ビジネスアライアンスに戦略性のある楽天のプランがライブドアを凌ぐか
2004年09月25日
楽天がプロ野球機構に提出した加盟申請の内容の一部が明らかになりました。 ビジネス界における三木谷浩史社長の顔の広さがいかんなく発揮されたもので、新球団に設置する経営諮問委員会(アドバイザリー・ボード)には、そうそうたるビジネス・リーダーの名前が並んでいます。情報源は、日経ニュースです。
インターネットの仮想商店街を運営する楽天は24日、日本プロ野球組織(NPB)に加盟を正式に申請した。球団経営の透明性を確保するため、大手企業の役員らで構成する経営諮問委員会を設置する。仙台市を本拠地にして、来季からのパ・リーグ参加を目指す。今後は既に申請しているライブドアと楽天の参加資格の審査に焦点が移る。
球団運営会社として10月中旬に「楽天野球団」(仮称、仙台市、三木谷浩史社長)を設立する。資本金4億円は楽天が全額を出資する。アドバイザリーボードに加わる奥田碩トヨタ自動車会長や牛尾治朗ウシオ電機会長、西川善文三井住友銀行頭取、大橋洋治全日本空輸社長ら12人から球団経営について助言などを受ける。
球団に関しては、保護地域を宮城県、専用球場を県営宮城球場とした。チーム名や監督・選手などは未定。三木谷社長は都内で同日開いた記者会見で監督らの人選を「(申請と同時並行で)いろいろな形で進めている」と説明した。事業展開はスポンサー営業やテレビ放映権の販売、球団グッズの販売などを予定。IT関連企業として、楽天グループのネット基盤を活用して試合中継やチケット販売を充実したり、携帯電話のネットサービスを使ってファンを獲得したりする方針を示した。
経営諮問委員会の設置による球団経営の透明性の確保、自らのITインフラを生かしたマーケティング・プランには、やっつけで作り上げた申請案としても、そこそこ中身のある内容になっています。特に短期間に財界首脳をかき集めた経営諮問委員会のメンバー構成は、三木谷氏の次代のビジネスリーダーとしての実力を十分に裏付けるものです。これに比べると、ライブドアの堀江貴文社長のプランの方は、徒手空拳という感じが否めず見劣りがしてきます。
続けて、楽天のビジネスアライアンスのスピードとパワーを物語る記事をもう一つ紹介します。情報源は、同じく日経ニュースです。
仙台市を本拠地にプロ野球に参入を目指す楽天が、全日本空輸、ローソン、レンタルビデオ店大手のカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)などに新球団の営業面への支援などを要請していることが明らかになった。各社は一定の支援をするとみられる。楽天は新球団を巡って同業のライブドアと競っており、営業面での支援体制を強化することで日本プロ野球組織(NPB)での審議を有利に運びたい考え。
全日空やローソンとはチケットの販売などで協力を求めているもようだ。高速通信サービス大手の有線ブロードネットワークスにも協力を求めている。ブロードバンド(高速大容量)通信を使った球団関連コンテンツ(情報の内容)の配信などで組むことを検討中。楽天はこのほか、大手消費財メーカーなどにも支援を要請する意向だ。
短期間にこれだけ数のビジネス・パートナーに支援を要請できるのは、日頃から多くのパートナー企業と緊密な関係が構築されているからでしょう。どう考えても、ライブドア対楽天の争いは楽天側に軍配が上がりそうです。ライブドア側にとって唯一有利と考えられる点は、球団本拠地の宮城県知事に先んじて交渉していたことです。しかし、この数日間のアドバンテージも、今後数年にもわたる球団経営の長さを考えると、審査段階ではそれほど影響力を持たないことは明らかです。
やはり若さに溢れた猪突猛進型の堀江社長が、老獪な戦略家の三木谷社長に一本取られて、勝負あったという感じです。楽天ファンの人は、安心して仙台名物の牛タン、笹かまぼこを肴に祝杯をあげてもいいんじゃないんでしょうか。ライブドア派のやけ酒にもピッタリだと思います。
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コメント
今回の三木谷さんの動きを見て思ったのは、
「和は個より強し」
といったことです。アメリカの有名ネット企業IAC/InterActiveCorp(旅行サイトexpediaを運営)のCEOが言っていた言葉です。
ただ堀江さんもあの若さであれだけの動きをやったのは立派。今回の教訓を今後に生かして頂きたいですね。
Posted by: dotcom | 2004年09月26日 00:38
有楽斎と申します。
私も個人的にlivedoorを応援していたんですが、
楽天軍配は差し違えはなさそうですね。
ここの記事を拝読させて感じたのですが、
凄いメンバーをそろえたのですね。
気になったので調べてみました^^
牛尾 治朗 ウシオ電機株式会社 代表取締役会長
宇野 康秀 株式会社有線ブロードネットワークス 代表取締役社長
大橋 洋治 全日本空輸株式会社 代表取締役社長
奥田 碩 トヨタ自動車株式会社 取締役会長
奥谷 禮子 株式会社ザ・アール 代表取締役社長
金丸 恭文 フューチャーシスコムコンサルティング株式会社 代表取締役社長
齋藤 宏 株式会社みずほコーポレート銀行 取締役頭取
鈴木 茂晴 株式会社大和證券グループ本社 取締役
代表執行役社長
新浪 剛史 株式会社ローソン 代表取締役社長
西川 善文 株式会社三井住友銀行 頭 取
羽根田勝夫 株式会社日本航空インターナショナル 代表取締役社長
増田 宗昭 カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社 代表取締役社長
この顔ぶれにした意味はなんなのでしょう・・・。
何を意図したのかと考えてしまいます。
ちょっと考え中^^
有楽斎
Posted by: 有楽斎 | 2004年09月26日 18:29