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ライブドア堀江貴文社長の宇宙旅行熱を、楽天三木谷浩史社長はどう考えているのか?

2004年10月08日

「X賞」といものをご存知でしょうか。これは、米国の非営利団体が民間有人宇宙船の開発を促進する目的で作ったコンテストで、この度初の受賞者が出ました。「X賞」の賞金1,000万ドル(約11億円)を獲得したのは、米国のベンチャー企業のスケールド・コンポジッツ社です。同社の資金を全面支援してきたのが、マイクロソフトの共同創業者であるポール・アレン氏です。 実は、世界の起業家の中で宇宙旅行に情熱を燃やしているのは、アレン氏だけではありません。そういえば、今話題のライブドアの堀江貴文社長の起業の動機が「宇宙に行ける会社を作ること」であることを、投稿したことがあります (日経ビジネス「ライブドアの虚像と実像」を読めば、ライブドアを理解できるか?)。 当然、ライブドアのホームページでも、「X賞」は詳しく扱っていて、動画配信するほどの熱の入れようです。世界の起業家の民間宇宙開発にかける日経産業新聞の記事をご紹介します。情報源は「米で民間有人飛行、再び成功――IT富豪は宇宙をめざす」(日経産業新聞 2004年10月6日 24面)です。

4日米太平洋時間午前8時15分(日本時間5日深夜)、宇宙飛行を終えて着陸した宇宙船「スペースシップ・ワン」を三人の男が滑走路で出迎えた。スケールド社の資金支援者であるアレン氏、同社の技術で宇宙旅行の事業化を目指す英ヴァージン・グループのリチャード・ブランソン会長、同宇宙船を設計したバート・ルタン氏だ。「政府の人間は民間がここまで到達したことに驚いているはず」。観衆を前にルタン氏が成果を訴えれば、ブランソン氏も「5人乗り宇宙船で宇宙旅行を商用化する」と夢を膨らませた。中でも「言葉にならない」と感極まった表情を見せたのがアレン氏だった。

個人資産は推定200億ドル。米フォーブズ誌の米富豪ランキングでマイクロソフト会長のビル・ゲイツ氏、著名投資家のウォーレン・バフェット氏に続く3位に入るアレン氏はスケールド社の開発費用を全額負担。投資額はすでに2,000万ドル(約22億円)に達し、さらに2,000万ドル分の追加投資も約束したという。

米国にはこんなジョークがある。「ミリオネアー(百万ドル長者)への一番の近道はビリオネアー(十億ドル長者)になって宇宙開発を手掛けることだ」。それほどリスクが高いとされる事業にアレン氏らが挑むのはなぜか。その意図は「X賞」の狙いに見て取れる。

民間からの寄付などで創設された同賞は、チャールズ・リンドバーグ氏が1927年に賞金コンテストに応じてニューヨーク・パリ間の無着陸飛行に成功、米航空旅客数が26年の5,800人から3年後には17万人へと30倍に拡大したことにヒントを得た。従来、米航空宇宙局(NASA)と一握りの巨大防衛企業が進めてきた宇宙開発に広く民間資金を呼び込み、商業化を加速する狙い。NASAも比較的距離の近い衛星打ち上げなどを民間に任せる姿勢を打ち出すなど、機は熟しつつある。

8年前にも自ら宇宙ベンチャーの事業計画を書くなど、夢を温め続けてきたアレン氏にとっても単なる道楽ではない。「こんなに将来性に満ちた産業分野はほかにない」と強調。今後は技術を他社に供与する方法で事業収益を上げる計画だ。その第一号顧客のヴァージンは今後15年間で最大2,150万ドルの技術使用料を払い新宇宙船を建造。2007年から一人19万ドルの値段で、五年間に3,000人を宇宙旅行に送る計画を公表した。

宇宙を狙うIT富豪はアレン氏だけではない。
人気ゲームソフト「ドーム」で知られるidソフトウエア創業者のジョン・カーマック氏はテキサス州にアルマジロ・エアロスペース社を設立。X賞こそ逃したものの、宇宙飛行への挑戦は続ける。「宇宙開発は国家がコスト度外視で進めたから金がかかる。我々はスケールド社の10分の1、一回8,000ドルの燃料費で運行できる」と強気だ。

創業したネット送金・決済サービス企業のペイパルを2年前に米イーベイに15億ドルで売却したイーロン・マスク氏は2億ドルを投じて人工衛星打ち上げ会社のスペースX社を設立した。すでに米国防総省からの受注に成功。一回3,000万ドル以上が相場とされる打ち上げ料金を600万~1,200万ドルまで引き下げた。

最大の注目株はアマゾン・ドット・コム創業者のジェフ・ベゾス氏。本拠地の米シアトルに、51億ドルの個人資産の一部を投じ、ブルー・オリジン社を2000年に設立した。電話帳にも載せない秘密の存在で、ベゾス氏も一切を語ろうとしないが、宇宙旅行実現のための宇宙船開発に取り組んでいるもよう。同氏は忙しい日程を縫って「週に一度は出社する」(関係者)という。

そうした熱気を裏付けるように今回のX賞にはアルゼンチンやルーマニアを含む7カ国24社が名乗りを上げた。残念ながら日本企業の名はそこにはない。

世界の起業家が宇宙開発に真剣にビジネスとして取り組んでいる姿を知ると、 ライブドアの堀江社長の起業の動機も理解できるようになりました。今までは、単なる「ほら吹き」と思っていたのですが、日本代表として民間宇宙開発に参加して欲しいと思えてくるから不思議です。楽天と争っている新球団の提案説明も、TV報道で見る限りでは、意外と真剣に取り組んでいる様子が感じられます。当初は本気ではやる気がない、単なる知名度アップ狙いと考えていたのですが、最近は不必要に年寄りを逆なでするような発言も控えているようです。

もう一方の楽天の三木谷浩史社長の経歴を見直すと、単なるエリートというだけで面白みに欠けます。

・1965年兵庫県生まれ。
・一橋大学卒業後、日本興業銀行入行。
・米ハーバード大学を経て、企業金融開発部でメディア関連のM&A(企業の買収・合併)を担当。
・95年に同行を退職し、コンサルティング会社のクリムゾングループを設立。
・97年に電子モール「楽天市場」を運営するエム・ディー・エム(現:楽天株式会社)を設立。代表取締役社長に就任。

なんとなく、このキャリアからは宇宙旅行を目指すと言う、発想は出てこないような気がします。既存の旅行ポータルサイト「旅の窓口」を日立造船から買収するような、現実的な発想は得意であることは確かですが。機会があれば、三木谷社長の宇宙旅行観を拝聴してみたいものです。


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