チェスについての一考察(門外漢による素人発想との批判は甘んじて受ける用意有)
2005年07月28日
たまたまチェスに関する記事を2つ続けて読んだので、話題として取り上げることにしました。私はチェスや将棋、囲碁等に関する知識はゼロなので、全く見当違いかもしれませんが、とりあえず思いついたことを書いてみました。薄っぺらな内容だと思う人も多いでしょうね。情報源は、注目集める元チェス世界王者考案の『チェス960』(上)です。
来月ドイツで初めて開催される『チェス960』に特化したコンピューターチェス選手権には、世界中から20人以上のプログラマーが参加登録している。チェス960とは、亡命したチェスの天才、ボビー・フィッシャー氏が考案した新ルールのチェスで、グランドマスターたちの間でも徐々に評価を獲得しつつある。
チェス960のルールは従来のチェスとほとんど同じだが、駒の配置に、かつてチェスにとっては忌むべきものと思われていた「偶然」という要素が取り込まれている。ポーン[将棋の歩兵に相当]が前列に並ぶのは普通どおりだが、その後列の白の駒はランダムに配置される。ただし2個のビショップ[同角行に相当]は、それぞれ白マスと黒マスに配置されなければならず、キング[同王将に相当]は2個のルーク[同香車に相当]の間に配置されなければならない。黒の駒は向かいあった白の駒と対称をなすように並べられる。
これにより開始時の駒の配置パターンは1通りではなく960通りになる。チェス960のポイントは、チェスを暗記という束縛から開放することにある。
この新しいルールによって期待される効果は、次のようなものです。
現在プレイされているチェスのオープニング(序盤戦)は、長年にわたって研究、実践し尽されており、今日のプレイヤーたちは、最初の20手以内における有効なポーンの進め方の中で完璧には分析されていないものを見つけるのにほとんど四苦八苦している状態だ。
1996年に開かれたブエノスアイレスでの記者会見の席で、フィッシャー氏は新しいチェスを発表した。考え方はシンプルだ。最初の配置の可能性がこれだけ多いのだから、チェス960──あるいは『フィッシャー・ランダム・チェス』とも呼ばれる──においては、プレイから丸暗記が排除される。オープニングの本は無用の長物となり、対戦者はまさに第1手からスキルだけで勝負することになる。
このルールであれば、普通に仕事をしながら趣味でチェスを楽しむようなプレイヤーでも、かなり本格的な勝負が可能になる。ものすごい時間を割いてオープニングのバリエーションを勉強する必要がないためだ。
本来状況に応じた判断力を競うべきゲームであるところが、序盤のパターンの記憶力を争うゲームになってしまっているという問題が背景にあるようです。序盤からダイナミックな展開が期待できる新ルールの方が、観戦者にとっても面白いことは確かでしょう。
かなり無理っぽい例えを持ち出だせば、現行のチェスのルールは、日本の学校の歴史教育のようなものと言えるでしょう。歴史観の定まった近世以前は暗記しているので試験で満点を取れても、自らの判断が要求される現代史ではからきしダメとか。要するに、正確な学力がわからないという問題です。
何事もルールが変わることになれば、それに反対する抵抗勢力はいるものです。チェス960を邪道と見なす競技者やファンも少なくないはずで、新ルールが簡単に本格採用されるかどうかは、予断を許さないでしょう。
もう1つ、日本でのチェスの話を紹介します。 情報源は、チェスの全日本チャンピオンが参戦──「対戦チェス倶楽部」です。
ジー・モードは8月1日から10月31日の期間限定で、iモード向けサイト「対戦ぐるじゃむ」内の「対戦チェス倶楽部」でイベントを開催する。同サイトの月額情報料は315円。
日本チェス協会主催の「2006全日本チェス選手権」で、史上最年少で優勝した全日本チャンピオン小島慎也氏が一般ユーザーに混じって参戦するというもの。チャンピオンは「日本チャンピオン」というハンドルでサイト内に登場し、一般ユーザーと対局する。
この2つの記事を読んで興味を覚えたのは、PCやテレビゲーム、携帯電話、インターネット等のテクノロジが、チェスや将棋、囲碁、麻雀といった昔からのゲームに与える影響です。単純に考えれば、これらのテクノロジに費やす時間が増えれば、昔のゲームをやる時間が減るわけで、両者は競合関係にあると思います。
実際にゲームの競技人口が減少しているため、街中で将棋道場、碁会所、雀荘を見かける機会もめっきり少なくなりました。明らかにテクノロジの普及はマイナスの影響を及ぼしていると考えられます。
しかし、将棋、麻雀のゲームソフトは結構売れていて、バーチャルの世界では、テクノロジの普及はプラスに働いている面もあります。具体的な統計数字は知らないので確信は持てませんが、リアルのプレイヤーは減っているものの、バーチャルのプレイヤーは増えているという可能性もあるような気がします。
囲碁に興味はあるが、碁会所に行くのは敷居が高い、人間関係が面倒くさいというような潜在需要が、元々あったのかもしれません。そういう需要を取り込むことに成功したとすれば、テクノロジはプレイヤーの底辺を拡大したことになります。
それでは、バーチャルの世界でゲームの面白さを知ったプレイヤーが、リアルの世界へ転向する可能性はあるのでしょうか? 根拠は全くないのですが、私はそういう流れはあまり起こらないように推測します。むしろ、リアルからバーチャルへの逆の流れが加速するのではないかとさえ思います。結論としては、同一のゲームがリアルの世界とバーチャルの世界で、完全に二極分化して行く方向性が強いのではないでしょうか。
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