日本の就職人気企業ランキングと米国の働きやすい企業ランキング
2006年04月16日
リクルートは4月13日、2007年3月卒業予定の大学生などを対象にした就職志望アンケート調査の結果を発表しました。企業側の採用意欲の復活に伴い、売り手市場に転じた新卒者に対する需給状況を反映したためでしょう、学生の大企業志向も復活しています。情報源は、学生の就職志望、「全日空」が1位を堅持、好調な金融業界も人気です。
就職志望企業の人気1位は前年に続き全日本空輸(ANA)で、532票を集めた。次いでジェイティービー(JTB)、トヨタ自動車がともに502票で2位となった。以下、日立製作所(440票)、電通(389票)と続いた。
このほかでは、2006年1月に経営統合した三菱東京UFJ銀行(378票)が6位となった。また、損害保険ジャパン(264票)が前回20位から今回15位に上げたほか、東京海上日動火災保険(204票/29位)、みずほフィナンシャルグループ(174票/43位)など、金融機関が順位を上げた。「景気回復に伴って業績が好調な金融業界に対し、大学生の支持が増している」(リクルート)。
就職市場でも不祥事が相次ぐ日本航空を、全日空が大きく引き離しています。金融機関人気が復活の兆しを見せているところにも、学生側の世論への敏感な反応が見て取れます。しかしながら、ビジネス面ではあまり芳しい話を聞くことのない日立が上位に入っているのは、やはり「寄らば大樹」といった発想なのでしょうか? 学生側が挙げている就職先選択の基準は、次のようなものです。
学生が企業を選ぶ際に重視する点は「自分がやりたい仕事ができるか」「職場に活気があるか」「仕事の成果や業績が正当に評価されるか」など、働きがいに関するものが上位を占めた。一方、「福利・厚生などの待遇がよいか」「ブランドとして広く認知されているか」といった点に注目する度合いも増えている。このほか「社会や地域に貢献しているか」といった、企業の社会的責任(CSR)を判断材料にする割合も高まっているという。
さすがに「将来的な安定感」という理由を挙げる学生はいないようですが、待遇面や知名度を重視する傾向は増えています。
リクルートの調査結果と比較するために、米国のGreat Place to Work Insituteが行った「働きやすい会社」ランキングを紹介します。これはその会社で働いている従業員へのアンケート調査を基に作成したランキングですので、学生の就職人気調査とは趣旨は異なります。
しかし、ビジネス誌「フォーチュン」にも毎年掲載されているように、それなりの権威のある調査結果だと思われます。情報源は、Fortune 100 Best Companies to Work for 2006です。
Fortune 100 Best Companies to Work for 2006 Rank Company Job
growth%Company
sizeU.S.
employees1 Genentech 20 Midsized 8,121 2 Wegmans Food Markets 7 Large 31,890 3 Valero Energy 5 Large 16,582 4 Griffin Hospital 2 Small 1,049 5 W.L. Gore & Associates 6 Midsized 4,537 6 Container Store 16 Midsized 2,857 7 Vision Service Plan -2 Small 1,915 8 J.M. Smucker -13 Midsized 2,930 9 Recreational Equipment 9 Midsized 7,443 10 S.C. Johnson 0 Midsized 3,404 11 Boston Consulting Group 17 Small 1,261 12 Plante & Moran 9 Small 1,356 13 Quicken Loans 60 Midsized 2,951 14 HomeBanc Mortgage 9 Small 1,342 15 Whole Foods Market 18 Large 33,248 16 Edward Jones 3 Large 29,197 17 Republic Bancorp -9 Small 1,190 18 Baptist Health Care 0 Midsized 4,003 19 Alston & Bird 3 Small 1,509 20 Kimley-Horn & Associates 24 Small 1,777 21 QuikTrip 6 Midsized 7,819 22 American Century Investments 0 Small 1,778 23 Qualcomm 23 Midsized 7,562 24 David Weekley Homes 18 Small 1,361 25 Cisco Systems 8 Large 26,644 26 Goldman Sachs 3 Large 11,836 27 Network Appliance 26 Midsized 2,712 28 Four Seasons -12 Large 10,625 29 Starbucks 26 Large 91,056 30 SAS Institute 1 Midsized 5,118
最初はトップ10だけを掲載しようと考えたのですが、知らない会社の名前ばかりだったので30位までに拡大しました。私が聞いたことのある会社名に下線を引きましたが、11位に登場したボストン・コンサルティング・グループ(BCG)以下、上位30社中10社にも満たない結果となりました。なお、1位となったGnentechは、カリフォルニアにあるバイオ関係の研究に特化した老舗の研究会社です。
この結果は従業員の満足度が高いランキングですが、日本の学生の就職人気ランキングと比べても、あまりに違いすぎて比較のしようもありません。書くのに時間がかかったので、残念です(>_<)。
日本のランキングに近い性格のものは、同じくフォーチュン誌が発表しているFortune America's Most Admired Companies 2006の方だと思われます。
Rank Company 1 General Electric 2 FedEx 3 Southwest Airlines 4 Procter & Gamble 5 Starbucks 6 Johnson & Johnson 7 Berkshire Hathaway 8 Dell 9 Toyota Motor 10 Microsoft 11 Apple Computer 12 Wal-Mart Stores 13 United Parcel Service 13 Home Depot 15 PepsiCo 15 Costco Wholesale 17 American Express 18 Goldman Sachs Group 19 Intl. Business Machines 20 3M
こちらの結果は、馴染みのある企業名ばかりなので安心して紹介できます。 「Most Admired Companies」の調査で回答しているのは米国企業のCEOです。一方「Best Companies to Work」は従業員が回答者です。両方のランキングの上位に登場している、Starbucks、Goldman Sachs は、労使がともに選んだ「良い会社」ということになります。きっと就職先としても間違いない選択となるはずです。ただし、両社の日本法人の評判は知りませんが。。。
なお、大手自動車会社の取締役にまで出世した主人公キジマが46歳でリストラに遭い、大企業は自分を守るシールドではないことを知る、というのが村上龍の近著『シールド(盾)』のストーリーです。
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