就職面接での勝ち組みと負け組みの差は「社会人偏差値」にあり
2004年10月25日
大学3年生の就職活動が早くもスタートしています。最近は、一人で何社もの内定を獲得できる「勝ち組み」学生と、1社も内定がでない「負け組み」学生との二極分化が起こっているようです。学生の就職戦線での勝敗は、出身大学の違いにあると考えるのが、最新号の『プレジデント』 (『大学と出世──初公開!「就職と昇進」大学・学部別全データ)です。 一方、同じ出身大学でも、就職試験の合否を決めるのは、個人の能力の差であるとするのが最新号の『AERA』です。同誌では、この能力をを「社会人偏差値」と名づけています。今回は、この社会人偏差値をご紹介します。情報源は、『「社会人偏差値」内定への決め手』(AERA 2004年11月01日号 p.16-19)です。
アエラでは人気企業86社に「どのような学生に魅力を感じるか」「学生のどこを最初に見るか」などをアンケート形式でたずねた。ほとんどの企業が学生に求める資質としてあげたのは、「コミュニケーション能力」だった。面接官の質問に対して的確に、自分自身の体験を踏まえて率直に答えられる能力。
面接官たちの視線が真っ先に注がれるポイントとして、立ち居振舞いや表情、態度、目線などが重視されていることがわかった。そこから面接官が見極めようとしているのは、社会人として基礎的な能力が備わっているかどうか、ということだ。「社会人偏差値」。この能力をはかるものさしを、布谷氏はそう呼ぶ(布谷氏は、採用代行サービスを手掛ける東京海上日動キャリアサービスで、年間500人もの学生を面接する)。出身大学の偏差値が高くても、サークルで立派な立場についていても、社会人としての、"偏差値"が高くなければ、面接官には魅力的に映らないというのだ。
立ち居振舞いや身だしなみと共に、「目」という回答が目立った。目は、社会人偏差値をはかるうえで大事だと面接官は考えている。「志望動機は作り込めるし、暗記もできる。しかし目はごまかしがきかない。やる気や自信が顕著に表れます。評価の3、4割は目で決まるといってもいい。目の印象が、話の内容で逆転することはほとんどありません」とは大和証券グループ本社人事部の板倉正範課長代理。
面接官がこれほど目や態度にこだわる背景には、学生たちのマニュアル武装がある。コミュニケーション能力があったとしても、マニュアルが邪魔して能力を発揮できないケースが多々ある。ごまかしがきかないところを探していくと結局、目や態度に行く着くというわけだ。
ここで述べられている、自分自身の言葉で表現する能力、立ち居振る舞い、身だしなみや、目の輝きなどが、面接で重視されるということは、しごく当たりまえの感じがします。わざわざ、「社会人偏差値」という言葉を持ち出す必要もないくらいでしょう。しかし逆に言えば、社会人として当然備わっているべきこれらの能力が、面接の場で改めて問われていること自体が、もはや「あって当然の能力」とは言えなくなっている現状を表しているのかもしれません。
もう1つは、マニュアル完全準拠型の対応が学生の個性を覆い隠してしまって、なかなか評価で差をつけにくくなっている影響です。最近の風潮では、面接にも画一的なリクルートスーツではなくて、私服で来ることを要求する企業も増えつつあります。私服の方がスーツよりも、受験者の個性が表れ易いからでしょう。しかし、あまり個性的なものを着ていくと、面接官によっては印象はよくないかもしれません。どの程度までが、許容範囲なのかがわからないと、学生の方も困るでしょう。今度は「業種別職種別・リクルート向け私服」のようなマニュアルが登場するのではないでしょうか。結局、いたちごっこが繰り返されるような感じがします。やっぱり、何でもマニュアルがないと不安な世の中ですから。
なお、ビジネスマンの服装に関しては、今週発売の週刊ポストにも記事がありました。気になる方は、そちらを参照してください。
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コメント
社会人の基礎的な能力とか、やる気とか。なんか旧態依然たる採用方針なんだなぁと、昔の就職活動の時を思い出してしまいました。
Posted by: ノマド | 2004年10月25日 19:30