日本生命のテレビCM『夕立篇』に関する素朴な疑問は、HPを見て解消?
2005年07月11日
ハードディスク型レコーダーの普及により、視聴者の興味を引きつけることのできないテレビCMは、スキップされる危険性が増えてきました。CM制作側も対抗策として、飛ばされないCMを作るために、色々と趣向を凝らしています。例えば、ドラマ仕立てのCMは、ストーリーの結末まで見てみようと思わせる効果を狙ったものです。しかし、1回見ただけではCMの微妙な状況設定が理解できないこともあります。今回私が気になった日本生命のCM (『夕立篇』)もそんな1つです。なお、下記のCMの説明の中で太字で書いた部分は、私がCMを見ただけでは想像できないとではないかと思った部分です。
エントランスに降りると外は土砂降り。突然の夕立に傘はもっていない。「駅までは走ればすぐ。」「でも、少し待てば止むかも。」まだ、入社間もない、初々しさも残る女性社員が葛藤を胸に雨の様子を伺っていると、突然憧れの先輩男性社員が近寄ってくる。
「傘、持ってないの?」「駅まで送ってこうか?」男性社員にとっても、実は彼女は気になる存在。少しはにかみながらも勇気を振り絞って、相合傘をさそってみる。恋焦がれていた先輩の突然の登場と誘いに、少しとまどいながらも、笑顔いっぱいで応える彼女。「いいんですか?」
その微笑ましい姿に、誰もがこころをなごませた次の瞬間、ふたりを現実の世界に無理やり引き戻す、大きな声が後方から聞こえる。
「お、いい所にいた。」彼は、男性社員の直属の上司。おっちょこちょいで、あまり周りの空気が読めないが、それでいて憎めない人柄の部長。今回も彼は男性社員の隣に女性社員がいることなど、まるで気づいていない。
次の瞬間、その男性社員は、彼女とふたりで駅に向かうための折りたたみ傘を、部長に差し出してしまう。なんのためらいもなく傘を受けとり、「すまんな。」と、駅方向に走り去る部長。
少し笑みを浮かべ部長の様子を見送る男性社員。その様子を目の当たりにした彼女は、あまりのことに肩を落としてしまう。
誰もがその男性社員を「なんて軽薄な男だ」と思った瞬間。彼女の様子にすぐに気づいた男性社員は、「ちがうんだ。実は俺・・・」とカバンを手で探り、もう1本の折りたたみ傘をとりだす。
あまりの準備のよさに対してか、初めから2本もっていたにもかかわらず、相合傘を狙う彼の姑息なカワイさに気づいてか。その様子をみた彼女に満面の笑みがもどる。理由はもうどちらでもよい。
この太字の部分を読んで、このCMの状況がよく理解できたわけですが、この説明を読む前には、次のような素朴な疑問を感じていました。
(1)なぜこの男性社員は、300円も出せばビニール傘が簡単に買えるご時世に、折りたたみ傘を2つも鞄に入れているのか?
この部分は、「2つの保障で安全」というCMのコンセプトに関わるこころです。したがって、ことの重要性を考えると、もう少し説明があってもいいよな気がします。
(2)男性社員は傘を2つ持っているのであれば、なぜ最初から1つを女性社員に貸してあげようとはしなかったのか?
解説を読むと、最初から相合傘をしたいという下心があったということで、この行動は理解できます。もし部長が現れなかったとしても、もう1つの傘は鞄に隠したままで、相合傘という結果になったのでしょう。女子社員もこの男性社員に憧れを抱いていたことになるので、駅についたら、それでお別れということにはならないだろうと、想像が駆り立てられます。
さらに以下は、上記の想定が違った場合勝手な妄想です。妄想をたくましくすれば、色々なバージョンのCMもできそうな感じがします。
(1)もし、男性社員が女性社員に好意をもっていなかったらどうなったろうか?
おそらく男性社員は女性社員に傘を貸してあげるんでしょう。そうなると、その後登場した部長と相合傘で駅まで行くことになるんでしょうか?
(2)もし、男性社員と女性社員が相合傘で歩き出した後に、「空気の読めない」部長が登場したらどうなるのか?
もう1つの傘を部長に貸すのでしょうか? それだと、相合傘をしたかったがために、女性社員に傘を貸さなかった意図があからさまになります。そんな勇気は、この男性社員にあるのでしょうか?
結論から言えば、なぜ鞄の中に2つも折り畳み傘を入れていたのかは謎のままです。しかし、このCM全体の雰囲気は嫌味な感じはしないので、許してあげることとします。
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