「宴会でラブエクササイズ」はタイトルと中身を微妙にずらすマーケティング戦略
2005年07月15日
日経BP社のサイトの中の比較的地味目なページに、ライフスタイル健康があります。メインのターゲットは、おそらく健康が気になりだした中高年のサラリーマンでしょう。そのサイトの中で、宴会に取り入れたい「ラブエクササイズ」という、オジサン心をくすぐりそうなタイトルの記事がありました。書いているのは、『モテ男養成講座』の著者である木村和久氏です。
人と人が親しくなるのにスキンシップは欠かせない。ところが、せちがらい時代だよね。「元気出せよ」と部下のOLの肩をたたいただけでも、「セクハラ!」と大騒ぎされる始末(ま、キャラクターにもよるけど)。いやはや……。
ところが、耳よりな話を聞いた。心と体の両方に効いて、信頼感が芽生えちゃうエクササイズがあるというのだ。それが、「山岡式」ラブエクササイズだ!
山岡先生は、ヨガやエアロビクスなどの研究を通して、心と体の両方を開放するエクササイズにたどりついたんだそうだ。この背中を合わせて立ち上がる動きを先生は「自立」と呼んでいるのだが、自立という割に、一人ではできない。
単純そうだけど、ラブエクササイズには人間関係のツボがあり、純粋に楽しめる。しかも、断じてセクハラではない。よほどアナタのことが嫌いな女性以外は、抵抗なくやってくれるだろう。ポイントは、まず3人以上でやること! 2人でやるから「セクハラ!」っていわれるわけだし。
スキンシップに加え、「相手との距離がぐっと縮まる」という心理的作用も見逃せない。ぜひ、今度の宴会で実践していただきたい!
下心は抜きにしても、職場におけるスキンシップの重要性は理解しているつもりです。それでも、宴会でラブエクササイズを女性社員の持ちかける勇気までは出てきません。この記事の通りに実行を試みれば、やはりセクハラおやじ呼ばわりされるのが関の山でしょう。筆者の言うように「キャラクターにもよる」と言われてしまえば、それまでの話ですが...
この「宴会でラブエクササイズ」のコンセプトには、そもそも無理が感じられます。これが「合コンでラブエクササイズ」であれば、実現可能性はグンとアップするように思います。それでは、なぜ筆者は、おさまりのいい合コンではなく、あえて宴会を使ったのでしょうか? 私は、このページの読者層である中高年サラリーマンの興味を引くように、意図的に宴会を持ち出したのだと想像します。
私がそう考える理由は、木村氏の著書モテ男養成講座―「男を磨く」「女ゴコロをつかむ」決め手の“健康・美容法”がわかる!にあります。この本のタイトルは、安直なそうなマニュアル本の類を連想させますが、実はその中身は健康に関する自己啓発本なのです。 アマゾンの読者レビューを読んでも、高い評価を受けています。 木村氏はタイトルと中身を微妙にずらすマーケティング感覚に優れた人でしょう。
レビュアー: 斬られ以蔵 東京都目黒区
キャバクラ大王・木村和久の本ということで、てっきりキャバクラ攻略法やデートのマニュアル本かと思ったら、意外にも内容は健康系。いわく、「これからの時代、健康に詳しい男がモテる!」んだとか。確かに、最近の女性は健康ネタが大好きだもんね。著者が体を張って話題の健康・美容法を体験していくというスタイルで、値段なんかもしっかり書いてあって実用性は高い。個人的には、「MRI」や「脳ドック」が興味深かった。会社の健康診断ってイマイチいい加減で信用できないし。2000円ポッキリの「体のゆがみ診断」なんて、実際にデートに使っても面白そうだ。レビュアー: 新宿嵐 東京都新宿区
「モテ男養成講座」というタイトルだけど、内容がいわゆる”生き方論”や”そもそも論”みたいに抽象的でないのがいい。体に磨きをかけたり、もっと健康になるための方法の体験記になっている。美容法やダイエット法、なんと自毛移植まで実際に試したらしい。著者の木村さんすごい! ボクが読んでいたら、彼女が「それ何? あんたモテたいの?」って覗きこんできたんだけど、読み出したら止まらなくなって・・・・・・。
「モテ男養成講座」というタイトルを選んだのは、健康本には関心の薄い若い男性層にもターゲットを広げる狙いがあったからでしょう。読者レビューを見ても、一様にタイトルと中身の違いを指摘しています。ある意味では読者の期待を裏切りながらも、結果として高評価を獲得しているわけですから、たいしたものだと思います。
もし、本のタイトルが「若い頃から始めたい健康管理」のような平凡なタイトルであったとしたら、読者層を拡大することはできなかったでしょう。想定されるターゲットに合わせて、タイトルを考えることはマーケティングの重要な戦略の1つということになります。
さて、もし私がラブエクササイズが許されるような、寛容な女性社員に囲まれた職場にいるのであれば、次に試してみたいのがこれです。スキンシップ度合いはさらにエスカレートします。ただのオジサンの妄想ですが....
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実用性高し!

なるほど納得!


私的には期待はずれ

