続報:個人ブログでの自由な意見表明により解雇(グーグルの場合)
2005年02月18日
ブログを理由に Google を解雇された Jen 氏の本人のインタビュー記事が、続報として掲載されました。前の記事は続々の続・個人ブログでの自由な意見表明により解雇される危険性(グーグルの場合)をご覧下さい。本人は解雇通告を受けたショックからも立ち直った様子で、今回の事件を前向きに受けてとめています。Google 社を強く非難する姿勢もありません。むしろ、自分の方に非があったことを素直に認めています。 情報源は、元Google 社員が語る、「Blogで解雇」で学んだ教訓です。まずは、解雇に至った経緯の部分を紹介します。
1月26日、ジェン氏はBlogの中で、Googleが財務や製品に関わる機密情報と見なしている内容を削除するよう求められたことを明かした。その後同氏は1週間にわたりBlogを更新しなかった。ハイテク業界では、同氏の運命をめぐって幾つもの噂がささやかれた。2月9日、ジェン氏はついに、入社してから11日後の1月28日付でGoogleから解雇されたこと、自身のBlogがその「直接的あるいは間接的」原因だったことを明らかにした。Googleは解雇の理由を説明しなかったとジェン氏は言っているが、もしBlogが原因なら、同氏は増えつつある「Blogの内容が原因で職を失った人たち」の仲間入りをしたことになる。
やはり大方の予想通り、自社の機密情報に触れる内容を投稿していたようです。続いて本人の反省の弁です。
私は今回の件で幾つかの教訓を学びました。まず、Blogは公共の広場であり、自分が書いた考えが思ったより多くの人たちに読まれるということです。これは重要な教訓です。もう1つ学んだのは、Blogを書く前に、雇い主との間で書いていい(と雇い主が思っている)こととダメなことを明らかにしておくことです。勤務先に明確な方針があるかどうかを確認するか、何が良くて何が認められないのかを上司と詳しく話し合う必要があります。それから企業文化に敏感になることです。この点は私の最大のミスの1つでした。あの時は本当にGoogleのやり方に不愉快になりました。今振り返ってみて、もう少しその点に気を付けるべきだったと自覚しています。これらは私が学んだ大きな教訓であり、今後はこれを踏まえていくつもりです。
ここで考えたいのは、日本の企業に勤める従業員がどう対処すべきかということです。そもそも日本企業に上にいうような明確な方針とか、従業員の情報開示基準の類があると期待しても無理でしょう。したがって上司に相談したとしても、相談された側として明確な返答はできないのではないでしょうか。そんな時しつこく回答を求めれれば、保守的な上司であれば会社のことを書くことをすべて禁じようとするのが関の山でしょう。
やはり日本の場合は、プレスリリースやその他の対外発行物を調べて、どこまでが公開情報になっているかを自分で確認する方法しかないと思います。企業側が一般に公開した情報でも、意外と広く知られていないものは多いはず。それだけでも、十分にネタにはなるでしょう。ただし、公開情報にまつわる裏話がないと、読者が面白いと考えるかどうかは別の話です。
今回の事例は、意図しないで企業の機密情報を漏洩して解雇されたわけです。しかし、従業員が自分が働く企業の不正行為を意図して公表した場合の扱いは、これからは大きく違ってくることになります。昨年6月に『公益通報者保護法』が成立、公布されたからです。施行は公布後2年以内とされています。この法律の主旨をすごく簡単にいえば、「企業の不正行為を告発したことを理由にして従業員は解雇されない」ことです。法律の目的は、内部告発者を保護することにより、組織ぐるみの不正の防止、早期発見を促進しようということにあります。
公益通報者保護法では、最初は自分の会社に通報しなさい、それで無視されたらマスコミ、行政機関等の外部へ通報しなさい、というおかしなところもあります。不完全な法律とは思えますが、それでも施行されれば影響があると思います。つまり法律そのものとは直接無関係でも、これにより内部告発が世間的に奨励されるような雰囲気が生まれてくるからです。その結果、自分の会社の不正を暴き立てるような投稿が、ブログでもなし崩し的に増えてくるのではないでしょうか。
最初の話に戻れば、Jen氏は今回の解雇に関して Google 側に不当解雇と思われる点がないことも率直に認めています。
公式声明あるいは私が解雇された理由を求めたのですが、そのような回答はありませんでした。もちろん、理由の説明を拒否するのは、彼ら(Google)の権利の範囲内です。私はカリフォルニア州の随意雇用者(雇用主が自由に解雇できる)でしたから、彼らは私に解雇の理由を説明する必要がないのです。
なお、同氏は AdSense広告部門でアソシエイトプロダクトマネジャーを務めていたそうです。
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