日本一ソフトウェアの韓国市場参入の切り札には冬ソナアニメ版がもってこい
2004年10月19日
日本製のポップカルチャーの代表格であるアニメ、ゲーム、トレンディドラマなどは、われわれが想像する以上に外国で高い評価を受けています。自動車、家電以外に、日本が国際競争力を発揮することが期待できる分野が、これらソフトビジネスといえます。ゲームソフト「信長の野望」で有名なコーエーが、海外でのビジネス展開を強化することを発表しました。情報源は、『コーエー、海外ゲーム展開、加速――欧州、ソフトを拡充、韓国、携帯向け配信』(2004年10月19日 日経産業新聞 7面)です。
ゲーム大手のコーエーは海外ゲーム事業を強化する。ゲーム会社の日本一ソフトウェアのゲーム2タイトルの欧州での販売権を獲得したほか、韓国での携帯電話向けコンテンツ(情報の内容)配信事業にも参入する。コーエーは海外市場でのゲーム事業強化を中期目標に据えており、海外で展開する製品・サービスの拡充を進める。
日本一ソフトが開発するロールプレイングゲーム(RPG)の「ファントム・ブレイブ」と「ラ・ピュセル」の2タイトルの欧州での販売権を取得。コーエーの英国拠点を通じて来年から販売する。コーエーは日本一ソフトのゲーム一タイトルを五月から欧州で販売しており、タイトル数を増やして販売を強化。今後は日本一ソフト以外の企業のゲームの販売権獲得も進め、欧州市場でのシェア拡大を目指す。携帯向けゲームは11月に配信を開始し、ゲーム本体の配信価格は2,000ウォン(約200円)。
この記事の中で注目したのは、日本一ソフトウェアという社名です。同社は岐阜県の各務原市(かがみはらし)にある、資本金2,000万円、従業員32名規模の会社で、英文呼称は NIPPON ICHI SOFTWARE INC.です。現状では、「日本一」を名乗るには、若干名前負けの感もしますが、壮大なビジョンを掲げることはマネジメントの重要な役割です。とりあえず「日本一」になること宣言しなければ、それに向かって企業努力しようという発想も生まれてこないはずですから。
なお、同社のある各務原市は、ドラマ「冬のソナタ」の舞台、韓国春川(チュンチョン)市と姉妹都市の関係にあります。各務原市も冬ソナブームで一躍脚光を浴びることになった、とまではいえませんが、今回の棚ボタ人気の恩恵にあずかろうと、市役所もプロモーションには積極的に取り組んでいます(「冬のソナタ」春川物語)。
日本一ソフトウェアはコーエーを通じて、韓国で携帯電話向けコンテンツ配信ビジネスに参入できる機会が広がったことになります。同社が得意とするパッケージソフト・ビジネスを展開しないのは、韓国マーケットがオンラインゲーム中心で、パッケージソフトが普及する可能性が低いと判断したからでしょう。韓国内で配信して人気がでそうな携帯コンテンツの内容はわかりません。ここは各務原市をあげての冬ソナプロモーションに便乗して、冬ソナのアニメ版を作って、韓国市場に逆上陸するプランを考えてみても面白いのではないでしょうか。
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