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Topマーケティング戦略 > 電通が提唱するネット時代の購買プロセスモデル「AISAS」には納得

電通が提唱するネット時代の購買プロセスモデル「AISAS」には納得

2005年10月19日

2回にわたり、野村総研が発表した調査結果『オタク市場の研究』に関する投稿をしました(野村総研発表『オタク市場:12分野で172万人 規模は4110億』の妥当性innovators として認知されたオタクは influencers に成長できる?)。2回とも、調査内容と提言の妥当性に関して、疑問を投げかけるような投稿内容となりました。

今回紹介するのは、電通が発表した調査結果とその提言です。報告書の概要も公開されていないので正確な評価はできないのですが、新聞記事を読む限りにおいては、納得できる部分がありました。 情報源は、『ネット利用者の商品購入までの過程、「評価チェック」最多、電通が報告書』(2005年10月18日 日経産業新聞 2面)です。

電通は「ネットアクティブ男女の情報&消費生活」と題した報告書をまとめた。報告書では、ネットの普及により消費者が商品を知ってから購入するまでの過程で「検索、評価チェック」と「意見共有」といった行動が加わり、大きな変化が生まれるため、ネットの特色を生かした新たな企業広告づくりが求められると提言している。

報告書は20―30代の女性向けサイト利用者を対象に6月に実施した「女性インターネットライフ調査」(回答者数625)と、過去3年以内にデジタル家電購入経験のある男性を対象に8月に実施した「男性インターネットライフ調査」(同300)などを基にまとめた。

「ネット導入後、商品購入プロセスで増えたと思うこと」という質問に対する回答は、性別、年齢を問わず、概ね次の順番になっています。

  1. インターネットで商品評価チェック
  2. 通のリコメンドや口コミ情報を聞く
  3. 友人・知人との口コミ情報交換
  4. 広告やポスターを興味をもってチェック

調査結果そのものには、意外性はありません。商品購入プロセスにおける広告の相対的な影響力の低下を、広告代理店の電通自らが公表している点は、その潔い態度を評価してもいいでしょう。私が注目したのは、次の提言部分です。

電通ではこれらの調査結果を受けて、消費者が商品を知って購入するまでの過程として広く知られる「AIDMA」(アテンション=注意喚起、インタレスト=興味、デザイア=欲求、メモリー=記憶、アクション=購入)に代わる、新たな商品購入過程を提唱した。欲求と記憶に代わり「サーチ(検索、評価チェック)」と「シェア(意見共有)」が加わり、「AISAS」になるという。

AIDMAの法則/モデルに関しては、こちらのページをご覧ください。D(Desire)が、S(Search)に代わるというのは、自分自身で商品の購入動機をじっくり考えるプロセスをスキップして、他人の評価をネットで調べる行動に移るということでしょう。現在の購買プロセスをうまく表しているように思えます。

自分で情報を記憶していなくても、商品の値段が希望価格まで下がればメールで教えてくれるサービスもあるので、M(Momory)が省略されるのも、納得できます。購入後はその感想をネットで公開すれば、S(Share)になります。

企業が消費者に対するコミュニケーションにおいて、口コミやネットを含めた複数のメディアの活用が求められるという。

具体的には(1)「CtoC(特にネット口コミ)の活用」(2)テレビCMからネットへの誘導を図るような「マス(メディア)からネット誘導型のコミュニケーションの進化」(3)ネットにある利用者の声を広告に反映するような「消費者視点の情報を(広告へ)フィードバック」(4)ネットから本のしおり、Tシャツまで様々なものをメディアとする「クロスメディア参加型コミュニケーション」の4つを注目点に挙げている。

最後は、メディアミックス、あるいはクロスメディア・マーケティングの提唱です。ネットの口コミの時代になっても、全てのメディアのマーケティングを統合できるは、総合広告代理店の電通、といった宣伝とも取れる部分です。おそらく、どんな調査結果が出てきても、落としどころの結論は変わらなかったと思います。


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