リヴァンプによるネクストジャパン再生はかなりの難題になりそうな予感
2006年01月31日
ファーストリテイリング前社長の玉塚元一氏と、元副社長で流通特化型ファンドのキアコン社長だった沢田貴司氏が共同で設立した企業再生会社リヴァンプの投資先が、また一つ決まりました。今度は、レジャー施設の運営会社です。 情報源は、『ネクストジャパン、リヴァンプと提携、レジャー事業立て直し(2006年1月30日 日経産業新聞 19面)』です。
レジャー施設運営のネクストジャパンは、企業再生会社のリヴァンプ(東京・渋谷)と資本・業務提携で基本合意した。主力のレジャー事業の収益力が競争激化で低下しており、店舗運営の立て直しを狙う。
3月にも正式契約を結ぶ。リヴァンプはネクストJの経営陣が保有する株式の一部を譲り受けるが、出資比率は数%にとどめ筆頭株主にはならないとしている。取締役も派遣し、得意とするチェーン店舗運営のノウハウを提供する。
ネクストJの2006年1月中間期決算は、単独経常損益が従来予想の4億円の黒字から2億8000万円の赤字に転落する見通し。競争激化で既存店売上高が前年同期比30%程度減るとみる。
恥ずかしながら、ネクストジャパンという会社の内容を全く知りませんでした。そこで、同社のホームページの企業概要を見てみました。
今、ベンチャー企業であるネクストジャパンが社会から求められているものは、 新しい価値の創造であると考えます。
「超常識人間」の自由で斬新な発想が、これまでありえなかった「超常識事業」を創り出し、未来の日本を形」づくっていき、そして、また「超常識事業」が新たな「超常識人間」を育ててくれます。
「ネクストジャパン」は「常識のない会社」です。
「超常識」こそが「ネクストジャパン=未来の日本」を創ります。
これを読んだだけでは、何をやっている会社かはサッパリわかりません。ベンチャーにかける熱い思いはそれなりに伝わりますが。。。 おまけに、会社沿革のページの最終更新は、2004年11月のトピックで止まっています。もう少しまともな情報開示が必要でしょう。
ネクストジャパンは、2004年9月に東証マザーズに上場しています。上場2ヶ月たったら、もうホームページに追加するトピックスがなくなってしまった、ということなのでしょうか? 確かに「常識的ではない会社」です。
同社の本日の株価はストップ安でした。原因は、先週の金曜日に業績の大幅な下方修正を発表しているからです。下方修正と同時に発表されたのが、リヴァンプとの提携による建て直し策です(株式会社ネクストジャパンとの業務・資本提携に関する基本合意について)。
正式契約の締結後、リヴァンプがネクストジャパン株式を取得し、株主としての視点を持ちながら、ネクストジャパンの経営改革を支援することとなります。具体的な経営支援の内容および株式取得の詳細は現在検討中です。
リヴァンプは自らの持つ企業ネットワークおよび人的ネットワークを活用して、ネクストジャパンの若い力のある社員と共にアミューズメント事業再構築に取り組み、徹底した現場主義を貫きながら会社を芯から元気にする経営改革を実行していきます。
リヴァンプによる経営支援の具体的な内容は全くありません。マーケットは正直なものです。この程度の内容では、ネクストジャパンの株価の下落を食い止める役には立たなかったということでしょう。
ネクストジャパンの長江芳実社長は、空手道場から現在のアミューズメント・ビジネスを立ち上げたユニークな経歴の持ち主のようですが、詳しいことはよくわかりません。しかし上場わずか1年あまりの期間で、リヴァンプのような再生会社の支援を仰ぐような結果になるとは、またしてもマザーズの上場審査に問題があったということになるのでしょうか? ちなみに上場初日は買い気配値つかずでした。
リヴァンプは、ロッテリア、フージャース、トークツと支援先企業を増やしています。今回加わるネクストジャパンの再建は、かなりの難題になりそうな感じがします。さらに澤田貴司氏は、アイスクリーム・チェーンのコールド・ストーン・クリーマリーの代表取締役会長兼CEOでもあります。同社で代表権を持つのは澤田氏だけです。こちらの方は、出店も加速して業績好調のようですが。
リヴァンプには澤田、玉塚両氏の社外ネットワークがあるとは言え、そのリソースも無尽蔵ではないはずです。これ以上、支援先企業を増やして戦線を拡大すると、リヴァンプ自体の兵站が追いつかないという問題が起きそうな感じがします。
再生ファンドとしては、支援先企業数を増やすというポートフォリオ発想も必要でしょう。一方経営コンサルタントとしては、自ら指導できる企業数には限界があります。リヴァンプが、これ以上支援先企業を増やすのは、危険だと思います。
★恐縮ですが、『人気ブログランキング』を クリック してください。

