インテルCPUの時代が来てもアップルの秘密主義マーケティングは不変?
2005年10月17日
マックの話題を2つ続けて投稿しましたが、今回はもう1つのマックについて投稿します。先週アップルが新型のiPodとiMacを発表しました(アップル、ビデオiPodと新型iMacを発表--動画配信に進出)。さしたる新味もないように思える(?)製品を、大々的に紹介したのは、もちろんアップルのCEOスティーブ・ジョブズです。
普通の人間には意外感のない新製品発表も、アップル信者にはいつものように熱狂を持って迎えられたようです。実はアップル社の新製品の発表には、独特の秘密主義に基づくマーケティング戦略が関係しています。 情報源は、米アップル「秘密主義」の理由を探るです。
アップル社はマーケティング戦略について語らないだろうが、新製品の発売を盛り上げるために秘密主義と憶測が果たす役割は明白だ。
広告代理店米マークリー・プラス・パートナーズ社の共同経営者で、『カルティング・オブ・ブランズ』の著者、ダグラス・アトキン氏によると、アップル社の未発表製品についての秘密主義は、ブランドか否かにかかわらず、カルト的なものの特徴だという。
アトキン氏は、「アップル社がこれほど秘密主義にこだわる理由はおそらく、同社が(コンピューター)市場のリーダーではないからだ」と語る。「カルトの多くは、独占的な勢力の圧倒的な力に押しつぶされないかと恐れ、被害妄想を抱き始める」
かつてアップル社でマーケティング・エバンジェリストを務め、米ガラージ・テクノロジー・ベンチャーズ社を創立したガイ・カワサキ氏は、アトキン氏は話を広げすぎだと語る。アップル社の秘密主義は単に、新製品発表のタイミングを完璧に計るためだけのものだというのだ。
アップルの秘密主義にとって障害となるのは、ファンサイトの存在です。正式発表前の製品に関する情報を載せることに対しても、アップル社はこれまで断固とした処置を講じてきました。
同社は今年1月、事前に『Mac mini』(マックミニ)や新ソフトウェアスイート『アイワーク』(iWork)に関する正確なレポートを掲載したとして、大人気のマック情報サイト『シンク・シークレット』を提訴(日本語版記事)した。
昨年12月にも、現在もリリースされていない『アステロイド』(Asteroid)の情報が漏洩し、『アップルインサイダー』、『オグラディーズ・パワーページ』、シンク・シークレットに掲載されたとして、訴訟を起こしている。
法的手段も辞さずといった強行措置で、アップルは新製品情報を今後もコントロールすることができるのでしょうか? ここで考えたいのは、来年後半以降のiMacには、インテル製のCPUが搭載されるということです。
将来のCPU製品の発表計画をロードマップいう形で公に発表するのが、インテルのマーケティング戦略の基本で、完全秘密主義のアップルとは、大きく異なるものです。Windows系のPCメーカー(インテルはPC OEM と呼ぶ)は、このロードマップに合わせて完成品の発表スケジュールを調整します。もちろんインテル以外にもAMD製CPUが存在しますが、影響力の観点から、この際無視します。
インテルの製造スケジュールが遅れれば、当然PCメーカーの製品発表も遅れることになります。つまり、Windows 系のPCの市場投入タイミングは、完全にインテルの支配下にあると言ってもいいでしょう。完成品のスペックに大きな影響を与えるCPUに関する情報の開示についても、インテル側がコントロールしています。
インテルも、iMacに関しては新製品発表スケジュールを決定する主導権を、アップルにゆだねそうなことは予想できます。また、インテル側からiMac用のCPUの情報を開示することはないのかもしれません。そうは言っても、CPUという主要パーツの供給先をインテル1社に頼ることになるのは、間違いのない事実です。これまでのように、アップルが自社の都合だけで発表スケジュールを自由に決めることは、徐々に難しくなっていくのではないでしょうか。アップル、インテルともにエゴの強い会社ですから。
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