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厳しさ増すセキュリティソフトベンダ「前門のソースネクスト、後門のMS」

2006年09月28日

中国の大手ソフトメーカー・キングソフト(金山軟件)の日本法人・キングソフトが、年間利用料980円と千円を切るセキュリティソフト「InternetSecurity2007」を発売しました。さらに一度購入すれば年間更新料の必要のない無期限ライセンス版も、3,900円(税込み)で投入します。計算上は4年間使用すれば(980円 x 4年)で元が取れることになりますが、無期限ライセンス版の割安感はあまり感じられない価格設定でしょう。

キングソフトが3,900円という価格にしたのは、無期限ライセンス版で先行するソースネクストの『ウイルスセキュリティZEROの3,970円を参考にしたからでしょう。しかし、ソースネクストの単年度製品『ウイルスセキュリティ2006』は、1,980円です。

こちらの方は、2年間の継続(1,980円 x 2年)でイコールになる計算です。キングソフトも無制限ライセンス版を本気で売るつもりがあるのであれば、2,980円以下に設定しなければ、ソースネクストに対抗するのは難しいと思います。

このようにソースネクストが火をつけたセキュリティソフトの「低価格・更新料無料」の波は、長い間シマンテック、トレンドマイクロ、マカフィーの大手3社の寡占状態が続いていたマーケットの構造を揺るがしつつあります。情報源は、『個人向けセキュリティーソフト――攻める低価格、守る多機能、ソースネクスト急伸』(日経産業新聞 2006年9月26日 3面)です。

今年7~8月、個人向けセキュリティー対策ソフト市場の勢力図が大きく塗り替わった。低価格ソフトを得意とするソースネクスト(東京・港)が店頭でのシェアを一気に倍増させ、トレンドマイクロを抜いて2位に躍り出たのだ。調査会社のBCN(東京・文京)によると、ソースネクストのシェアは7月に25.3%と前月より11.1ポイント上昇、8月も勢いは続いている。

躍進の原動力は7月6日に大手に先駆けて出荷を開始した3.970円の低価格製品「ウイルスセキュリティZERO」。
機能は同社が1,980円で販売していた従来製品と同じだが、2年目以降の継続利用にかかる更新料を無料にした。

セキュリティー対策ソフトはウイルスの特徴などを記した「定義ファイル」を更新しないと、新種のウイルスを検知・駆除できない。定義ファイルを入手するため、利用者は2年目以降、年3,000~5,000円の更新料を支払うのが普通だったがソースネクストはこの常識を覆した。同社の松田憲幸社長は「顧客にとってセキュリティー対策は単なるコスト。新たな価値を何も生まない。だったら少しでも安い方がよい」と力説する。

私もソースネクストが、業界の常識を破る無期限ライセンス版を発売したときには、正直これほどまで売れるとは予想していませんでした。日々新たな脅威が生まれているネットの世界で、基本ソフトへの追加パッチ型の対応で十分だろうか、という疑問を感じたからです。さらに各種掲示板での風評では、ソースネクストの対応の迅速性を不安視する書き込みも、決して少なくありませんでした。

結局のところ、今から遠い将来のことを心配するよりは、当面は向こう2年程度のコストを計算してソースネクスト製品を選んだというのが、大多数のユーザ心理なのではないでしょうか。

こうしたソースネクストの攻勢を受けて、大手3社の方でも、今秋以降相次いで機能強化した新製品を投入します。シマンテックは9月21日、コンシューマー向けのセキュリティ対策ソフトの新バージョンとなる「ノートン・アンチウイルス2007」「ノートン・インターネットセキュリティ2007」を発表しました。情報源は、シマンテック、パフォーマンス向上を図った「ノートン」新バージョンを投入です。

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「ロケフリ」のデファクト化で失点を重ねるソニーの名誉挽回を期待

2006年09月27日

悪いニュースにこと欠かないのが最近のソニーです。レノボ製「ThinkPad」発火事件の原因も、ソニー製のバッテリにあることが判明しました。今週発売の週刊東洋経済の15ページに及ぶ特集記事『ソニー激震』でも、その危機的状況が克明に分析されています。こうした危機的状況を打開するために、ソニーは社内体制の強化策を実施しました。情報源は、ソニー:危機管理を強化 副社長3人体制にです。

ソニーは25日、主力の電機部門で半導体や電池などの部品を専門に担当する副社長を新たに置き、副社長を3人体制にすると発表した。同社製のパソコン用リチウムイオン電池が発火事故を起こし、米デルなどが無償交換に乗り出したり、次世代DVDのブルーレイ・ディスク用の部品生産が遅れ、プレイステーション 3(PS3)の欧州発売が4カ月延期されるなど、電機部品でトラブルが続発したため体制強化を急ぐことにした。

窮状ばかりが伝えられる中で、唯一健闘しているソニー製品が液晶テレビの『BRAVIA(ブラビア)です。しかし、iPodでWalkmanを駆逐したアップルの影が、リビングルームにも迫りつつあります。先ほどアップルは、2007年第1四半期に発売予定のセットボックス製品「iTV」の概要を、プレビューの位置づけで公表しました。

将来発売予定の製品の詳細に関しては、正式発表日までは公言しない「秘密主義マーケティング」を基本とするアップルにしては、異例の事前予告です。アップルがこの時期にプレビューに踏み切った背景についての分析は、アップル「iTV」発表への7つの疑問をお読み下さい。

また、アップル、インテル、マイクロソフト、ソニーがこぞって狙うホームサーバ・マーケットの分析については、「iTV」に見るAppleの野望が詳しいようです。個人的には、映像コンテンツをiTunes Storeで購入して、ネットワーク経由でリビングルームの大画面テレビで見る、といったアップルの構想にはリアリティを全く感じません。映画をダウンロードする時間と手間を考えれば、スカパーあたりで見た方がよほど簡単だと思えるからです。

私にとっては、ソニーが10月に発売する機能を強化した「ロケフリ」の方が、「iTV」よりも格段に実用的で魅力的に思えます。 現行品の「LF-PK1」を購入しようとも考えたのですが、新製品の登場を待つことにしたくらい大きな期待をしています。情報源は、ソニー、H.264対応 新「ロケフリ」発表--リビング以外のTVもワイヤレスへです。

icon ロケーションフリーベースステーション
NEW!
LF-PK20
発売日:10月20日(金)
販売予定価格:33,000円(税込)前後
icon

ソニーは9月6日、インターネットを介して外出先や海外でも日本のテレビ番組を閲覧できる「ロケーションフリー(ロケフリ)」の新端末「LF- PK20」(10月20日発売、市場想定価格:3万3000円前後)と「LF-BOX1」(10月27日発売、同:2万3000円前後)を発表した。

LF-PK20は、ノートPCやPSPなどのモバイル機器で映像を閲覧するための「ロケーションフリーベースステーション」で、動画圧縮技術「MPEG-4 AVC(H.264)」に対応した。従来モデル「LF-PK1」の製品と比べ、同じビットレートでもより鮮明な画像を見ることができる。

また、外出先から見るためのセットアップが簡略化され、初期設定が簡単になった。ルータとワイヤレスで接続が可能になり、ケーブルレスでルータとベースステーションを別の部屋で設置できるようになったほか、DVDレコーダーなどの外部接続機器のリモコンデータを認識する「学習リモコン」機能が付いた。

ロケフリを使って外出先からインターネット経由で録画したテレビ番組を見る、といったようなハイレベルな使用方法は、私にとっては想定外のものです。

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ワード

宋文洲氏が嫌う創業者のトップ復帰を果たした柳井ユニクロで進む改革

2006年09月26日

昨日テレビ東京で放送された『カンブリア宮殿』に男前豆腐社長の伊藤信吾社長が登場しました。以前、私は伊藤社長を批判しているとも取れるエントリーを書いて、逆に批判を受けたこともありました。そんな私も今回の放送を見て、伊藤社長は男前と呼ぶに相応しい人物だ、と考えを改めることにしました。

来週の『カンブリア宮殿』のゲストが、外国人留学生として来日して、徒手空拳でソフトブレーンを築き上げた宋文洲氏です。そのユニークな経歴をベースにして、いわゆる日本型経営を鋭く批判している経営者としても、宋氏は有名です。当日の放送される予定の内容はこのようなものです。

成人後に来日した中国人としてはじめて東証マザーズに上場。

日本の営業の“無駄”や“矛盾”を指摘、パソコンや携帯電話などの情報機器を使ったより便利な営業支援ソフトを開発した宋氏に「ニッポンの営業」そして「ニッポン式の経営」について聞く。中国人の宋氏だからこそわかったポイントが次々と披露される。

「根性」や「足で稼ぐ」日本の営業を批判する宋氏が作った営業支援ソフトは、今や日本の大手企業の多くも導入している人気商品。具体的に、「どうすれば営業がうまくいくのか」をVTRで紹介。

宋氏は先頃ソフトブレーンの経営の第一線から43歳の若さで退きました。現在の同社での正式な肩書きは、代表権のないマネージメント・アドバイザー(日本的には顧問)となっています。その宋氏が自分の引退と、日本企業の後継者問題について次のように語っています。情報源は、『日本の真ん中で語り続ける中国籍のベンチャー経営者【逃げない43歳の引き際】』(週刊東洋経済 2006年9月16日号 92~95ページ) です。

――日本ではなかなか世代交代が進まないわけですが、43歳で引退ですか……。

世代交代というか、2代目、3代目の引き継ぎに悩んでいる経営者は多いよね。先日も、京都に本社のある企業経営者の集まりに招かれたんだけれど、そこのオーナーたちは子どもにどう継がせるかで悩んでいますね。誰でも知っている優良企業ばかりですよ。

「宋さん、俺は心配だ、どうすればいいと思う?」と言うから、僕は簡単だと言った。オーナーはできるだけ早いうちに交代するのがいい。70歳になってからやろうとするから面倒くさいんですよと。

京都の企業だけでなく、どこの経営者も同じですが、最大の問題は「俺じゃなきゃ」と思っていることです。「俺が創業してうまくいったんだから、やり続ければうまくいく」と本気で考えている。でも、それは錯覚だ。創業する才能と、その後に会社を大きくする才能は違う。

これ以降、具体的な企業の名前こそ出さないものの、宋氏の日本企業批判の舌鋒はさらに鋭さを増してきます。

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プレステ3をギリギリ5万円以下に値下げしたのはSCEの弱気の現れ?

2006年09月26日

ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)が、11月に発売する新型ゲーム機「プレイステーション3(PS3)」の日本での価格を、当初発表していた6万2,790円から4万9,980円(税込み)に値下げすることを発表しました。SCEの久多良木健社長は、「高いと言われて買われなくなると、PS3が目指す夢が実現できなくなる」と値下げの理由を説明しています。

元々、PS3は単なるゲーム機を超えたスーパーコンピュータと位置づけ、価格設定でも独自路線を貫いてきたのがSCEでした。そのSCRが当初価格に比べて20%の値下げに踏み切ったわけで、かなり思い切った戦略転換だと考えられます。

PS3のライバルとなるのが、任天堂が12月に発売する予定の「Wii(ウィー)」とマイクロソフトが昨年発売した「Xbox360」です。Wiiの販売価格は2万5,000円(税込み)、Xbox360は3万9,795 円(税込み)です。なお、マイクロソフトでも対抗策として、11月には廉価版の「Xbox 360 コア システム」を2万9,800円(税込み)で投入する予定です。

この3機種の価格をまとめると、このようになります。

  • PS3 4万9,980円(税込み)
  • Xbox360コア 2万9,800円(税込み)
  • Wii 2万5,000円(税込み)

PS3の価格には「5万円を切る」ことを目的に設定されたギリギリ感が滲んでいます。Xboxの価格は「3万円を切る」のが狙いですが、こちらの方は10円単位までは刻んでいません。このような端数価格は、「Psychological pricing」(心理的価格)と言われる古くからあるマーケティング・テクニックの1つです。一方、DSシリーズが好調な任天堂は、Wiiの価格設定にも2万5,000円と、端数なしでスッキリ感があります。

SCEが強さを誇っていた時に登場したPS2は、1万6,000円という端数なしの価格で発売されたと記憶しています。その後のゲーム業界の動向には、私は決して詳しくありません。そんな私が今冬発売の製品価格の端数の度合いだけから判断すると、1番自信があるのが任天堂、2番目がマイクロソフト、最後がSCEという順番になるように思います。

ところで、そもそも生活必需品でもないゲーム機に、心理的価格がどれほどの効果があるのでしょうか? PS3の価格を5万円ではなく4万9,980円にすると、売上げがどれくらい増加するとSCEは計算したのでしょうか?

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NikeはYouTube用CMを作り、日清カップヌードルはヤフーで限定公開

2006年09月25日

最近はWeb2.0という言葉を聞かない日はありません。年末恒例の『新語・流行語大賞』の有力候補として、「Web2.0」は「ハンカチ王子」とともにノミネートされることは間違いないと思います。なお、2005年の年間大賞は「想定内(外)」でした。これの二番煎じを狙った、ボーダフォンのCMの「予想外」の方は、まったく流行る兆しはありません。ボーダフォン関係者にとっては予想外、それ以外の人には想定内の結果というところでしょうか。

Web2.0企業の中で、最近特にマスコミで取りあげられる機会が増えているのが、動画投稿サイトのYouTubeです。今週発売の日経ビジネス『ゴーグルはなぜタダなのか』やAERA『テレビを超えるYouTube』の中でも、YouTubeについて大きく紙面が割かれています。

YouTubeユーザの急拡大を反映してか、日本国内のネット企業も関連サービスを次々とリリースしています。情報源は、YouTube関連サービス、国内でも続々です。

テクノラティジャパンはこのほど、Webサイトを大幅リニューアルし、新たに、ブログ上でリンク数の多いYouTube動画を30位まで表示する「トップムービー」を公開した。

チームラボビジネスディベロップメントは、検索サービス「SAGOOL」に新機能「動画をSAGOOL」を追加。YouTubeやGoogle Videoなど動画共有サービスから、検索キーワードに関連する動画を検索できる。

はてなは、YouTubeとGoogle Videoから気になる動画をキーワード検索し、結果から好みの映像を選んでブログに掲示できる「ビデオキ」を公開した。今後は、APIが公開されている他の動画サービスにも順次対応していくという。

これらは、YouTubeにアップされている動画を見るユーザのためのサービスです。素人でも簡単に参加できるのが、Web2.0型サービスの特徴です。YouTubeに投稿するユーザ向けの動画編集ソフトにも、YouTube対応を銘打った製品『PowerDirector 5 Premium』登場しました。

現在YouTubenには、日本のテレビ番組が数多く公開されていますが、そのほとんどが権利者に無断で投稿された違法コンテンツであるため、テレビ各局はその対応に頭を痛めています。中には、東京メトロポリタンテレビジョン(TOKYO MX)のように、テレビで放送した番組をYouTubeに公開するところもあります(日本のテレビ局がYouTubeで番組配信、その狙いは)。MXテレビはリーチが限られた東京のローカルUHF局です。ネット局の大半がYouTubeを敵視していることには変わりありません。

日本のテレビ局の多くがYouTubeに対して否定的な姿勢を崩さない中、YouTubeを新たな広告メディアとして積極的に活用しようとする企業も現れ始めています。 YouTube専用のCMを制作した企業の一つが、眼鏡小売りチェーンの「メガネストアー」です。情報源は、『テレビを超えるYouTube』(週刊AERA 2006年10月12日号 16~19ページ)です。

同社は今年7月、「日本メガネ党」というサイトを立ち上げた。近年の「メガネブーム」に乗っかる形で、メガネへの愛を訴えることで、他社との差別化を図るという戦略だ。冒頭のCMはサイト開設2日前に、サイトの宣伝のためにユーチューブに投稿された。

この政見放送を見たり、そしてサイトを訪ねたりして、そのことを取りあげたブログは、少なくとも400以上。そして、そのブログを見た人がさらにサイトを訪れる循環が生まれる。



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強引さの目立つ片山さつき氏の夫龍太郎氏は企業にコンプライアンスを説く

2006年09月21日

何のサプライズもなく安倍晋三氏が自民党総裁に決まりました。注目されるのは今後の党内・閣僚人事ですが、小泉首相のようなサプライズはあるのでしょうか? 小泉政権最後の組閣で経済産業大臣政務官に就任したのが片山さつき氏です。政務官とは副大臣と同じく大臣を補佐する職務ですが、その権限は副大臣に比べれば大幅に制限されています。英文でも副大臣が Vice Minister と表記するのに対して、政務官は Parliamentary Secretary です(正確には「でした」)。

今年の2月に、片山さつき氏が本来 Parliamentary Secretary とすべきところを、 Vice Minister と名刺に印刷するという事件が起こりました。さつき氏は、Parliamentary Secretary では「議会に仕える補佐官」と訳すこともでき、国際会議で軽んぜられると考えたからです。結局、政府もこの主張を受け入れ、政務官の英語表記を Vice Minister に変更するのを正式に認めることになりました。

結果だけから判断すれば、さつき氏の主張は正しかったことになります。しかし、英文呼称とはいえ肩書きを無断で書き換えてしまうとは、さつき氏らしいやり方です。その他にも、自分の政治資金パーティーへの参加を呼びかけるメールを、経済産業省職員に対し送信するなど、その強引振りは批判を浴びています。今回の組閣で、本当の副大臣になることはまずないでしょう。

なにかと物議をかもすことの多いさつき氏の夫が、産業再生機構執行役員マネージングディレクターの片山龍太郎氏です( 橋本龍太郎氏の次男に続き、片山龍太郎氏の妻・片山さつき氏も総選挙出馬確定)。産業再生機構は予定より早くその役割を終えることになったため、龍太郎氏も9月末で同社を退任します。

龍太郎氏は、ソフト会社のソフトブレーンと前ニューヨーク市長のルドルフ・W・ジュリアーニ氏経営のコンサルティング会社とが合弁で設立した会社の社長に就任します。合弁会社の業務内容は次のようなものです。情報源は、ソフトブレーン、コンプライアンス事業で元NY市長ジュリアーニ氏の企業と提携です。

ソフトブレーンは8月3日、前ニューヨーク市長のルドルフ・W・ジュリアーニ氏が率いるコンサルティング会社、米Giuliani Partnersと提携を結び、企業統治や内部統制、コンプライアンス強化に関するコンサルティング事業を共同で展開していくことを発表した。

Giuliani Partnersでは、コンプライアンス分野に特化した子会社、ジュリアーニ・コンプライアンス・ジャパン(GCJ)を設立している。ソフトブレーンは10億円を出資し、GCJの発行済み株式の16.66%を取得する形で提携する。

共同事業の詳細は今後1カ月程度をめどに決定していく方針だが、GCJでは日本版SOX法の施行を視野に入れ、米Giuliani Partnersのノウハウを生かし、コーポレートガバナンスや内部統制に特化したコンサルティングサービスを展開していくという。

龍太郎氏のGCJ社長就任に関して、ソフトブレーンは次のように発表しています。

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「それでもボクはやってない」植草一秀氏と沈黙を決め込む夕刊フジ

2006年09月18日

ミラーマンこと植草一秀氏が電車内で女子高生に痴漢行為を行ったとして、東京都迷惑防止条例違反で逮捕されました。現行犯での逮捕でありながらも、今度も犯行を否認しています。

逮捕時には「酒を飲んでいて覚えていない」と話していたが、送検の際は「警察にはめられた」と容疑を否認しているという。

相手が女子高生、犯行場所が電車関連(前回は駅のエスカレーター)、供述内容がコロコロ変わって一貫性がないところは、前回の手鏡事件と共通しています。現在まで報道されている情報が本当だとすれば、植草氏の本質は前回の事件以降も何も変わっていないことになります。

その前回の事件(本人いわく冤罪)以降、関係者のバックアップもあって名古屋商科大大学院の客員教授の職も得て、名誉回復途上で起こったのが今回の事件です。中でも植草一秀氏を応援するブログは、サイトタイトル通り、終始一貫して植草氏を支援しています。ブログでは今回の事件に関しても、マスコミの一方的な報道姿勢を批判しています。

今月12日より夕刊フジ『日経もっとがんばりましょう』という植草氏の連載(4週に1回の頻度)が始まったことも、植草一秀氏を応援するブログを読んで知りました。12日は事件発覚前なので、おそらく同氏の原稿は予定通り掲載されたのでしょう。残念ながらその中身は確認できませんが。

注目されるのは19日の掲載です。予定通り掲載されることはないと予想します。夕刊フジとしては、単純に連載を中止するだけで終わりにするつもりでしょうか? 植草氏に再度執筆する機会を与えた夕刊フジも、マスコミの一翼を担う気概があるのであれば、今回の事件に関して何らかのコメントを発表するべきでしょう。

同じフジサンケイグループのマスコミが、本件に関して積極的に報道しているのに比べて、夕刊フジが沈黙しているのが理解できません。夕刊フジには、『夕刊フジブログ』もあります。新聞紙面に正式なコメントを載せるを躊躇しているのであれば、簡単に投稿できるブログの方で、何らかの書き込みがあってもいいはずです。

『夕刊フジブログ』の過去記事では、そのももずばりのタイトルの『痴漢冤罪から身を守れ!』「スカートの中をのぞかれた…痴漢として慰謝料取れる?」「カーセックスのぞいたヤツ、罰せないのか?」が、アクセスを集めています。下ネタ法律系の話題を得意にしている夕刊フジにとっては、植草氏の事件は格好の話題でしょう。

さらに注目記事として挙げている「新聞・テレビが絶対かなわないネットの“独壇場”」では、ヤフーの「みんなの政治」を題材にして、「夕刊フジ」デジタル担当デスク・佐々木浩二氏が次のようにも書いています。

インターネットには、既存のメディアが逆立ちしてもかなわない様々な“機能”があるが、そのひとつが「制限がないこと」。紙幅や時間に縛られず、いくらでも情報を提供できる。

「みんなの政治」には、国会議員約700人の選挙区や所属政党、当選回数などの基本情報、新聞や雑誌の政治記事、審議中の議案情報、議員レポートなどが掲載されているが、これほどの情報を提供することは新聞やテレビには不可能。既存メディアが絶対にかなわないネットの“独壇場”だ。

それほどまでに既存メディアに対するネットの優位性を主張するのであれば、植草問題に関しても、積極的にネット上で発言されることを期待します。

さて植草事件の真相は不明ですが、実際には迷惑行為を行っていない者が嫌疑をかけられる、いわゆる「痴漢冤罪」が多いことも事実です。「Shall we ダンス?」で知られる周防正行監督が取り組んでいる10年ぶりの新作「それでもボクはやってない」(来年1月公開予定)は、この痴漢冤罪がテーマです。

それでもボクはやってない フリーターの金子徹平はIT会社の面接へ向かう途中、痴漢に間違われ、罪状の否認を続けるうちそのまま警察署に拘留されることに。

罪を認めれば相手と示談の上、すぐに釈放されると聞かされるが、自分の無実を主張し続け、ついには検察から起訴されてしまう。

母・豊子、友人の斉藤は、徹平の潔白を信じて右往左往した結果、新人弁護士・須藤莉子と裁判官出身の老練な弁護士・荒川正義に出会い、助力を求める。

これまでの作品ではコメディタッチの娯楽映画を得意としてきた周防監督が初めて取り組む社会派作品です。同監督は今回痴漢冤罪を取りあげた背景について、次のように述べています。 情報源は、『周防監督、10年ぶりの新作――冤罪事件の裁判、克明に』(日本経済新聞 2006年7月1日 朝刊33面)です。

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鼻毛カッターが隠れた人気商品のアマゾンとドン・キホーテの強さの秘密

2006年09月16日

かねてから噂されていた通り、Amazonが動画配信サービス「Amazon Unbox」をスタートしました。ガンダム等の日本製のアニメコンテンツも配信される予定です。日本のアマゾンで、同様の動画配信サービスを開始する予定があるのかは不明です。我が国特有の著作権管理の複雑さが関係しているのかもしれません。

日本のアマゾンでの最新のサービスは、先月のオープンした「ヘルス&スビューティーストア」になります。情報源は、アマゾンが日用品やコスメの新ストア--仮想商店街の構想は公表なしです。

ヘルス&ビューティーストアは、ドラッグストアやスーパーなどで扱っているサプリメントや飲料水、調味料、健康食品、コスメ用品など12カテゴリー、3万点以上の商品を取りそろえている。同種のストアの開設は2003年12月の米国に次いで世界で2番目となる。

日本でヘルス&ビューティーストアを開設した理由の1つは、顧客からの要望が高かったためだ。また、市場規模が5兆円以上と大きいことも背景にある。さらに、この市場は商品数が多いため、アマゾンの検索機能、レコメンデーション機能、パーソナライズ機能によって商品が見つけやすくなり、実店舗にはできない顧客満足度を高められるともしている。

「ヘルス&スビューティーストア」は、商品構成から見て明らかに女性ユーザをターゲットにしたものです。アマゾンで女性ユーザが増加しつつある状況を示すデータを見つけました。それは「ホーム&キッチンストア」のヒット商品ランキングにありました。情報源は、鼻毛カッター:通販サイトで大人気 買っているのは誰?です。

インターネット通販大手のアマゾンのヒット商品ランキングを見て、驚いた。「ホーム&キッチンストア」部門の約4万点の中で、06年上半期、堂々の 1位に輝いたのは日立製作所の鼻毛カッター。05年の年間1位も同じ。

改めて調べてみると、現在アマゾンで扱われている鼻毛カッターは、日立以外にもこんなに種類があります。



鼻毛カッターが発売されたのは、1990年代のことで、当初は男性をターゲットにした商品でした。最近になって鼻毛カッターのマーケットが急に拡大したのでしょうか? 日本電機工業会の調べでは、2005年度の出荷台数は電気かみそりの780万台に比べて、50万台程度に留まっています。決してマーケットそのものが急拡大したわけではありません。

近年鼻毛カッターが売れるようになったのは、アマゾン特有の現象のようです。その理由について、同社の岩井直文・ホーム&ガーデン商品部長は、次のように分析しています。

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デュアル・ディクショナリーは「辞書の三省堂」のブランド強化策の一環

2006年09月15日

三省堂が書籍の辞書とオンラインサービスを組み合わせた新サービス「デュアル・ディクショナリー」を、10月から開始します。私にはさほど新鮮なニュースとは思えないのですが、あちこちのブログでこの発表に関する書き込みが見られます。その理由は、発表記者会見にブロガーを招待したからでしょう。口コミでの広がりを狙ったローンチ戦略と考えれば成功の部類に入るのかもしれません。これが、当日発表された新サービスの内容です。 情報源は、「家にある辞典」を会社からネット検索です。

三省堂は、10月に刊行する3冊の辞典「大辞林 第3版」「ウィズダム英和辞典 第2版」「ウィズダム和英辞典」について、書籍版の辞典を購入した人に限って、同等のオンライン版辞典を利用できるサービスを開始する。

「ウィズダム英和辞典 第2版」(3300円)「ウィズダム和英辞典」(3300円)は10月10日に刊行、「大辞林 第3版」(定価8190円)は10 月27日に刊行し、それぞれのオンライン版を刊行日から公開する。

従来は、書籍版の辞典を作ったあとに改めてデジタル化し、電子辞書などのデータを作成していた。しかし今回は製作過程から見直し、書籍版とオンライン版を同時に製作することでコストダウンをはかり、かつ同時に公開することが可能になった。

辞書のマスターコンテンツを紙とWebに展開する技術には、ある種のブレークスルーが必要であったようです。しかし一ユーザとしての立場としては、著しく利便性が向上するようなニュースとは思えません。そう感じる一番の理由は、今でもWeb上で「大辞林」を利用できる環境が整っているからです。

ポータルサイトのgoo辞書の国語検索のエンジンは「大辞林」です(但し現在は第2版)。ツールバーをインストールすれば、ブラウザの検索窓からも利用できます。また、goo以外の検索サイトでも三省堂の「大辞林」は幅広く採用されています(詳細は後述)。

10月に正式スタートする「デュアル・ディクショナリー」は、ベータ版を公開しています。あくまでも試用目的のための公開なので、ベータ版に収録されているのは「あ行」のデータだけです。そこで「朝日」という言葉で、ベータ版とgooを検索して、2つの結果を比較してみました。


デュアル・ディクショナリー

gooディクショナリー

表示レイアウトは若干違いますが、辞書の内容そのものは全く一緒です。gooの方は広告が入っていますが、それもすごく邪魔というほどではないので、十分に実用に耐えるレベルでしょう。

現在発売中の「大辞林 第2版」は7,300円で、デュアル対応版の「大辞林 第3版」は8,190円です。現行版から約1割の値上げです。その差分を広告なしでWeb版が見られる付加価値と解釈すれば、妥当な金額設定と言うところでしょうか。

価格設定を見る限り、Web版はやはり書籍のおまけ程度の位置づけのように思えます。そうした影響でしょうか、本来有料サービスに近い精度が求められるWeb版へのアクセス制御も、意外と脆弱なようです。

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資生堂のメガブランド戦略と、戦略なきアサヒビールのマルチブランド

2006年09月14日

製品分野毎に大型ブランドに絞り込むことにより、広告宣伝費等のマーケティング投資を集中的に投下するのが「メガブランド戦略」の要諦です。メーキャップブランドの「マキアージュ」、男性用化粧品の「ウーノ」、シャンプーの「TSUBAKI」に絞り込んだ資生堂の戦略が、この好例です。中でも、業界の常識を破り有名タレントを一挙大量に登場させた「TSUBAKI」のテレビCMは、そのインパクトの大きさで注目されました。

鮮烈なデビューを飾った「TSUBAKI」は、シャンプー市場で期待以上のマーケットシェアを獲得することに成功しました。現在のところ資生堂のメガブランド戦略は奏功しているようですが、この戦略にも課題がないわけではありません。派手な広告で取り込んだ消費者を、単一ブランドでどこまでつなぎ止めることができるかが問題です。

「TSUBAKI」も一部の店頭では、すでに値崩れが始まっているという話も聞きます。さらにライバルのカネボウも、ヘアケアブランドの「SALA」をリニューアルしてきました。カネボウが「SALA」の広告キャラクターとして起用したのが、人気急上昇中の沢尻エリカです。



テレビドラマの役名の雨音薫で出した沢尻の「タイヨウのうた」が大ヒットすれば、彼女1人で資生堂「TSUBAKI軍団」を吹き飛ばしてしまう可能性だって考えられます。 エリカ嬢の"隠れ巨乳"が拝めた「SALA」のテレビCMに喜んだのは男性だけで、シャンプーの購買層である女性ユーザの消費行動には影響はない、と言った見方もありますが・・・

いずれにせよ、導入からある程度の期間が経過したこれからが、資生堂のメガブランド戦略の正念場になってくるのは、間違いないでしょう。

ビール業界のメガブランドと言えば、アサヒのスーパーDRYです。スーパーDRY一本で、長年ビール業界に君臨してきたキリンのシェアを、2000年にアサヒが追い越したわけですから、まさにメガブランド恐るべしです。

しかし、スーパーDRYが強力だったが故に、その後の発泡酒、続く第3のビール戦争に乗り遅れたのがアサヒです。このままで行けば、今年度末にはビール系飲料の通年シェアで、キリンに再逆転される可能性も濃厚になってきました。

キリンの追い上げで尻に火がついたアサヒが取ったのは、「戦略なき」マルチブランド戦略です。情報源は、『新製品を“乱発”するアサヒビールの苦悩』(週刊東洋経済 2006年9月16日号 18~19ページ)です。

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派手な「人生ゲームM&A」が地味な「人生銀行」に変身したのはトミーの影響?

2006年09月13日

創業者の次男でアイデアマンの佐藤慶太氏が社長就任以降、玩具メーカーのタカラは2000年のマイク一体型カラオケ「e-kara」、2001年の「ベイブレード」、2002年には犬の鳴き声を翻訳する「バウリンガル」と、毎年のようにヒット商品を連発していました。このバイリンガルが「イグノーベル賞」を受賞した2002年が、タカラの頂点だったのではないでしょうか。

この後チョロQの実車版として電気自動車「Qカー」の開発・販売に乗り出すなど、タカラは無謀とも思える拡大路線を邁進します。その結果、業績は急速に悪化し、結局2006年3月に同業のトミーと合併しタカラトミーとなったわけです。

そんな新生タカラトミーが今年の秋に発売する予定の新製品が「人生銀行」です。情報源は、貯金箱も格差社会!? 5本のシナリオを用意した「人生銀行」です。

今はワンルームマンションでも、いつかは億ションに――というのは現実世界ではなかなか難しいが、せめて貯金でもして今度のお正月は海外旅行ぐらいには行きたい。と、そんなつつましい庶民の夢を応援するのが、タカラトミーが11月に発売する予定の貯金箱「人生銀行」だ。

人生銀行 人生銀行は、500円玉専用の貯金箱であらかじめ期間と金額を定めてお金を貯められる。

本体には32×48ドットのモノクロ液晶ディスプレイを搭載。設定した期間と金額に応じて、主人公のサクセスストーリーを表示する。

シナリオは、普段はみすぼらしい3畳一間に住まう主人公が、貯金額に応じて豪華な邸宅の一室に移り住む様子や、海外旅行に出かけたり、結婚するなどの物語を5本用意している。

貯金できる金額は1万~10万円で、500円単位で設定できる。カレンダーや時計機能も内蔵する。大きさは120×120×120ミリ(高さ×幅×奥行き)。本体価格は4987円を予定している。

会場のスタッフによると「1人でも貯金を楽しめるが、将来の夢を楽しみながらお金を貯めるような雰囲気を家庭で作ることができる」としている。

私にはタカラらしくない地味な商品に思えます。私がもっと気になったのが「人生銀行」というネーミングです。タカラと言えば、「人生ゲーム」です。今からちょうど1年前の2005年9月にタカラが発売したのが、「人生ゲームM&A」です。

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実は怪しい?タワーレコード破産とネット配信、アマゾンとロングテールの関係

2006年09月12日

業績不振のインテルは、大規模な組織再編計画の一環として、レイオフ、自然減、業績不振部門の売却を通じ、従業員全体の約10%に当たる1万500人の人員削減を実施する計画を発表しました。公表された段階的な人員削減計画の中で、今年度中のターゲットとされた部門には、マーケティング、情報システム、管理部門が含まれています。

本社の発表を受けてインテルの日本法人の広報室では、「発表の直前に通知があった。日本での対応は、今後本社とやり取りしながらつめていく。現時点では、日本での対応について何も決まっていない」(ITPro)という公式見解を述べています。

現在インテルの日本法人には600名前後の社員が勤務していると思われますが、日本法人には製造や設計部門はなく、社員の多くはマーケティング、セールス関係の部門に属しています。したがって、ワールドワイドで展開する削減計画の影響をモロに受け、かなりの数の社員がリストラのターゲットにされることは確実だと思われます。

このように外資系企業がワールドワイドのリストラを断行すれば、日本法人も深刻な影響を受けることは免れません。他人ごととは言え、従業員の方はご愁傷様です。

さて、業績不振のリストラ策でこれくらいの影響を受けるくらいです。先ほど2度目の破産(米国破産法でのChapter11)を申請したタワーレコードの日本法人の社員も、戦々恐々としているに違いない、と想像するのが当然でしょう。

しかし、日本のタワーレコードには、拍子抜けするほどの余裕が感じられます。その余裕の裏にはこんな事情があるのです。情報源は、『米タワーレコード、再び破産法申請、同業大手へ身売り観測も』(日経流通新聞MJ 2006年8月25日 7ページ)です。

日本のタワーレコードは2002年10月に、MBO(経営陣による買収)により、米法人から独立。昨年にはNTTドコモの傘下入りを決めて、米国から完全に独立した経営を続けている。

タワーレコード(東京・品川)のコメント「米タワーレコードの破産法申請は、日本法人であるタワーレコード株式会社とは一切関係なく、全く影響を及ぼすものではない。資本上ならびに営業上、契約上も(米タワーレコードとは既に)関係なく、店舗運営も日本法人独自で行っており、商号面でも影響は受けない」。

設立時には米国本社の子会社であったところが、その後国内資本からの出資を仰いだ結果、実質的には日本の会社になっている会社は、タワーレコードだけに限りません。タワーレコードと同じく今年の5月にChapter11による破産を申請したSGIの日本法人、日本SGIの筆頭株主はNECになっています。

日本SGIも、米国本社の破産に陥った時には、すぐさま国内ビジネスへの悪影響がないことを表明しています(中央青山監査法人と米国SGI子会社の事業継続上の戦略的選択肢)。そうは言っても、米国本社の苦境がマイナスを影響を及ぼす可能性はゼロではありません。日本SGIは、米国SGIの持ち株をさらに下げる対策を講じました。情報源は、日本SGI、米SGIから自社株を取得です。

日本SGIは、米Silicon Graphicsが所有する日本SGIの株式の一部を自己株式として買い取り、同数の株式をモルガン・スタンレー証券へ譲渡したことを明らかにした。米 Silicon Graphicsの日本SGIに対する出資比率は19.9%から10.5%に低下した。

親子関係は希薄になったとした元の親会社が破産申請をすれば、日本法人の関係者は悪影響を打ち消すために右往左往していると言うのが、これらの会社の実情でしょう。タワーレコードやSGIが一時代を築いたブランドであることは確かです。しかし、現在ではそのブランド名を使うことのマイナス面を多くなってきています。独立した日本法人の健全な経営を強調するためには、長期的には社名を変更するのが得策なのではないでしょうか。

さて、話をタワーレコードの倒産に戻します。iTunesに代表されるダウンロード販売の影響でCDやDVDの売れ行きが低迷していることが、タワーレコードの倒産の最大の理由なのでしょうか? 毎日新聞では、同社の業績不振の背景をこのように説明しています。

米アップルコンピュータの携帯型デジタル音楽プレーヤー「iPod(アイポッド)」などによって音楽のインターネット配信が急速に普及したため、CD販売が低迷していた。

最近では、iPodやiTunesに代表される音楽配信ビジネスに関する報道が、毎日のようにマスコミを賑わせています。したがって、タワーレコードの破産の理由に関係づけたくなる気持ちも十分に理解できます。しかし、米国のレコード販売ビジネスの実態を考えると、ことはそんなに単純な話ではありません。日経ビジネス(2006年9月4日号 12~13ページ)では、米国音楽市場の動向が分析されています。

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コラボカフェと匿名組合契約で、あなたも飲食店のプチオーナーに!

2006年09月11日

ブログの普及により普通の人でも市民ジャーナリストとして情報発信できる世の中です。アフィリエイトやドロップシッピングを利用すれば、Web上で自分の店舗を持つことも簡単です。しかし、素人とプロの境界線が曖昧になりつつあるのは、何もインターネットの世界だけには限りません。リアルの世界でも、普通の人が飲食店のオーナー気分を楽しめる機会が生まれています。

1日単位でカフェをレンタルできる「コラボカフェ」を利用すれば、憧れの青山に自分好みのカフェをオープンすることができるのです。本格的に自分の店を開業するためのシミュレーションとして取り組む人、仲間内だけのプライベートなパーティーが目的の人、目的は様々ですが、スタート以来コラボカフェが人気を集めています。情報源は、『1日カフェオーナー満喫――店舗レンタル、準備まるごと面倒 』(日経流通新聞MJ 2006年9月10日 16面)です。

今月2日、東京・青山の246号線沿いに「ほろよいCAFE」がオープンした。お店の扉を開けると、かっぽう着姿のオーナー、長谷川美紀さん(29)がお出迎え。「キーマカレー」「鶏肉と大根のカレー」のいずれか、お気に入りのカレーとドリンクを選べる。昼時になると、間接照明で落ち着いた雰囲気の店内は20人ほどのお客で一杯に。幸先の良いスタートにも映るが、「ほろよいCAFE」の営業は当日限り。長谷川さんは「週明けから普段の会社員生活に戻ります」と笑う。

長谷川さんを含めて4人のスタッフは一般の会社員。都内各地のカフェ通いをするうちに「自分たちでコーヒーや食事を友人に振る舞いたい」と考えたのがきっかけ。メニューは自分たちが考案し、おそろいのギャルソンエプロンも用意。今回は友人のみを招いたパーティー形式だが、セットメニューで1,000円の代金を取る。ホームパーティーと違って、「カフェオーナーになりきる楽しさがある」(長谷川さん)という。

コラボカフェは広さ約35平方メートルの店内に、カウンターを含めて18席を備える。エスプレッソマシンや炊飯器、フライパンのほか、食器やグラスなど、カフェに必要な備品はあらかじめ用意されている。利用料金は平日の昼間(午前8時―午後5時30分)で1万500円、週末と祝日で同2万8.900円。ほかに初期費用として保証金2万円が必要(解約時に返金)だ。

コラボカフェを運営するのは、オフィスなどの空間プロデュースを手掛けるコンフォートデザインシステム(東京・港)。カフェの開業希望者が増える一方で、中途半端な準備だと「数百万円の開業資金などリスクも大きい」と立石賢一代表(35)は指摘する。コラボカフェでは「希望者がスペースを共有することで、気軽に経営を体験できる」と話す。カフェの開業希望者が腕試しにと実験的に営業するほか、アパレル企業などが展示会などのイベントで利用することもあるという。

コラボカフェは一般の人が1日限りのオーナーなって、自分の店のコンセプト作りを疑似体験するものです。しかし、数十万円の資金さえあれば、「匿名事業組合契約」の出資者として、料亭やダイニングカフェの「本物の」オーナーになることも夢ではありません。

一口分の25万円を出資したコンサルティング会社社長の山田英次氏(34歳)は、銀座木挽町の料亭「銀座木挽町W(ダブリュー)」のオーナーの一人です。情報源は、『料亭のオーナーになる 匿名組合で味わう「気分」』(AERA 2006年6月26日号 54ページ)です。

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