ライブドアの新サービス livedoor knowledge は、今度もヤフーそっくり
2006年02月14日
証券取引法違反で東京地検から正式に起訴されたことを受けて、ライブドアの平松庚三社長が記者会見を開きました。しかし、同社で唯一代表権を持つ熊谷史人氏は、特捜部からの事情聴取中であるため、記者会見は欠席です。子会社が相次いでライブドア・グループからの離脱の意向を示すなど、同社の経営体制は、依然として予断を許さない状況にあります。
こんな状況下にあってもライブドアの社員は、 Going Concern の責任として、顧客サービスを維持し続けなければなりません。実際に、同社のサービスの質が低下しているという話は聞きません( 「こんな時だからこそ安定したサービスを」――ライブドアの技術者魂)。同社の技術陣の頑張りは評価してもいいでしょう。
騒動の最中にも関わらず、先週には新しいサービスもリリースされました。それも、いかにもライブドアらしいやり方で。。。 情報源は、ネットサービス“そっくりさん”登場のなぜです。
「ちょっと似すぎでは」――ライブドアが2月8日に公開したQ&Aサービス「livedoor knowledge」が、一部ネットユーザーの驚きと反発を買った。デザインが米Yahoo!のQ&Aサービス「Yahoo! Answers」にそっくりだったためだ。
livedoor knowledgeのデザインについてライブドアは「先行他社の似たサービスを研究し、ユーザーの視点から見て『良い』と思った部分は踏襲した」と、他社サービスを真似たことを認めている。
確かに、ライブドアに限らず海外で実績のあるサービスを日本向けにアレンジして導入することは、IT業界では決して珍しいことではありません。ユーザとしても、その恩恵を受けることができるので、悪い話ではありません。しかし、livedoor knowledge のように、オリジナルの色までそっくり真似るのは、さすがにやり過ぎだと思います。色はユーザビリティとは無関係ですから。
ライブドアが先行するヤフーのサイトのデザインも真似るのは、今回が初めてではありません。ポータルの顔であるトップページからして、ヤフーと瓜二つのデザインです。堀江貴文元社長も、ヤフーを真似ていることを公言しているくらいですから、完全な確信犯です。
真似されているヤフーの方も、意外と寛容な姿勢を見せているのには驚きです。
ヤフーも歯切れが悪い。同社の広報担当者は「多くのお客様に支持される商品やサービスが似通うということは、ネットに限らず起こることなのかもしれない」と、模倣を容認しているとも取れる表現をしつつも、「Yahoo! Japanとしては、お客様により便利で支持されるものを独自で開発運営していきたい」と、オリジナルで開発していく姿勢を強調する。
しかしライブドアとは違って、あくまでも革新的なデザインを目指そうというサイトもあります。 情報源は、ソフトバンクグループ、ブログでの正規引用を認めたニュースサイトを開設です。
ゲームポータルサイト「BB Games」の運営などを手がけるソフトバンクグループのMOVIDA ENTERTAINMENTは2月3日、フランスに本社を置くAgence France Presse(AFP通信社)、コンテンツの開発運営を手がけるクリエイティブ・リンクと共同で、ニュースサイト「AFP BB News」のベータ版を開設した。読者にAFP通信社の写真を自由に引用できるブログサービスを提供する点が特徴だ。
写真を全面に出したデザインは、テキストが主流のニュースサイトとしては斬新です。デザインのオリジナリティを重んじるフランスという国柄のせいでしょうか? しかし、最初はクールに見えたこのデザインも、実際に使ってみると、色々な問題点がありそうなことに気づきました。
まず第一に、写真が用意できないニュースは掲載できない、という問題があります。写真を入手してからでないと掲載できないとすると、速報性が勝負のニュースサイトとしては、かなり不利になるはずです。
上のスクリーン・ショットは、最新の主要ニュースのページをキャプチャーしたものです。これを見ると、現在開催中のトリノ五輪のニュースがやたら多いような印象を受けます。写真を用意できるニュースしか掲載できなければ、どうしてもコンテンツに偏りが起こることになります。
さらに写真を見ただけでは、ニュースの中身が簡単に想像できないケースがあるのも問題でしょう。マウスを写真の上に持ってくれば、ニュースのタイトルが表示されるのですが、手間がかかります。
結論としては、写真をメインにした「AFP BB News」は、ニュースサイトとしての実用性は乏しいように感じます。最新の情報をまとめて簡単に紹介することがニュースサイトの命だとすれば、メインの情報ソースとして使われる可能性は低いのではないでしょうか?
ポータルサイトのナンバーワンのヤフーのサイトが現在のデザインになったのは、決して偶然ではありません。長年にわたる試行錯誤の結果、現在のデザインに収まったのです。ヤフーのサイトには、ポータルとしての BKM(Best Known Method)が凝縮されている、と言ってもいいでしょう。
このように考えると、何のてらいもなくヤフーのデザインを真似るライブドアの戦略は、労せずして他社のBKMを利用することに他なりません。企業としてのカッコいいのは、差別化を目指す「AFP BB News」の方です。しかし効率という点では、ライブドアの模倣戦略に軍配が上がるのではないでしょうか。
★恐縮ですが、『人気ブログランキング』を クリック してください。

