インテル公正取引委員会からの排除勧告を意に介せず新聞全面広告を続行
2005年03月10日
昨日の投稿「連日マスコミを賑わす眞鍋かをりの「ブログの女王」の称号に恥じない活躍ぶりを再確認」の中で、公取から排除勧告を受けたインテルが、広告を自粛する可能性をほのめかしました。私の予想は見事に裏切られました。眞鍋かをり譲に続いての新聞全面広告が、本日の朝刊に掲載されたからです。今回登場しているのは、鉄のゲージツ家・クマさんこと、篠原勝之氏です。「6年前からインテルのプロセッサを使っている」という訴求メッセージは、前回の眞鍋譲と同じでした。
公正取引委員会から指摘されたくらいで、広告を自粛すると考えた私の方が浅はかだったようです。そもそも、インテルは今回の勧告に対して正式に異を表明しています(インテル コーポレーション 日本の公正取引委員会の勧告に対する見解を発表)。
インテルは、約 10 日以内に、同勧告に対する対応を決定します。インテルは引き続き、同社の商取引は公正であり、かつ法律に遵守していると確信しています。インテルは、公正取引委員会の主張、および勧告について精査した後、今後の対応を決定します。
同時に、インテルは、公正取引委員会の勧告が、現在世界中で一般的に受け入れられている独占禁止の原則を反映していないことに懸念を表明しました。インテル コーポレーション 副社長 兼法務担当役員のブルース・スウェルは「競争政策の中核となる原則の一つは、競争政策は健全な経済原理に基づくという考え方である。競争当局は、消費者が不利益を被るという証拠がある場合にのみ介在するべきである。公正取引委員会の勧告は、これらの重要な原則を十分に考慮していないのは明らかである」と述べています。
公正取引委員会からの勧告そのものは、直接問題となった商慣行の是正を求めているだけであり、対象企業のマーケティング活動全てを否定するものではありません。その他の活動は、平常通りに継続するのが普通なのでしょう。
また、排除勧告はそれほど珍しいものとは言えなくなっています。例えば、昨日もドン・キホーテが勧告を受けています(公取委、ドン・キホーテに従業員派遣や協賛金要求で排除勧告)。
棚卸しや店舗オープンの作業のため納入業者に従業員を派遣させたり、協賛金を支払わせたりしたとして、公正取引委員会は9日、独禁法違反(不公正な取引方法)で、ディスカウントストア大手のドン・キホーテ(東京)に、こうした行為をやめるよう命じる排除勧告をした。
公取委によると、同社は取引上の優越的な地位を利用。オープンする店舗の飾り付けや商品の値札付けのほか、棚卸し時の陳列作業の要員として、日用雑貨などの納入業者に従業員を派遣させた。店舗オープンの際には、納入金額に応じて協賛金を支払わせていた。
ドンキの場合は、優越的地位の濫用と呼ばれるもので、インテルの場合とは内容は大きく違います。自分の相対的に強い立場を利用して、弱い取引先に無理難題を強要したという疑いです。今回の勧告によって、同社の事業プランが大きく修正されることはないのでしょう。騒音を巡る地域住民との対立、 医薬品のTV電話での販売、連続放火事件等、同社が話題には事欠かない企業であることは間違いありません。
公正取引委員会が主に扱うのは、市場で支配的な地位を持つ企業です。そう考えると、インテル、ドン・キホーテとも、その影響力の大きさが広く認知されていることの裏返しでもあります。注目を集める大企業は、時としてスケープゴートとして槍玉にあげられることもあります。公取の排除勧告が、すぐに企業のイメージダウンにつながると、短絡的に考えるべきではないのかもしれません。
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