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プロ野球のネット中継には、プラスαのマーケティング発想が必要

2004年12月16日

東北楽天ゴールデンイーグルスの来年の戦力が固まりつつあります。親会社の楽天の方でも、試合中継のネット配信など新球団のマーケティング戦略に、ネットビジネスで培った新機軸を打ち出すことを構想中です。しかし、プロ野球をコンテンツとして見た場合、一般の人はそれほど魅力的には思っていないようです。情報源は、『利用したい野球関連サービス――「ネット配信」わずか12%(1000人の家計簿)』2004年12月15日 日経流通新聞MJ 2面)です。

情報技術(IT)企業の参入で来季、インターネット配信など変化が期待で きそうなプロ野球。だが、「1000人の家計簿調査」で「今後利用したい野球の関連サービス」を聞いたところ「中継試合の有料配信」は12.1%にとどまっ た。9つある選択肢の中で2番目の低さで、ネット配信モデル構築の難しさを うかがわせた。

楽天は来季、東北楽天ゴールデンイーグルスの試合を有料配信する計画があ る。調査では試合の有料配信については44.2%の人が選択肢の中で最も安 い「一試合100円未満」の価格設定を適正とした。有料配信が軌道に乗るにはコンテンツをより充実させ、三木谷浩史・球団オーナーが指摘するように一般家庭でインターネットをテレビで視聴できる環境が整う必要がある。

「今後利用したいサービス」でトップは「親会社が提供する特典」(43.4%)。電鉄会社の割引券などを期待している。さらに球場内施設や球場での 参加型イベントの人気も高い。回答者はゆっくり過ごし、楽しめるソフトと ハードを球場に求めているようだ。

今後利用したい野球関連サービス(回答が多かった順)

  1. 親会社が提供する特典
  2. レストランなど球場内施設の利用
  3. 球場を利用した参加型スポーツイベント
  4. サッカーくじのようなギャンブル
  5. 関連グッズ
  6. フランチャイズ地に関連したサービス
  7. 選手との有料交流イベント
  8. ネットなどによる試合の有料配信
  9. サッカーなど他のスポーツとの共催試合

この記事によれば、10人に1人しかゴールデンイーグルスの試合中継の有料配信を望んでいないことになります。また、希望料金も1試合100円未満と、できれは無料にして欲しい、無料なら見るかもしれない、あたりが大多数の人の正直な期待値でしょう。地上波でもっとメジャーなカードが無料で見れることを考えると、当然の結果です。この結果から明らかなのは、視聴料を基本に据えたビジネスモデルの修正が必要だということです。

一番簡単な方法は視聴そのものは無料化し、CM枠をスポンサーに販売して広告収入を得る方法です。民放テレビのCMのようにイニングの交代時に入れる方法と、配信映像の一部(例えば、画面の最下部あたり)に常時広告を掲出する方法があります。無料で見れるのであれば、どちらの方法でも視聴者からの大きな抵抗はないでしょう。しかし、このような広告配信方法では、従来のTVの野球中継となんら変わらず、ネット配信の利点が生かされていません。もう少し工夫が必要でしょう。

そのヒントは、この調査結果にあるように思います。例えば、「サッカーくじのようなギャンブル」を要望する声があります。ここから視聴者の射幸心に訴えるようなアイデア、例えば試合結果を予想するインターネット・クイズといった企画が考えられます。1試合の勝敗予想だけでは、設問アイテムが少なすぎるので、先発選手の当日の打撃成績などと組み合わせるのはどうでしょうか。試合の途中からでも予想に参加できるようにすれば、ライブ中継を見る人も増えるでしょう。試合開始前に投票した場合の還元率を高くして、試合が進むにしたがって率を下げていけばいいのではないでしょうか。

本当はサッカーくじのTOTOのように賞金がもらえるのが一番いいのですが、いろいろな法的な問題も絡んでくると思われるので、楽天で商品が購入できるポイントを賞品にするのが無難でしょう。また、楽天に出展しているショップからスポンサーとして賞品を提供してもらうことも可能です。要するに、プロ野球中継の配信料金から直接収入を得るというよりも、あくまでも中継はショッピングモール楽天へのトラフィックを増加させる手段と、発想転換すべきではないでしょうか。


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