55歳の主婦が年齢を原因で国立大医学部不合格となった問題を考える(素人として)
2005年07月05日
最近は大学病院の医師による医療事故の話を耳にする機会が増えてきました。この理由は、昔に比べて医師の相対的な質が低下していることにあるのでしょうか? 必ずしも原因はそれだけではないと思います。昔であればもみ消されていたであろう医療事故が、内部告発や厳格な情報開示請求等により、一般の目に触れる機会が増えた影響もあるのではないでしょうか? 今回は、以前にも増して厳しい管理が要求される大学の医学部に関する話題です。本来年齢、性別に関わらず平等な教育機会を提供すべき大学に、こんな事件が起きています。 情報源は、「55歳理由に不合格」、点数は「合格」 目黒区の主婦、群馬大を提訴です。
群馬大医学部(前橋市昭和町3)の今年度入学試験で、年齢を理由に不合格にしたのは不当だとして、目黒区の主婦(55)が大学を相手取り、医学部医学科入学の許可を求める訴えを30日までに前橋地裁に起こした。
訴状によると、主婦は今年度入試で医学部医学科を受験したが不合格となった。群馬大に個人情報の開示を請求すると、主婦のセンター試験と2次試験の総得点が、合格者の平均点を上回っていたことが判明。
入試担当者に説明を求めたところ、55歳という年齢が問題となったという説明を非公式に受けたという。原告は「年齢を理由とした不合格判定は合格判定権の乱用」と主張している。
55歳の主婦が提訴した心情は十分に理解できるので、解説の必要もないでしょう。そこで、55歳の年齢を理由に不合格とした大学側の理由の方を考えてみます。1つは、60歳近い人間が10代、20代前半の若者と同じカリキュラムを消化することの難しさを考えたのでしょう。高齢者にとっては、教室での座学はともかくも、体力が要求される実習は特に困難が伴います。
2番目の理由は、教育を投資活動と考えた場合の予想リターンの低さにあると考えられます。55歳の方が順調に卒業したとしても、実際に医師として第一線で活躍できる年数は極めて限られています。特に国立大学の場合は、国民の税金が使われるので、慎重になることも理解できないわけではありません。
患者の立場に立っても、60歳近い人間の医療実習の対象になるのは避けたいと思うのが本音でしょう。しかし、若い学生だからといっても安心できるものでもありません。 情報源は、医学部の学生は平日に睡眠不足、1割が日中の病的な眠気を自覚です。
医学部の学生は平日に睡眠不足の状態で、そのため週末に長めの睡眠時間で補う傾向にあり、また、1割は日中の病的な眠気を自覚していることも分かった。秋田大学の武村尊生氏らが6月30日のポスターセッションで発表した。
研究グループは、ライフスタイルの夜型化が睡眠に及ぼす影響について調査報告が相次ぐ中、大学生、特に医学部の学生についての検討が少ないことから、今回の調査を実施した。調査に同意し、有効な回答したのは246人(男性128人、女性118人)だった。
その結果、平日の睡眠時間は、6.38時間±1.02(平均±SD)で、男性が6.36時間±1.01、女性が6.39時間±1.04だった。一方、週末の睡眠時間は8.43時間±1.46で、男性が8.34時間±1.54、女性が8.53時間±1.38だった。
日中の過度の眠気が医療事故の誘因にもなりうる。今回の研究で明らかになった日中の病的な眠気を自覚する人が1割程度だったことをどのように評価すべきか、さらなる検討が期待される。
この記事だけでは、若い医学生の睡眠不足の理由はわかりません。もし、夜遊びが原因の寝不足状態で医療行為をすることが常態となっているのであれば、患者としてはたまったものではありません。
少子高齢化社会を迎えつつある日本では、優秀な医師に対す需要が今後も高まっていくるはずです。そう考えれば、例え55歳の人でも強い意志と情熱があれば、入学を許可してあげたいところでもあります。また、豊富な人生経験を持った人間が、同級生の若者に好影響を与えることもあるでしょう。
職業として食べていくためには、特定の分野での専門性が必要です。例えば、テレビドラマ「離婚弁護士」では渉外弁護士が離婚を扱ったりしていますが、実社会ではそんなケースは稀です。テレビドラマと実際が違うのは、医師の世界も同様です。Dr.コトーのように離島医療に携わるのであれば、全ての分野でのある程度の知識が必要となります。しかし、現実はほとんどの医師が自分の専門分野の診療しか行なわないが普通です。
そう考えれば、専門分野に限定した医師免許を導入しても、実態と大きくかけ離れる不都合ないのではないでしょうか? 現在歯科医以外の医師免許は全て共通ですが、それを専門分野毎に細分化した免許とするわけです。皮膚科免許とか、耳鼻咽喉科免許とか。
55歳の年齢で医師を目指す志は高く評価できても、そのような方に優秀な外科医として活躍することを期待しても無理と言うものです。しかし、医療の分野でもそれまでの豊富な人生経験が十分に生かせる分野もあるはずです。精神分析医としてのカウンセリングなんかはどうでしょうか? 医師免許の細分化が進めば、今回の主婦のような人でも、大学側が入学を許可する道が開けるように思います。 素人の発想かもしれませんが...
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和田 章嗣




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