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理論派経営者で有名だったセイコーインスツル服部純市氏の解任劇

2006年11月30日

セイコーグループの中核企業の1つ、セイコーインスツル(SII)の代表取締役会長兼社長代行だった服部純市氏が、11月16日に開かれた同社の臨時取締役会で解任されました。スキャンダルの臭いもする代表取締役の解任劇は、1982年の三越事件以来ということもあり、マスコミ各社もその理由をこぞって書き立てています。

三越の場合は、「岡田天皇」と呼ばれるほど権勢を振るっていた岡田茂氏と、愛人の「三越の女帝」竹久みち氏の関係が取り沙汰されるなど、登場人物の華やかさも手伝って一大スキャンダルとなりました。取締役会での突然の解任決議を受けて、岡田氏が発したと言われる「なぜだ!」は、この年の流行語となったくらいです。

今回解任された服部純市氏も、一時は改革派の経営者として名を馳せていた時代もありました。スタンフォード大学でMBA(経営学修士号)を取得するなど、理論派として知られていた服部氏は、大学での講演や雑誌への寄稿でも積極的に持論を展開していました。

名門服部家の御曹司というイメージとは正反対に、大胆な提言を行う服部氏には信奉者も決して少なくありません。情報源は、セイコー創業家CEOの追放と正論 「脱・技術依存」の警鐘も悪役の解任とともに消え失せるのか?です。

セイコーグループの中核企業であり、大手電子部品メーカーでもある企業のトップが唱える論としてはいささか過激だったが、自社だけでなく日本の製造業の行く末について論じる姿は間違いなく真摯であり、その主張は傾聴に値するものだった。服部氏の解任によって、その警鐘までもが消え失せてしまうのはあまりにも惜しい。ここに、服部氏の持論をぜひとも書き記しておきたい。

警鐘1 日本経済不振の真の原因はバブル崩壊ではない

服部氏はこう主張していた。「バブル経済とその崩壊によって、日本経済が停滞した。不良債権問題を解決し、製造業がしっかりすれば日本は再生すると言われている。しかし、これは間違い。実は1970年あたりから日本企業は徐々に儲からなくなっていた。バブルがあろうがなかろうが、日本企業は問題を抱え込んだはずだ」。

警鐘2 生産性の向上だけでは勝ち抜けない

日本の時計メーカーの栄枯盛衰について、「スイスの時計産業が復興したのは、ブランド戦略の成功であって、日本は技術の競争で負けたわけではない」という解釈が一般的である。しかし、服部氏はそうではないと主張した。

クオーツにシフトした結果、日本の時計メーカーは機械式時計を作る技術を失ってしまった。ブランド戦略で負けたのは確かだが、技術でも負けたというのである。

日本の時計メーカーのクオーツ開発は、NHKの「プロジェクトX」にも取り上げられ、日本の技術者が必死に努力し、世界に先駆けてクオーツ時計を開発、世界の時計市場を席巻した感動物語として放映された。ところが、服部氏は「あの話は真っ赤な嘘」と公言していたのである。

日本の技術者も頑張ったが、当然スイスの技術者も頑張って、日本より先にクオーツ時計を開発していた。ただし、スイスの時計産業は、部品メーカーや完成品メーカーが別々の企業に分かれており、クオーツへの切り替えで足並みが揃わなかった。

これに対し、日本メーカーは部品から完成品まで手がける垂直統合型を取っていたので、一気にクオーツへ切り替え、量産に踏み切れた。日本の技術者が頑張ったのは事実だが、それだけが成功の要因ではない。

警鐘3 「心地よさ=匠」の創造を急げ

では日本企業はどうしたらよいのか。服部氏は、価格・機能・品質「以外」の新しい付加価値を追求すべきとし、その付加価値を「匠(たくみ)」と呼んだ。

匠とは、人間が本来、感じる心地よさを意味する。例えば、スイスの機械式時計や漆など天然塗装をした時計、あるいはアナログ方式の高級オーディオが持っている何かである。

といっても、職人芸による手作りに戻れというわけではなかった。コストダウンのテクノロジーではなく、匠を実現するテクノロジーを追求する必要がある、と服部氏は考えた。こうした考えから、英国の掃除機メーカー、ダイソンにはかねてより注目していた。

ダイソンは、紙パックを不要にする独自技術に基づく掃除機を通常の価格の3倍程度で販売している。「掃除機のような成熟した製品分野に、大英帝国からイノベーターが出てくる。ああいうことを我々もやらないといけない」と服部氏は語っていた。

ダイソンに早くから注目していたというエピソードからは、服部氏の慧眼振りが伝わります。

警鐘4 輸出依存型のものづくりモデルは限界

「日本は資源がない。だからものづくりに精を出して世界に売っていくしかない、という人がいまだにいる。とんでもない間違いだ。日本は過去、アメリカやヨーロッパにものを買ってもらったおかげで豊かになった。今度は、日本が発展途上国からものを買ってあげる番だ。日本は、海外から買ってきたものをうまく融合して、もっと付加価値の高い、新しい仕事をする。そういう時期に入っている」

外貨を稼ぐために、日本は昔も今も輸出をするしかないはずだ。ところが服部氏は「日本のものづくりは空洞化してもかまわない」とまで言い切っていた。日本は、新しい「匠」のテクノロジーを開発して高付加価値製品を考案する。そのノウハウを発展途上国に提供し、完成品を作ってもらう。日本はノウハウのロイヤルティーを得てもいいし、途上国へ投資し、そこからリターンを得てもいい。何から何まで国内で作ってひたすら海外に売る事業モデルをしつこく追求しようとしても無理だ、というわけである。

とにかく服部氏の主張はユニークであった。時計産業に属している服部氏が時計産業の問題点を分析し、NHKが美談として紹介してくれた逸話を「嘘」と断ずる。このようなことをあえてする経営者は珍しい。

今回の解任劇で一転してワンマン社長のレッテルを貼られることになってしまった服部氏は、元々は他人の意見に耳を傾けることをいとわない謙虚な面を併せ持った人物でした。

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独り勝ちが続く電通のスポーツ・マーケティングの次の被害者は?

2006年11月29日

前回の投稿ケータイ広告を総取りした電通に突きつけられた「予想外」の問題の中で、電通の中間決算が1億円を突破し、減収減益となった業界2位の博報堂DYホールディングスとの差が益々開きつつあることを述べました。その背景には、携帯電話の番号継続制度(MNP)特需を電通が独占したことにあります。

電通が独走したもう1つの理由は、サッカー・ワールドカップを始め、同社が圧倒的な強さを誇るスポーツ事業が拡大していることです。『4つの市場における事業展開』(2006年アニュアルレポート・PDF)では、現在同社が手がけているスポーツ・イベントが明らかにされています。



絶好調な電通のスポーツ・ビジネスの「真骨頂?」は、現在TBSで放送中の『2006世界バレー』に見ることができます。アイドル・タレントを使ったり、選手をPRのために大会直前まで様々な番組に引っ張り出すマーケティング戦略が奏功し、20%を超える視聴率を稼ぎ出しています。情報源は、『TV演出、過剰?必要? バレー世界選手権中継』(朝日新聞朝刊 2006年11月21日 18面)です。

男子の日本戦の試合前。「モーニング娘。」のメンバーらがコート上でテーマ曲を歌うと、会場に甲高い歓声が響いた。試合中も「ゴーゴー、ニッポン!」とコート脇からDJが声を張り上げる。詰めかけた観客が同じ振り付けで一斉に赤いスティックを振り回す様子は、まるでアイドルのコンサートのようだ。

これらは、放送するTBSの演出だ。国際バレーボール連盟(FIVB)の、テレビ局側への配慮は徹底している。日本戦はゴールデンタイムに合わせて午後6時開始。女子の決勝でさえ、日本が出場した5位決定戦の前にあった「前座」にすぎなかった。

放送時間を調整できるよう、日本戦では第2、第3セットの間に10分間の休憩を設けた。テクニカルタイムアウトの時間も、CMを入れるため本来の60秒を90秒に延長した。これは今回の特例。FIVBによると、これらはテレビ局の意向で、日本戦だけ特別な規定を適用したという。

日本のテレビ局の都合で試合時間が決定されるのは、ワールドカップ・ドイツ大会の時と事情は全く一緒です(テレビ局はW杯日本代表戦の試合時間を変更するよう要請した疑惑を否定)。ちなみにこの噂を初めて大きく取りあげたマスメディアも、朝日新聞でした。

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ケータイ広告を総取りした電通に突きつけられた「予想外」の問題

2006年11月28日

鳴り物入りでスタートした携帯電話の番号継続制度(MNP)の導入から、1ヶ月が経過しました。11月27日の日経新聞朝刊14面の『景気指標』によれば、利用者数は当初の予想を大きく下回り、約50万人程度となる見通しのようです。「約9,500万利用者の1割が動けば1,000万台となるだけに、端末メーカーなどは期待を膨らませたが、結果は思い通りには進んでいない」と、MNP特需を期待した関連業界にとっては、完全に肩すかしといったところでしょう。

MNP特需の恩恵を一人受けているのは、携帯3社の広告宣伝を一手に引き受けている電通です。電通の好調振りは、先ほど発表になった決算にも表れています。 情報源は、『番号継続制、笑ったのは電通――携帯各社CM「総取り」(日経産業新聞 2006年11月21日 28面)です。

「上期の連結売上高が目標の1兆円の大台を突破した」。11月16日。東京・汐留の電通本社で開かれた中間決算説明会。俣木盾夫社長は胸を張った。

9月中間期の連結業績は、売上高が前年同期比11.1%増の1兆350億円。営業利益は同16.8%増の271億円。テレビ局各社がCM広告収入の減少で軒並み苦戦し、業界2位の博報堂DYホールディングスも減収減益となるのを横目に、大幅な増収増益を達成した。

なぜ電通だけ好業績をあげられたのか。サッカーのW杯ドイツ大会の関連ビジネスが伸びたこともあるが、ソフトバンクの携帯参入と番号継続制度導入で増加している携帯の広告をほぼ総取りできたことも大きい。

もともと携帯業界では、NTTドコモとKDDIのテレビCMは電通の扱いが多い。電通とドコモは2000年に「iモード」の広告を扱う共同出資会社を設立して携帯の広告市場を切り開いた。人気CMキャラクター「ドコモダケ」のデザインには電通が参画している。

KDDIでも電通の存在感は大きい。電通本体や電通子会社で有名クリエーターを抱えるシンガタ(東京・港)がauの若年層に訴求する広告戦略を担当し、ドコモ追い上げを支えてきた。

一方、ボーダフォンは博報堂が中心だったが、ソフトバンクによる買収に伴い、ソフトバンクの広告を担当していた電通に変更。「予想外」のコピーで印象的なCMを手掛けるとともに、キャメロン・ディアスら大物芸能人との契約も決めた。

広告だけではない。電通は社名選定にアドバイスするなど、ソフトバンクモバイルの戦略立案にも参画。ソフトバンクモバイルのマーケティング・コミュニケーション統括部長には電通から栗坂達郎氏を迎えた。

ソフトバンクモバイル幹部は「新製品や新サービスの投入戦略に様々な批判もあるが、電通と組むことで消費者に強くアピールできた。その結果、番号継続制度でも他社への乗り換えを抑えることができた」とみる。

携帯3社のCMを総取りした電通は、さぞかし笑いがとまらないことでしょう、と思っていたところで、好事魔多し。3社のCMを総取りしたが故に、電通は現在コピー通りの「予想外」の問題に直面しています。

問題の端緒は、ソフトバンクの「通話0円」等の広告表現が景品表示法に違反する恐れがあるとして、KDDIは公正取引委員会に訴え出たことに始まります。これを受けた公取は、ソフトバンクの法務担当者を呼びつけ、正式に調査に乗り出しました。

法務業界では敏腕で知られるソフトバンクの法務担当者は、自社の非を認めることなく一挙に大反撃に打って出たのです。情報源は、『KDDIが火をつけ公取があおったソフトバンク広告騒動の舞台裏』(週刊ダイヤモンド 2006年12月2日 14~15ページ)です。

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当ブログの死亡率は20%前半【リハビリ目的の生存確認投稿】

2006年11月22日

風邪をひいて体調不調に陥り、10日ぶりの投稿になります。そうは言っても、10日間も床に伏せっていたわけではないので、単純に「面倒になったから」というのが、更新が滞った本当の理由になります。ブログに対して後ろ向きの気分の時には、やはり後ろ向きなタイトルの記事に目が行くものです。

例えば、「ブログが死ぬとき」などは、そのものズバリのタイトルで現在の心境にピッタリです。その中で紹介されていたのが、インターネットコムと goo リサーチによる調査です。

Blog を「作成したことがある」と答えた人は41.50%(432人)だった。「ないが、作ってみたい」という人も21.90%(228人)となり、全体の 63.40%が Blog 作成意向を示した。一方で作成経験者の中には、現在は作成していない人も133人含まれている。

この回答によれば、実に7割近くもの人がブログを書き続けていることがわかります。[(432-133)/432] 意外とやめないものですね。やめることになった理由を尋ねた結果は、このようになっています。

Blog をやめた理由はなんですか 予想通りの理由ばかりです。

そもそもブログを始めるのには断固たる決意も不要なので、やめるのにも大層な理由がいるわけでもないでしょうし。

たいした理由もなくやめてしまえるのにもかかわらず、継続率が7割と高いのがブログの不思議なところなのかもしれません。

さらに「ブログが死ぬとき」から孫引きした「ブログはいつ死ぬのか、ウェブの噂も75日、光もともに運ばれて行く」には、こんな記述がありました。

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いまや四面楚歌のイノベーター楽天三木谷氏はトヨタ流で改革を目指す

2006年11月10日

安倍首相が所信表明の中で発表した技術革新の長期戦略が、「イノベーション25」です。今から20年後の2025年までを視野に入れた長期戦略を検討するために、高市早苗技術革新担当相の私的諮問機関として、「イノベーション25戦略会議」も設置されました。今後は「イノベーション」という言葉が、マスコミを賑わす機会も増えてくることでしょう。

これとは別に日経BP社が2002年に、独創的な事業家や技術者を顕彰する目的で創設したのが、「日本イノベーター大賞」です。今年で5回目となる同賞には、旭山動物園の小菅正夫園長が選ばれました

生き生きとした動物本来の生態をありのまま見せる「行動展示」という手法を考案し、一時は閉園の危機にあった旭川市旭山動物園を日本有数の動物園に再生させた。1996年度に年間約26万人まで落ち込んだ旭山動物園の入園者数は2005年度に207万人を記録、今年度も10月3日に2005年度の入園者数を突破するなど記録を更新し続けている。

小菅氏の取り組みは、動物園の枠組みを超え、水族館、リゾート施設をはじめとした観光・サービス産業全体に新風を吹き込んだだけでなく、その独創的な取り組みは日本の“ハコモノ行政”の在り方に一石を投じ、日本の本格再生のカギを握る地方活性化の道筋を示したとして、大賞に選ばれた。

旭山動物園の成功は、人口約36万人の旭川市に大きな経済効果をもたらしました。情報源は、『日本イノベーター大賞-フィーチャー-大賞に旭山動物園の小菅氏』(日経ビジネス 2006年11月6日号 94~97ページ)です。

旭川市の観光客数は2005年度、前年度比32%増の564万人と過去最高を記録した。冬に肥満防止のためにペンギンを散歩させる様子が海外メディアに報道されてからは台湾、香港など海外からの観光客も急増、外国人の観光客数は宿泊延べ数にして2万4,179泊と前年度比53%も伸びた。帯広市や釧路市経由などで旭川市に来る観光客も多く北海道全体に多大な経済効果をもたらしている。

そのため全国の動物園や水族館で工夫を凝らした行動展示を導入したり、アイデアを競う動きが広がっている。小菅氏が起こした「行動展示」というイノベーションは、安易な発想で美術館などを建て、その維持費に苦しむ自治体が多い中、“ハコ”の競争力を決めるのはあくまでも人を惹きつけるソフトであることを改めて証明した。

昨年の日本イノベーター大賞は、ソニーのコーポレート・エグゼクティブSVP、伊賀章氏が受賞しています。非接触ICカード技術「FeliCA(フェリカ)」の開発を率い、多様なサービスの可能性を拓いた功績が高く評価されたことが、受賞理由となっています。

さらに遡って、一昨年の大賞に選ばれたのは楽天の三木谷浩史社長でした。三木谷氏がイノベーターと呼ばれることに、違和感を感じる人も多いのではないでしょうか? そのように感じた人の典型的な反応は、楽天が仕掛けたプロ野球参入と放送局の買収はライブドアの真似をしただけで、三木谷氏はイノベーターとは程遠い、といったところだと思います。

楽天、ソニーと続いたイノベーション大賞企業からは、最近では悪い話しか聞こえてきません。この賞を受賞すると、一気に運を使い果たしてしまうのでしょうか? 旭山動物園には、こんなジンクスを吹き飛ばしてもらいたいところです。

TBSとの提携交渉が全く進捗せずに、株価も低迷したままの楽天の三木谷社長に対しては、その経営手腕に疑問を投げかけるマスコミも多くなり始めています。マスコミの中で特に辛辣だったのは、三木谷社長のインサイダー取引の容疑と社員の大幅退職といった内容の記事を掲載した週刊新潮です。楽天側はこの記事を事実無根として、新潮社を名誉毀損で正式に提訴しています。

さらに、TBSとの業務提携が遅々として進まない問題を抱える三木谷社長自身が取材を忌避しているせいか、マスコミへの登場機会もめっきり減りました。しかし、そんな楽天も密かに内部組織体制の改革に取り組んでいたことが明らかになりました。情報源は、『脱「三木谷商店」へトヨタ流――楽天、新体制の中軸に』(日経産業新聞 2006年11月2日 24面)です。

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「ロングステイ」を商標登録した経産省認可の財団が会員外の使用を排除

2006年11月08日

昨年末の投稿で、健康と環境に優しいライフスタイルを表す LOHAS(Lifestyles of Health And Sustainability、日本語ではロハス、またはローハス)という商標権を、トド・プレス社と業務提携した三井物産が商標登録した話題を紹介しました。(LOHASの登録商標からライセンス収入を目論むのは「のまネコ」の二の舞?) こうした事情から、「ロハス」を宣伝に使ったシャープが、無断使用について物産から警告を受けるという事件も起こりました。(ロハス(LOHAS)の登録商標の無断使用でシャープが三井物産とトド・プレスから警告

今回紹介するのも、同じような登録商標がらみの話題です。普通名詞だと思って「ロングステイ」を無断使用すると、経済産業省所管の財団法人から、警告を受けることになります。情報源は、『これじゃヤクザ!? 「ロングステイ財団」が集める"みかじめ料"』(読売ウイークリー 2006年11月19日号 74~76ページ)です。

今年の7月24日、社団法人「日本旅行業協会」(JATA)から届いたメールに、会員の旅行会社は驚いたという。「登録商標『ロングステイ』などについてのご案内」と題された文書で、

「最近マスコミなどで『ロングステイ』という用語が多く用いられているが、これは『ロングステイ財団』の登録商標なので、使用する場合は同財団の許可が必要になる場合があるため、注意して欲しい」

という趣旨だった。そして、「ロングステイ財団」の主張も添付されていた。

▼2007年の団塊世代の大量退職を控え、マスコミで「ロングステイ」が取り上げられる機会が増えているが、その一方でトラブルも発生している。

▼ロングステイが新たなマーケットとして認知されつつある現在、消費者保護と旅行業界の健全な発展のためにも登録商標認識の周知徹底を望む。

▼ロングステイという登録商標の使用は、法人賛助会員への入会を前提として許可している。

▼法人賛助会員の入会金は10万円、年会費は24万円。

という趣旨だ。

これは旅行会社をターゲットにした警告書ですが、ロングステイに関する書籍を発行した出版社に対しても、ロングステイ財団が直接文書を送りつけてきた事例も、記事では紹介されています。文書の中身は、出版物に使用する場合は発行部数1部ごとに使用料を払うことや、財団に出版物の贈呈を要求するものです。さらにこの文書に続いて、財団事務局から入会催促の電話もかかってきたそうです。

そこでロングステイ財団のホームページを見てみました。「賛助会員リスト」には、大手の旅行代理店の名前がズラッと並んでいます。さらに「◇商標の使用について◇」という記述もありました。

「LONGSTAY」はロングステイ財団の登録商標です。
事前の許可なく使用することを固く禁じられております。無断使用された場合法律の定める範囲内で知的財産権を行使する場合がありますので予めご了承ください。(以下登録番号)

  • 「LONGSTAY」および「ロングステイ」の登録商標を使用して出版、セミナー等を開催する場合は、事前に財団事務局までご連絡ください。無許可で使用された場合、損害賠償請求をさせていただく場合があります。
  • ロングステイの名称を使用したツアーは財団の出捐企業のJTB、近畿日本ツーリスト、及び法人賛助会員各社以外の名称使用は禁じております。
  • ロングステイに関するセミナー・説明会・ツアー・査証取付代行のお申込にはご注意下さい!
  • ロングステイに関するセミナー・説明会・ツアー・査証取付代行のお申込にはご注意下さい!

最近、パンフレットやホームページなどを通じて、当財団の登録商標である「ロングステイ」の定義を勝手に変えたり、セミナー・説明会・ツアーの募集行為を行なっている団体があります。

ロングステイ財団 財団では登録商標の使用に関しましては、ジェイティービー・近畿日本ツーリストなどの出捐企業、法人賛助会員、公益法人、テレビ・新聞に限らせていただいております。

したがいまして、これ以外の団体が本件登録商標のロングステイを使用してセミナー等の主催又はツアーの募集行為を行うことは、商標権の侵害行為を構成する可能性がありますので、応募・お申込には十分ご注意いただき、当該団体が本件商標の使用を許諾されているか否かをご確認下さいますようお願い致します。

「ロングステイに関するセミナー・説明会・ツアー・査証取付代行のお申込にはご注意下さい!」がダブっているのは、原文そのままの表記に従ったからです。偉そうに権利を主張しているわりには、間の抜けた感じもします。以下は、読売ウイークリーによるロングステイ財団の説明です。

設立は1992年2月で、当時の通商産業省の認可を受けた公益法人。「生活の源泉を日本に置きながら海外の1カ所に比較的長く滞在し、その国の文化や生活に触れ、現地社会への貢献を通じて国際親善に寄与する海外滞在スタイル」を総称して「ロングステイ」と呼び、普及・啓発運動に取り組んでいる。

具体的な事業としては、セミナーやシンポジウムを開いたり、季刊誌を発行したり、個人会員組織を運営したり。今年度の事業計画として、旅行会社との提携による財団後援ツアーの大幅増や、法人賛助会員100社入会キャンペーンなども掲げられている。

理事、監事はすべて非常勤で、会長はサントリー名誉会長の鳥井道夫氏、理事長は元特許庁総務部長の竹内征司氏が努める。

主務官庁から役人が天下ってくるような組織ではありません。公開されている平成18年度収支予算を見ると、収入が7千万円規模の財団であることがわかります。さほど潤沢な資金に恵まれた公益法人でもありません。

おそらく財団の事業基盤そのものが、「ロングステイ」というネーミングに大きく依存しているのでしょう。このため飯の種である登録商標の乱用の防止に、必死に取り組まざるをえないのだと思われます。以下は、「ロングステイ」のネーミングを財団が保有するようになった経緯についての、読売の説明です。

そもそもは、経産省の前身、通商産業省が省内に設けた「海外滞在型余暇研究会」が89年9月に発表した「LONG STAY PLAN 90」に初めて「LONG STAY」という言葉が登場した。商標出願は同年9月20日で、財団法人「余暇開発センター」が申請した。

「ロングステイ財団」の設立は前述したように92年2月なので、設立後に同センターから商標権を譲渡されたという。

この説明を読んで、その昔あった「シルバーコロンビア計画」のことを思い出しました。シルバーコロンビア計画とは、1986年に通商産業省(現在の経済産業省)のサービス産業室が提唱した、リタイア層の第2の人生を海外で送るプログラムのことです。

この計画は、国家による「老人の輸出プロジェクト」と内外から酷評され、頓挫する結末を迎えることになりました。失敗に懲りた通産省が、シルバーコロンビア計画の「移住・定住路線」を「長期滞在路線」に改めたのが、「LONG STAY PLAN 90」というわけなのでしょう。

読売の記事に戻ります。それでは登録商標を盾に入会を迫るロングステイ財団のやり方を、旅行業界関係者はどのように見ているのでしょうか?

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サイバー・バズが始めた映画『椿山課長の七日間』のバイラル・マーケティング

2006年11月08日

サイバーエージェントの子会社サイバー・バズが、新作映画のクチコミマーケティングサービス「BuzzMovie(バズ・ムービー)」をスタートしました。情報源は、サイバーバズ、新作映画のクチコミマーケティングサービス開始です。

バズ・ムービーは、映画配給会社の新作映画の感想を、“インフルエンサー”と呼ばれる影響力の高い人気ブロガーが紹介することにより、話題作りとクチコミ効果を狙うマーケティングサービス。

インフルエンサーとなるブロガーは、サイバー・バズの運営するクチコミマーケティングサービス「CyberBuzz(サイバー・バズ)」の会員が対象で、一般公開前にオンライン試写を行い、作品の感想をブログ上で紹介する仕組みだ。

サイバーエージェントでは、従来試写会を実施しても日程などの問題により強力なインフルエンサーへのリーチが確実ではなかった、という問題をクリアにし、ネットで試写を行うことで、インフルエンサーの映画閲覧と確実なクチコミ発生を促すとしている。

このBuzzMovieの第一弾が、11月18日より公開される浅田次郎原作の『椿山課長の七日間』(出演:西田敏行、伊東美咲、他)です。

浅田次郎による笑いと涙の感動作、ついに映画化!
笑いと涙満載! やさしい幸福感で満たされる珠玉のファンタジー

椿山課長の七日間 勤務先のデパートで脳溢血のため突然死した椿山課長。やり残した仕事や家族……あまりに未練がありすぎてこれじゃ死んでも死にきれない!

三日間だけ現世に戻ることを許された椿山は、正体がバレないように生前の姿とは似ても似つかない絶世の美女となってよみがえる。

「あの世」から「この世」に舞い戻った椿山は、家族の秘密と親子の深い愛情、そして秘められた想いを初めて知るのだった──。

浅田次郎による笑いと涙満載の感動作が西田敏行、伊東美咲、成宮寛貴ら豪華キャストによってついに映画化。あたたかな涙があふれ、観た後にはやさしい幸福感で満たされる、珠玉のファンタジー。

現在、3編のバイラルムービーが公開中です。全編ホラー(?)仕立てで、オチがそれぞれ異なります。3編の中で、オチが一番シンプルに思えた「パーフェクトプラン C」を紹介します。

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伊藤園子会社となって心機一転を誓うタリーズ松田公太社長の手帳の中身

2006年11月07日

コーヒーチェーン「タリーズコーヒー」を展開するフードエックス・グローブの発行済み株式を51%を取得し、子会社化に踏み切った伊藤園の本庄八郎社長のインタビュー記事が、今週発売の週刊ダイヤモンドに掲載されました。 伊藤園傘下に加わったタリーズコーヒー松田公太社長の次なる目標は?の続報になります。情報源は、『社長自身がすべてを語る「タリーズ買収」の舞台裏』(週刊ダイヤモンド 2006年11月11日号 75ページ)です。

――買収の経緯を聞かせてほしい。

フードエックス・グローブ(FXG)への出資話は、(本庄社長の長男で同社常務の本庄)周介を通じて9月中旬、松田公太・FXG社長(兼タリーズコーヒージャパン会長)から持ちかけられた。

弊社のコーヒー事業は年間売上高200億円程度。約3,000億円の売上高に占める割合は小さく、コーヒー事業の強化は大きな経営課題だった。

一方、FXGの業績は当期赤字だが、タリーズコーヒー以外の周辺事業が問題なのであり、それらをやめれば、すぐに黒字化する。業績よりも、むしろ経営陣の姿勢が問題だ。松田社長をはじめとする経営陣は、主要株主による主導権争いや派閥争いなどにばかり気をとられ、顧客や現場の従業員たちの声を聞くことを疎かにしていたようだ。

FXG株の36.4%を取得することが報じられた翌日の10月25日夜、松田社長ら幹部24人を弊社に集め、3時間半にわたって、こうした話をした。

伊藤園の本庄社長は、FXGの業績不振の理由は経営陣の派閥争いにあったと考えているようです。それでは、混乱の責任をとって松田社長は退任することになるのでしょうか?

――経営陣の更迭はあるのか。

松田社長の引責辞任を求める声があるのは知っているが、続投してもらうつもりだ。松田社長がFXGを短期間でここまで育てたエネルギーは評価すべきだし、なによりも私の前で言った、「心を入れ替え、創業時の気持ちに戻って頑張りたい」という言葉を信じる。また、コーヒー以外の事業については、すべてタリーズ店舗へ鞍替えするか売却することも約束した。

緑茶中心の和風喫茶店「クーツ・グリーンティー」や、中華風デザートの専門店「爽好果(シャンライカ)」といった新業態店舗から完全撤退することを条件に、松田社長は自らの続投を勝ち取ったということでしょう。トップの留任が決まったので、新生FXGの経営体制は完全に一枚岩としてまとまることができるのでしょうか? それには、まだ整理すべき問題点があります。

――今後の課題は?

FXGの株主構成だ。第2位の株主(約29%を保有)であるSBIホールディングスの北尾吉孝社長とは、これまでに2回会った。

北尾社長は、「FXGを3年後に一株3,000円で上場させる」と言っていたが、私としては上場を急ぐつもりはないし、将来にわたってFXGの株式を手放すつもりはない。逆に(SBIが取得した一株当たり1,200円に対し)一株1,800円であれば、SBIからいつでも買い取る。

弊社とタリーズの相乗効果を考えれば、株価は1.800円でも割安。具体的な事業展開については、一つはタリーズブランドのチルド(冷蔵)コーヒーの販売。二つ目はコーヒー豆の計り売り。すでに弊社は百貨店やスーパーなどで茶葉の計り売りをしているが、年間売上高は300億円に上る。コーヒー豆でも50億~100億円の事業となるだろう。タリーズブランドのプレミアム缶コーヒーの発売もありうる。ほかにも、手つかずの事業は山ほどある。

だが、主要株主の意志統一ができなければ、社内の士気が乱れかねない。北尾社長とは、FXGの株式買い取りについて、これから話し合っていくつもりだ。

FXGのもう一人のキーマンは、SBIの北尾社長ということでしょうか?

ところで、GMOインターネットの熊谷正寿社長やワタミの渡邉美樹社長など、自らの目標やビジョンを管理するツールとして手帳を利用している経営者は少なくなりません。こうした習慣は一代で事業を起こした創業社長に、特に顕著に見られる傾向があります。

タリーズの松田社長も、独自の手帳活用法を編み出している一人です。最近発売された『手帳・メモ・ノート200%活用ブック』の12~15ページには、松田公太社長の手帳活用術として、以下のような記述があります。なお、この記事は今回の再編劇が起こる以前に取材されたものです。

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グーグルがYouTubeを買収した影響で、変わったこと・変わらないこと

2006年11月07日

米国で行われた調査で、「今後12カ月以内にMP3プレーヤー購入を検討している消費者のうち、MicrosoftのZuneを購入候補として挙げた58%がiPodを所有していること」、が明らかになっています(iPodユーザーには「忠誠心」なし? 「Zune購入検討」も――米調査)。さらに、「現iPodユーザーのうち、Zuneを購入する可能性はほとんどないと回答したのは15%」、といった数字も報告されています。

こうした結果を見る限りでは、iPodキラーとしてZuneが予想外の健闘を見せる可能性も、決して低くはなさそうです。そのZuneのテレビCMがYouTubeで公開されました。 情報源は、ZuneのテレビCM、YouTubeで公開です。

www.zuneinsider/com 公開されているCMは「Picnic」「Battle」「Concert」「Couple」「Dog Scratch」の5種類。

人々が公園やクラブなどさまざまな場所でZuneを使って音楽を楽しんでいる様子を描いている。

幾つかはZuneユーザー同士で音楽を共有する場面や「Welcome to the Social」というキャッチコピーを含み、Wi-Fiを使った楽曲共有機能を強調したものになっている。

このCMの投稿元は、www.zuneinsider.com(Zune Insider Blog)です。

Zune Insider Blog
Music, culture, and the inside scoop from Cesar Menendez, a Microsoft employee working on Zune - Microsoft's new music project.

わざわざ"insider"と銘打っている通り、このブログを書いているのはマイクロソフトの社員です。つまりマイクロソフト社員自らが、個人の趣味ではなく、プロモーション策の一環として、YouTubeにCM素材を提供していることになります。

YouTubeは今やグーグルの傘下に入っているので、このことはマイクロソフトがグーグルのサービスをビジネスとして利用していると解釈できます。マイクロソフトも動画投稿サイトとして、ベータ版の「Soapbox on MSN Video」を開始しています(MS、YouTube対抗サービス「Soapbox」のテストを開始)。

Zuneのマーケティング強化のためには、マイクロソフトも面子を捨てて、動画投稿サイトのデファクトであるYouTubeを使わざるをえなかったのでしょう。こうした状況から考えると、YouTubeがグーグルの一部門になっても、動画サイトを巡るマーケティング勢力図には、大きな変化がなかったことがわかります。

続けて、YouTubeに関する記事をもう1つ紹介します。情報源は、「ユーチューブ」が「ユーチューブ」を訴えるです。

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ここまでするか、検索サイト「ゾットスポット」のユーザ獲得インセンティブプラン

2006年11月02日

まず、何の説明もなしで次の図をご覧ください。これはあるウェブサイトのサービスの仕組みを説明したものです。

zotspot

ちなみに図の最後にはこう書いてあります。

"The bottom line is that if you refer a lot of people, you can earn a lot of money."

紹介した人間の数が増えれば、それだけお金が儲かるというメッセージです。この説明から、このサイトは「無限連鎖講」(ネズミ講)の一種だと想像するが普通でしょう。しかし、意外にもこれは米国の新しい検索サイトzotspot(ゾットスポット)の仕組みを解説したものなのです。情報源は、検索サービス:人に紹介すると収入 ねずみ算で増額です。

インターネット検索サイトの米ゾットスポットは31日(米国時間)、利用者の拡大策として、同社を知人に紹介した人には報奨金を支払う試みを開始した。紹介を受けた人が、さらに別の人に紹介すると、最初の人の収入が、ねずみ算式に増える。米グーグルなどが独占する市場に、新しいビジネスモデルで挑む。

紹介して登録させるのに成功すれば、1人につき年間0.1~0.5ドルを得られる。最初に知らせた相手を「子供」とすると、「ひ孫」の代まで紹介実績として認定。つまり10人に紹介し、その10人がそれぞれ10人という具合に繰り返すと、合計では1110人に膨れあがる。仮に1人につき0.25ドルが支払われれば、「親」は年間278ドルを手にする。

検索も登録も無料のため、いわゆるネズミ講ではない。検索連動広告で得た収入の一部を報奨金に充てる。登録すれば、自分で検索を利用するだけでも報酬を得られる仕組み。人に紹介した人は「子孫」たちが検索を使えば使うほど、少しずつ受取額が増える。

上記の説明は、動画でも見ることができます。

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ネット関連株の低迷が示すのは「Web2.0バブルの終わりの始まり」?

2006年11月01日

登場以来爆発的なスピードで右肩上がりの成長を見せてきたYouTubeのアクセス数が、9月になって初めて減少となりました(梅田望夫氏がワン・アンド・オンリーと礼賛するグーグルのブランド問題)。動画投稿サイトNo.1のYouTubeのアクセスの鈍化は、日米共通の減少です。これに加えて、米国ではSNSの利用者数が、同じく9月に減少傾向を見せています。情報源は、米大手ソーシャルネットワーク、はやくも「踊り場」に--9月の利用者数が減少です。

Wall Street Journalの「MySpace, ByeSpace?」という記事によると、9月には最大手のMySpaceと2番手のFacebookで、ともにユニークユーザー数が減少したという(MySpaceでは8月に4920万人だった利用者数が4720万人へと4%減少、Facebookも890万人から780万人へと12%少なくなっている。なお、この数字の出元はNielsen/NetRatingsだが、Facebook側では9月の利用者数について9%増の1100万人になったと述べている。

この数字の減少については、「新年度が始まり学生の利用が減った」という季節的変動要因も影響しているものの、それ以外にもっと根本的な問題も作用しているという。この記事のなかには、「MySpaceが急激な成長フェーズから、成熟フェーズに移りつつある」ことを認めるFox Interactive Media(MySpaceを傘下に収めるNews Corp.のインタラクティブ事業統括部門)幹部の言葉に続き、このことはMySpaceが飽和状態に近づいていることを暗に示唆しているのかもしれない、と書かれている。

一部には「MySpaceの価値が数年後には100億ドル規模になる」とも声もあるように巨大な潜在力を秘めたSNSだが、今後しばらくは成長に伴う痛みを経験することになるのかも知れない。

一方日本のSNSのガリバー、ミクシィの成長は止まる気配はありません。 情報源は、『ミクシィなど新興ネット株軟調――成長持続力に疑問符、広告依存懸念も』(日経金融新聞 2006年10月31日 1面)です。

「ミクシィ」は500万超の会員を抱え、ユーザー1人当たりの利用時間も7月時点で4時間16分とヤフーを上回った。閲覧数増加が広告収入の拡大に直結し、07年3月期の単独経常利益は前期比89%増の見込みだ。

しかし、ミクシィの株価は軟調な展開が続いています。

ミクシィの10月30日終値は上場初値から約15%下落。インタースペースは9月の初値から半値の水準だ。「CGM関連銘柄の中長期的な成長戦略の不透明さが原因」(国内証券)という指摘も出始めている。

株式市場では、ミクシィを筆頭にいわゆるCGM(Consumer Generated Media)銘柄の中長期的な成長性に対して、懐疑的な見方が広がっています。次の表は、CGM銘柄の初値からの下落率をまとめたものです。

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