぶ――駅前キャンパス、通いやすさ重視」です。

エーザイ医薬事業部の小野伸幸さん(48)は仕事を続けながら、東京経済大学大学院コミュニケーション学研究科の博士課程にも在学する。30代の時に2年間仕事を休み、慶応大学のビジネススクールでMBAを取得した小野さん。40代になり、再び勉強したいと思ったのだが、もう仕事は休めない。そんな時、自宅近くの国分寺にある東京経済大が、社会人向けの博士課程を開設したということを聞いた。調べてみると、36単位を取る必要がある修士課程に比べ、博士課程は8単位に論文だけ。課せられる義務が少ないうえ、昼間の講義をとらなくても大丈夫ということも分かり、ますますその気になった。実際、今の通学は平日1回と土曜日の2日間だけだという。

もっとも、授業中心の修士よりも独自性の高い研究が求められる。専門分野の論文を読み込む量は多くなり、学会での発表も必須。いきおい、自習しなくてはいけない時間も多くなる。だが、時間の自由を利かせるためにと、あえて選んだ自宅近くのキャンパス。気分的に追いつめられることもなく、充実感を感じている。

これを読むと、両立が不可能ではないことが理解できます。もちろん、この方の場合は、自宅近くに自分の専門課程を研究できる大学あったという、恵まれた環境だったから可能だったのでしょう。地方在住の方では、こうもいかないのかもしれません。しかし、48歳という年齢を考えれば、会社でも要職に就いているはずで、平日もそれなりに多忙であることが想像できます。そう考えると、この両立を可能にしているのは、単に環境面のせいだけではなく、やはり強固な目的意識があるからでしょう。私も眠っていた向上心を呼び覚まして、再びチャレンジしてみようという気持ちが湧いてきました。


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