続・ブログによる市民ジャーナリズムがマスメディアを駆逐する可能性
2005年04月13日
前回の投稿(ブログによる市民ジャーナリズムがマスメディアを駆逐する可能性)に引き続き、市民ジャーナリズムの話です。 最初は、米国の話題から。 情報源は、地域ニュースの米GetLocalNews.com、アマチュア・ブロガーに報酬です。
全米で市民参加型地域ニュース・サイトを運営する米GetLocalNews.comは、ニュース・サイトに記事を提供してくれたアマチュアのブロガーなどに、報酬を支払う計画だ。GetLocalNews.com社がホームページで明らかにした。
GetLocalNews.com社の市民参加型地域ニュース・サイトは、地域の住民がブログなどで情報を発信する「市民ジャーナリズム」を基盤としている。読者も記事に対するコメントや批判などを投稿できる。
米メディアの報道(CNET News.com)によると、GetLocalNews.com社は、報酬を支払うことで、多くのトラフィックを引きつける記事や写真の提供を奨励し、広告収入の増加を狙っている。「提供記事の質の向上も期待できる」(GetLocalNews.com社CEOのEdgar Canon氏)。金額は、投稿記事が得た広告料(ページ・ビューあるいはビジターの閲覧回数をベースにする)の半分。金額が25ドル以上の提供者に、四半期ごとに小切手を送付する。
今度は日本のビデオジャーナリズムの話題です。 情報源は、スクープ映像求む!――三洋、ムービーWeb新聞「ザクスポ」創刊です。
三洋電機は4月8日、同社デジタルムービーカメラ「Xacti DMX-C5」で撮影した映像をスポーツ新聞風に掲載するWeb新聞「Xacti SPORTS(通称ザクスポ)」を創刊した。
同新聞は、ジャンルを問わずさまざまなニュースを映像で掲載するもので、「ムービーでニュースを伝える新しいスタイルのWeb新聞」(同社)だという。
今後、読者から寄せられるハプニング映像やスクープ映像も掲載する予定。現在「特派員」を募集中で、採用者にはXacti DMX-C5一式をプレゼントする。応 募締め切りは5月31日。詳細はWebページを参照のこと。
どちらの記事も、既存のマスメディアを置き換える狙いではないことがわかります。果たして、これらの試みを市民ジャーナリズム(Public Journalism)と呼べるのでしょうか? 既存マスメディアが取りこぼしているニッチな分野を狙ったものでしかないような気がします。
既存メディアとの違いには、報酬形態にも現れています。投稿内容が認められれば、広告料の一部還元、あるいは商品という形で金品が支払われるシステムです。執筆・投稿に費やした労働に対して一定の対価が支払われるのではないので、参加者もジャーナリストというイメージとは異なります。ある種の投稿マニア、賞金ハンターが活動場所をネットに移しただけという見方もできます。
さらに、市民ジャーナリズムとマスメディアとの関係をわかりやすく説明した記事がありました。情報源は、ネット時代のジャーナリズム:新聞は大衆からステータスにです。
ジャーナリズムの階層は4種類あると思う。(1)ルポルタージュのようなプロが長文で突っ込んで取材したもの(2)新聞・NHKなどの全国ニュース(3)市民メディアやオルタナティブメディア(主流ではないメディア)(4)地域のコミュニケーション活動。3、4をカバーするジャーナリズムがこれまでなかった。新聞も最初は錦絵だった。ラジオもテレビも最初はジャーナリズムに向かないといわれていた。ネットがメディアに向かないというわけはないだろう。
市民ジャーナリズムのもう1つの可能性は、あくまでも個人として立場からの情報発信でしょう。すなわち、企業の肩書きを使っては書けないことを、一市民として書きたい場合です。この場合でも、それなりの心構えが必要になります。 情報源は、「個人ブログ運営は匿名で」,電子フロンティア財団がアドバイスです。
米国の非営利団体Electronic Frontier Foundation(EFF:電子フロンティア財団)は,個人ブログ運営時の注意事項を提言した。EFFが米国時間4月6日に明らかにしたもの。「不利な状況に陥らないようブログで発言するには自分の個人情報をうまく管理することが大切で,それには匿名運営が最良の方法だ」(EFF)
匿名運営は思ったより簡単でないという。EFFは「実名や自分の写真を掲載しないのは当然だが,職場環境に関するブログなら,会社の場所,従業員数,事業分野などについても書かない方がよい」とアドバイスする。
またEFFによると,「これまで数十人がブログ運営を理由に解雇され,その数は増えつつある」という。「米憲法修正第一項(First Amendment)は言論の自由を保障しているが,これは政府からの保護を目的としている。民間企業は,任意の理由で従業員を解雇できる。職場などの環境からブログ運営者を守る法律は,どの州にも存在しない」(EFF)
匿名のブログは、やはりジャーナリズムとは呼べない感じがします。ジャーナリズムを名乗る以上は、少なくとも書き手の氏素性を明かす必要がありそうです。
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