米TIME誌「Person of the Year」の表紙から連想したもの
2006年12月31日
米TIME誌が2006年の「Person of the Year(今年の人)」に選んだのは「You(あなた)」でした。日本的には、「あんたが主役」「あんたが大将という」ところでしょう。情報源は、米TIME誌、2006年の「Person of the Year」は「You(あなた)」にです。
Web2.0時代の本格的な到来により、一般個人が発信するメディア(CGM:Consumer Generated Media)の隆盛を考えれば、TIMEの選択は当然と言えるもので、異論もありません。
国内で1,000万人に達すると推定されるブロガーに関しては、野村総研が調査結果を発表しています。同調査によれば、ブロガーは6つのタイプに分類されています。情報源は、「情報発信」「熱烈読者」……ブロガーの6タイプです。
ブロガーの行動を(1)ブログを更新する、(2)他人のブログを閲覧する、(3)他人のブログの記事にコメントを書く・トラックバックを張る──の3要素で定義し、それぞれの行動を行う頻度などから分類。現在の国内のブロガー数約1000万人のうち、各タイプに属する人数も推定した。
- アルファブロガー──3要素とも頻度が高い。Webによる情報の収集発信・コミュニケーションを非常に重視(71万人)
- 情報発信ブロガー──更新と閲覧が高頻度。ブログを純粋に情報発信のツールに位置付けている(97万人)
- 自己完結ブロガー──更新が高頻度。日記として、情報蓄積ツールとしてブログを活用(53万人)
- 情報探求ブロガー──閲覧とコメント・トラックバックが高頻度。意志決定の際にWeb上の情報を探し、コメントも書き込んで情報の真偽性を問うタイプ(40万人)
- 熱烈読者ブロガー──閲覧が高頻度。ブログを情報メディアとして重視しているが、ブログの各機能は使いこなせていない(258万人)
- 駆け出しブロガー──3要素とも頻度が低い。一般的なネットユーザーであり、ライトユーザーが多いが、熱烈読者になる可能性も(481万人)
ブロガー1,000万人の時代と言っても、その半分近くが「駆け出しブロガー」の範疇に収まっています。この当たりが現状に近いのかもしれません。
さて、私は上記の6つのパターンのどれに属するかというと、コメント、トラックバックにはそれほど積極的ではないので、「情報発信ブロガー」もしくは「自己完結ブロガー」が相応でしょう。残念ながら、「アルファブロガー」の域には達していません。
ここで、もう1つのブロガーのタイプ分けを紹介します。分類しているのは、作家の平野啓一郎氏です。平野氏は梅田望夫氏との対談をまとめた『ウェブ人間論』の中で、5つのカテゴリを提示しています。
- リアル社会との間に断絶がなくて、ブログも実名で書き、他のブロガーとのやり取りにも、ルアル社会と同じような一定の礼儀が保たれていて、その中で有益な情報交換が行われている
- リアル社会の生活では十分に発揮できない自分の多様な一面が、ネット社会で表現されている場合。趣味の世界だとか、ま、分かり合える人たち同士で割と気安い交流が行われている
- 一種の日記。日々の記録をつくていくと行く感じで、実際はあまり人に公開するといおう意識も強くないもの
- 学校や社会といったリアル社会の規制に抑圧されていて、語られることのない内心の声、本音といったものを吐露する場所としてネットの世界を捉えている人たち。ネットでこそ自分は本音を語れる、つまり、ネットの中の自分こそが「本当の自分」だという感覚で、独白的なブログ
- 一種の妄想とか空想のはけ口として、半ば自覚的にネットの中だけの人格を新たに作ってしまっている人たち。ある種のネット的な言葉遣いに従う中で、気がついていないうちに、普段の自分とは懸け離れてしまっている場合もある
このブログは実名を明かしていないので、こちらも2番目のカテゴリになりそうです。特に「リアル社会との間での断絶」を強く意識しているわけではないのですが。。。
日経メディアでは、こうしたブログやSNS等の個人メディアをコミュニケーションは来年もますます盛んになり、その結果個人メディアは自らの「分身」としての役割を担うようになると予測しています(「来年は分身を使いコミュニケーション」)。
自分の「分身」であるブログを書くためには、自分自身をよく知ることが必要です。そこでお奨めなのが、Uriah Heep(ユーライア・ヒープ)の『Look at Yourself』(邦題『対自核』)です。
ユーライア・ヒープは70年代に活躍したブリティッシュ・ロックのバンドで、ヴォーカルのデヴィッド・バイロンは「七色の声を持つ」と言われていました。原題『Look at Yourself』の邦訳が、なぜ『対自核(たいじかく)』という漢字だらけの難しいものになっているのか、不思議に思う人もいるのでしょう。
原題の持つ内省的(introspective)な雰囲気を強調しようと考えて、こうしたひねりの利いたタイトルにしたのだと思います。当時は、ピンクフロイドの『原子心母(げんししんぼ)』(原題『Atomic Heart Mother』)というような、こむづかしいタイトルが流行していたものです。
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