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転職力が身につく会社 日本IBM、リクルート、楽天のOBは教育改革を目指す

2007年04月30日

昨日の投稿転職力が身につく会社ソニー出身者のその後の人生いろいろの続きです。会社選びのプロ3人が揃って転職力が身につく会社として挙げていたのが、ソニー、日本IBM、リクルートです。前回紹介したソニーと同様に、日本IBMやリクルート出身者が社長となっている会社が多いのは、このブログで以前に紹介した通りです(マネジャータイプを輩出する「IBM学校」とリーダータイプの「リクルート学校」)。

その日本IBMの北城恪太郎氏が4月末に同社の会長を退任し、最高顧問に就任することになりました。さらに2003年から務めてきた経済同友会の代表幹事の要職も、桜井正光リコー会長に譲っています。今後自由に活動できる時間が増える北城氏が、IBM以外の活動として個人的に情熱を傾けようと考えている分野の1つが、人材教育です。情報源は、記者会見発言要旨(未定稿)です。

もちろん(日本)IBMの仕事は続けるが、公立の中学、高校を主体に、授業や講演をして欲しいという依頼が来ているので、代表幹事在任中はできなかった分野での依頼に応えていきたい。もちろん大学からの依頼も受けてお話しているが、小学校については私には無理だなと思う。私は働くことの意義について話していても、質疑応答になると「好きなサッカー選手は誰ですか?」という質問になってしまうので、中学生以上を中心に取り組みたい。

そういう意味で、教育問題、特にイノベーションの担い手としての人材をどう育てるか、国際競争の中で企業が求める人材が大きく変わっている中で、それを教育の現場や保護者にどう伝えていくか。どのような人材が求められているかということを伝えずに、教育の側で我々が期待する、日本の競争力の向上に貢献するような人材が育つということではない。

学生の大半は民間企業で働くので、民間企業がどのような環境で仕事をし、どのような人材を求めているかということを教育の場に伝えることは我々経営者の責務だと思っているので、実行していきたい。

教育の改革こそが日本産業全体のイノベーションために必要と考える北城氏には、『経営者、15歳に仕事を教える』という著書もあります。ある北城氏は、教育の改革こそが日本のイノベーションを このように特に若年層からの人材育成の重要性を説くビジネスマンは、北城氏だけではありません。

中には、民間企業での人材育成のノウハウを公共教育に活かすために、自ら教育の現場に身を投じるビジネスマンも現れ始めています。その先例となるのが、リクルート出身で2003年4月から杉並区立和田中学校校長に就任した藤原和博氏です。同氏は、学生がビジネスキャリアを考える時の注意点を、次のように指摘しています。情報源は、13歳のハローワーク公式サイトです。

キャリア」を考える際の2つの落とし穴を指摘したいと思います。

1つは、日本の教育システムが正解主義で来ていること。小中高の9割方は正解を記憶に叩き込む授業です。そういう教育をずっと受けていると、大学でもすべての問題に正解があると思ってしまうわけです。就職の際も適職診断テストに頼って「分析していけば、自分にとって正解の会社が絶対にある」と思うのは大間違いで、選んだ会社や仕事が正解かどうかは、5年、10年して初めてわかるものです。卒業前にもらった3社の内定のうち「どれが自分に一番合っていますか」の答えはありません。

特に最初のキャリアを選ぶときは、あまりに慎重になり、分析しすぎることがありますね。それよりは、子どものときの「適当な無謀さ」を思い出して、まずやってみましょう。そして、20代後半から30代の5年ぐらいで、先ほどのクレジット(信用)を蓄積すれば、将来が強いと思うんです。まず打ち出す無謀さや勇気がないと、「キャリア」と言うあまりに隘路や罠にはまっていくので、すごく大事なことだと思います。

自分のキャリアの基礎技術を得る、最初の大事な5年ぐらいが20~30代前半にあります。そこでは体力と耐力が必要なわけですが、耐力を支えるのが「集中力」と「バランス感覚」。ぜひ小学校で身につけてほしい力です。

この藤原氏に遅れること2年、2005年4月に横浜市立東山田中学校の校長に就任した本城慎之介氏も、民間企業の楽天出身です。就任当時32歳であった本城氏は、全国最年少の公立中学校校長として、大いに話題を振りまいたものでした。

そして2年後の2007年には、最年少校長はこんな結末を迎えることになります。情報源は、『民間人校長、2年で退職 元楽天副社長・本城氏、「短すぎ」と関係者ら批判』(朝日新聞 2007年4月21日 35面)です。

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転職力が身につく会社ソニー出身者のその後の人生いろいろ

2007年04月30日

週刊東洋経済(2007年4月28日号 138~143ページ)に、会社選びの専門家3名による座談会『就職してはいけない会社 会社選びのプロに聞く!』が掲載されました。登場している会社選びの専門家は、『若者はなぜ3年で辞めるのか?』の著者である城繁幸氏、現役社員200人に500時間インタビューして『若者はなぜ「会社選び」に失敗するのか』をまとめた渡邉正裕氏、そして、外資系金融、コンサルティング企業の就職事情に詳しい金武貴氏の3人です。

座談会の中は3氏とも、新卒時に入社した業界、会社によって将来の転職力に大きな差が生まれることを述べています。転職力が身につけられる会社として挙げられているのは、次のようなものです。

――今はやりたいことがないけれど、将来、有利な転職をしたいという学生には、どこを勧めますか?

城 名前のある大企業です。転職のとき受けがいいですから。転職というのは、一般的な日本企業だと、学歴はあまり関係なくて、本人のキャリアと前職の会社のブランドで決まるんですよ。だけど、これまでのキャリアが志望の職種と多少違っていても、前職が大企業だったら潰しが利く。

転職力が身につく会社 渡邉 商社はいろんな事業をやっていて、2、3年目に異動があったりもするので、何も決まっていない人にとってはいいのかな。あとはリクルートIBMなど、若いときから活躍できる会社に入っておけば、その後、何をするにせよいいはず。

――軍隊のような会社と自由な会社、どちらを勧めますか?

渡邉 何も決まっていないなら、野村証券みたいな軍隊会社を勧めます。だって、何も決まっていない人は、やりたいことがないから何もしない可能性がありますから。

あとは、規制業種に行かないほうがいい。マスコミとかに行っちゃうとダメですよね。マスコミの人ってみんな給料もらいすぎ。僕の場合、27歳のときに転職して給料が200万円下がりました。でも、僕はいいほうで、30歳だったらたぶん半分。たとえば講談社TBSで39歳くらいだと、大体デスクとかで1,800万円ぐらいもらっている。その人たちはその3分の1に給料を落としても雇い手がないんじゃないかな。

――でも、テレビ局はいったん入ったら首にはされませんよね。

城 そういう発想が昭和的なんですよ。要するに、どのレールに乗ったら終点まで行けるかということでしょう。でも、新聞はもうすでに暗雲が立ち込めていますよね。大手出版社だって20年後はわからない。

ソニーは、プロの目から見ても依然として転職に有利に働く会社です。4月2日に経営体制を刷新したライブドア・グループの持ち株会社、「ライブドアホールディングス」の社長に就任する平松庚三氏もソニー出身です。その平松氏が、自著『ボクがライブドアの社長になった理由』の中で、ソニー出身者の結束力の強さを語っています。情報源は、ライブドアの「再生」を陰で支えたソニー人脈です。

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経営共創基盤とリヴァンプ 同じ再生支援専門会社でもそのイメージは大違い

2007年04月27日

昨日の投稿リヴァンプの再生支援はハンバーガー、ドーナツ以外でも通用するのか?の続きです。リヴァンプは設立以来、マスコミに登場する機会の多い会社です。その理由の1つは、数ある再生ファンドとは一線を画した手法で、日本独自の再生モデルを標榜する目新しさにあります。2番目の理由は、ユニクロOBが作った会社という面白さです。加えて、澤田、玉塚の両代表パートナーの見た目の良さは、メディアにとっては魅力的な取材対象にもなります。

しかし今後は、リヴァンプが再生支援会社の代表としてマスコミに取りあげられる機会も、徐々に減ってくるのではないでしょうか? 先月解散した産業再生機構で最高執行責任者(COO)を務めた冨山和彦氏らが4月3日に、新たな企業再生の専門会社株式会社経営共創基盤(Industrial Growth Platform, inc.)を設立しました。本格的なターンアラウンドビジネスを手がける日本の会社は、もはやリヴァンプだけではありません。情報源は、『「民間版再生機構」相次ぐ、機構OBが中核、来月に大型組織――長期的視点で改革』(日本経済新聞 2007年3月18日 3面)です。

企業の再建を助言し、融資や投資先をあっせんする再生支援会社の設立が相次いでいる。3月15日に解散した産業再生機構で働いた人たちが中核となる大型組織が4月に誕生する。企業再生ファンドとは異なり、再生チームを派遣し、長期的な視点で事業改革を進める。一月にも機構の別の幹部らが支援会社を設立した。こうした「民間版再生機構」が再建に成功し、M&A(企業の合併・買収)を通じて産業界の活性化を促せるか。

再生機構の専務を務めた冨山和彦氏ら約20人が新会社を4月に設立する。そこに機構の執行役員だった松本順氏ら7人が昨年11月に設立した支援会社も合流する見通しになった。手掛ける案件が増えれば、再生機構と同じ200人規模まで人員を増やす計画だ。

会社の設立趣意書には「顧客益、社会益を犠牲にする短期的、短絡的な自益の追求は行わない」との項目を盛った。投資家から資金を集めて企業に投資し、短中期保有で売却益を追求するファンドとは一線を画した。

企業とは再生の助言契約を結んで、十人単位でチームを送り込む。企業の経営陣や社員といっしょに再建計画を練り、実行に移す。チームは社長、役員を含むことを想定し、経理、法務、管理、事業戦略を担う幹部らも包括的に用意する。

論客でならす冨山氏は、すでにビジネス系メディアの間では引っ張りだこです。4月以降だけでも、『修羅場を踏んだ経営人材が日本にも出てきた』(毎日エコノミスト 2007年4月9日号)、『プロ集団をマネジメントする秘訣は「気配り」と「ぶれない軸」』(週刊ダイヤモンド 2007年4月21日号)といったビジネス雑誌を始め、オンラインメディアのnikkeiBPnetも、4月24日からインタビュー記事の連載をスタートしました。

さらに日経ビジネス4月9日号の記事『再生計画の未達が続けば銀行の協力姿勢に暗雲 JAL』では、経営危機にある日本航空の再生支援に、冨山氏率いる経営共創基盤が乗り出すのを待望する声も伝えられています。マスコミの注目度が高い経営共創基盤ですが、そのサイトはこんな具合です。

株式会社経営共創基盤(Industrial Growth Platform, inc.) トップページは白をバックにした黒のテキストだけの超シンプルなデザインです。

これは仮の姿なのでしょうか? それとも、虚飾を一切排除したデザインには、何か特別なメッセージが込められていると考えるべきなのでしょうか?

冨山和彦代表取締役の「CEO メッセージ」には、こうあります。

私たちは事業と財務の両面にわたる幅広い問題領域において、トップ、ミドルそしてラインマネジメントにわたるさまざまな「経営」現場に自らも飛び込んでいき、そこでの格闘を通じてより良い「経営」と「経営人材」を、顧客である企業体、事業体あるいはその主要なステークホルダーのみなさまと共に創り出していきたいと考えています。さらには社会全体において「経営」と「経営人材」の質的向上と経済の持続的な成長を実現していくためのプラットフォームの一つになりたいという思いを込めて、株式会社経営共創基盤(Industrial Growth Platform, Inc.)という社名といたしました。

経営共創基盤は、人材投入型で経営を支援し、顧客企業およびその主要ステークホルダーと持続的な価値向上に関わる長期的なリスクを共有する、新たなプロフェッショナルサービスモデルを提供してまいります。これは世界的にみてもユニークで新しいモデルだと思います。しかし21世紀の企業社会が直面する新たな問題に対しては、真に創造的な解が求められているはずです。私たちはそれを日本の地から創り出し、世界に問う挑戦を続けていく志を持って、これからも精進を重ね、一所懸命に日々の活動に臨んでまいります。

国策会社産業再生機構出身者だけあって、天下国家を論じるCEOのメッセージには、一般企業にはない格調が感じられます。反面、民間企業としてはある種の敷居の高い雰囲気もあり、積極的な営業活動をしている会社には見えません。

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リヴァンプの再生支援はハンバーガー、ドーナツ以外でも通用するのか?

2007年04月26日

久方ぶりにリヴァンプの話題を取りあげます。そうした気分に火を付けたのが、アイピーモバイル、携帯電話事業への参入計画を見直し--森トラストが筆頭株主にというニュースでした。そもそも不動産業の森トラストという会社が、携帯電話会社の支援の乗り出す理由がよく理解できませんし、この会社にリヴァンプが係わっている理由もよくわかりません。情報源は、『資金難のアイピーモバイル 救世主は森トラストの不可解』(週刊ダイヤモンド 2007年4月21日 20ページ)です。

今回の事業継続発表は謎だらけだ。森トラストは株式取得について「技術力と将来性を評価した」としているが、通信事業にかかわったことのない森トラストが短期間にどのようにアイピーモバイルを評価したのか不明だ。そもそも、通信業界関係者のアイピーモバイルへの評価はきわめて低い。

アイピーモバイルは今年春にはサービスを開始する予定だった。しかし、数100億円にも上るとされる設備投資額のうち、資金は50億円程度しか準備できなかった。現在でも、東京都内で必要な500の通信基地局のうち、完成しているのは7局だけだ。

人材面でも不安だらけだった。2005年11月に総務省から認可が下りたが、06年7月に企業経営支援会社リヴァンプと業務提携し、旧ボーダフォン出身の小林政彦執行役員常務が送り込まれるまで、携帯電話の技術に詳しい社員が実質的には一人もいなかった。

事実、アイピーモバイル社内でも昨年末から事業の清算が検討され、3月末には希望退職者を募集、数人が退職を決めている。さらに、4月2日には総務省から内々に周波数の返上を打診されていた。

アイピーモバイルとは、かなりやばそうな会社です。同社とリヴァンプの業務提携内容の詳細は不明ですが、リヴァンプ代表パートナー浜田宏氏がアイピーモバイルの取締役に就任しています。リヴァンプの経営層の中で唯一のIT業界経験者ということで、前デル社長の浜田氏に白羽の矢が立ったのでしょう。

実際には、PC直販会社の現地法人社長の仕事と、ドメスティックな免許事業の携帯電話会社の経営とは、関連する部分はほとんど無いように思いますが...。なお、玉塚氏の日本IBM時代はキャリアと呼べるほどの長さがないので、同氏はIT業界経験者とは考えていません。

ここでリヴァンプのホームページにあるWHAT IS REVAMP? リヴァンプとは?という箇所を掲載します。

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ドラッカーに代えて「クリエイティブ・クラス」のフロリダに期待するダイヤモンド社

2007年04月24日

本日の日経流通新聞では「クリエイティブ(創造的)」という言葉が、活気のある街づくりや人材育成のキーワードとして今後注目を集めることになる、と予想しています。 情報源は、『活性化のカギは「クリエーティブ」』(日経流通新聞MJ 2007年4月23日 4面)です。

米国で2002年、都市経済学者のリチャード・フロリダ氏が『The Ris of the Creative Class(クリエーティブ・クラスの台頭)』という本を出版し、この語が一気に注目を浴びた。日本でも今月、フロリダ氏の3冊目の著作が『クリエイティブ・クラスの世紀』の邦題でダイヤモンド社から出版された。タイミングを合わせるかのように日本人による関連書籍も相次ぎ登場しており、関心を集めそうだ。

引用文では「クリエーティブ」と「クリエイティブ」が混在していますが、一応「クリエイティブ」に統一します。

クリエイティブ・クラスの世紀
クリエイティブ・クラスの世紀リチャード・フロリダ 井口 典夫

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starかなり以前から言われていたこと。

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クリエーティブ・クラス(CC)とは何か。手っ取り早く概要を理解するには、同じダイヤモンド社の『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー』最新号の特集「クリエイティブ資本主義」がお薦め。フロリダ氏のインタビューと論文で彼の発想と現状認識、日本の方向について短時間でつかむことができる。

Harvard Business Review (ハーバード・ビジネス・レビュー) 2007年 05月号 [雑誌]
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CCとはアイデア、技術、コンテンツの創造で経済成長を担う人々を指す。中心は科学者、エンジニア、デザイナー、教育者、アーティスト、ミュージシャン、エンターテイナーなど。ビジネス、金融、法律、医療といった複雑な問題を扱う知識労働者も含む。

米国では1950年代に1千万人台だったが現在は3千7百万人と労働者の3割を占めると試算する。20世紀の米国の経済発展は資源や土地ではなく、世界中からCCという人材を受け入れたのが最大の理由だと説く。

ただしCCは特殊な一群の人々を指すレッテルではない。フロリダ氏の発想のヒントとなったのはトヨタ自動車の工場労働者だ。一般の労働者が知恵を出し合う「カイゼン」活動を見て、人々が創造性を発揮することの重要性に気づいたという。誰もが創造的な労働者になりうるというのが著者の姿勢だ。

「クリエイティブ・クラス」(CC)なるコンセプトは、故ピーター・ドラッカーが今から50年近くも前に提唱した「Knowledge Worker」と、ほとんど同じものであるような印象を受けます。

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楽天のTBS株買い増しで動向が注目されるABCマート三木正浩会長を巡る謎の数々

2007年04月23日

楽天がTBSへの出資比率を20%強まで引き上げ、持ち分法適用会社にする意向を発表しました。新たな展開を迎えることになった楽天・TBS問題で再び注目されるのは、関連会社を通じて独自にTBS株を大量取得したABCマートの三木正浩会長の動きです。TBS株取得の目的はあくまでも私財による純投資と述べてきた三木氏ですが、その真意がわからないために、楽天と連携するのではないかとの憶測も絶えません。

三木氏のTBS株取得の目的に関しては、娘をTBSの女子アナにしたかったから、といった週刊誌の報道もありますが、個人的には眉唾のような気がします。本当に愛娘を入社させたいのであれば大株主にならなくても、ABCマートがTBSの番組スポンサーになるとか、スポットCMの枠を大量に購入すれば済むはずです。むしろ、その方がTBSにも喜ばれるでしょうし、入社後に娘さんが回りから変な目で見られないで済むと思います。

こんな憶測が出るのも、東証一部上場企業の創業者で、今なお会長職を務めているのにも係わらず、三木氏がマスコミに登場する機会がほとんど無いからです。一方三木氏は、長者番付の常連でもあります。秘密のベールに包まれた成功者のであれば、もっと知りたくなるのが人情というもので、三木氏のことをネットで検索すると、ここには書けないような色々な噂話が見つかったりします。

三木氏にはマスコミ嫌いのワンマン創業者という風評もあるようですが、極めてユニークな発想をする人物であることは確かでしょう。例えば、2月末に発表されたABCマートのトップ人事も、一風変わっています。

エービーシー・マートは野口実常務(41)が三月一日付で社長に昇格すると発表した。創業者の三木正浩会長(51)は留任、金城正宏社長(52)は代表権のない専務に退く。経営陣の若返りが狙い。同社は年商を二年後に現在の三割増の一千億円に伸ばすことを目指しており、販売などの現場と年齢が近く、営業経験が豊富な野口氏のもとで成長を加速させる。

三木氏は三年前に金城氏に社長を譲った後も経営全般を掌握。しかし現場は二十―三十代が中心で、「気合と根性を前面に出した旧来手法は若手社員に強引に映ることもあった。野口氏が直接指示する方が現場は分かりやすい」(三木氏)と判断したという。金城氏は専務に戻った後も、これまで通り店舗開発や投資家向け広報を担当する。

若返りを図るために常務が社長に昇格する意図は、至極当然のこととして理解できます。しかし、社長が代表権のない専務に降格されて、従来の業務を継続するのは、傍目には懲罰人事のようにも見えます。普通は副会長あたりに棚上げするのではないでしょうか? それとも、社内に人材が不足している新興企業ならでは事情があるのでしょうか? 若返りを図ると言いつつ、自分自身は全権を掌握したまま会長職に留まるのも、ワンマン創業者の典型として映りますし。

さらに、三木氏の人柄を表すエピソードを紹介します。話は、現在賃貸情報サービスの株式会社CHINTAI社長として活躍する石川貴氏が、ABCマートに入社した時点にさかのぼります。情報源は、オーナー経営者の光と影を見たです。

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Web2.0時代を迎え、宅配ピザ各社が口コミマーケティングでブランド力を強化

2007年04月22日

CyberBuzz依頼投稿(※)

マーケティングリサーチ会社のインフォプラントが実施した調査によれば、出前・デリバリーメニューの人気ランキングでダントツの1位となったのが、宅配ピザです。2位には宅配寿司、3位にラーメン・中華と続きます。宅配ピザが人気でトップとなった理由としては、「自宅では作れないから」「おいしくて、手軽」「大勢で食べるときに便利」などが挙げられています。

宅配ピザ・チェーンのブランド認知度調査の結果では、『ピザーラ』『ドミノ・ピザ』『ピザハット』の3強が、僅差で凌ぎを削っています。現在この3ブランドが揃って強化しているのが、インターネット・オーダーです。このためにインターネット・ユーザを取り込むために、口コミ・マーケティングに取り組んでいるところも3社共通ですが、その手法では各々工夫を凝らしています。

『ピザーラ』は、新製品体験キャンペーンとしてCyberBuzzでブロガーの書き込みを募集しました。例えば、こんな記事がキャンペーンの記事です。『ドミノ・ピザ』は、ユーザによるオリジナル動画CMのコンテストをfilmoで実施しました(YouTubeが今さら感のある2006年度ビデオコンテストを実施する理由は?)。

そして『ピザハット』は、日本オリジナルのキャラクターの「チーズくんブログパーツ」の配付を開始しました。

ちーずくん ブログパーツ
特徴①
ブログに貼ると、チーズくんが喋ったり、歌ったり、踊ったりと、様々な動きをします。
ブログパーツからチーズくんが飛び出で来たりもします!

特徴②
使う人によって、チーズくんの育ち方が変わります。
あなただけのチーズくんが登場!

特徴③
「ピザ」「チーズ」「ピザハット」の言葉をブログで書くとチーズくんの成長がスピードアップ!!

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海外市場で急成長するカジュアルゲームのバイラルマーケティングが日本上陸

2007年04月20日

日本の口コミ・マーケティング史上で成功例の1つとされているが、YouTubeで話題となった「NIKE iDのバイラルキャンペーン」です。このキャンペーンは、先ほど出版された「Webキャンペーンのしかけ方」の中でも、ケーススタディの題材として取りあげられています。

こうした口コミ・マーケティングで重要な役割を占めるのが、シーディング(seeding)です。日本語で「種まき」と訳されるシーディングは、クライアント企業のターゲットにマッチするサイトを調査し、サイトオーナーに広告掲載を依頼するマーケティング活動です。Nikeのキャンペーンでシーディングを担当したのが、バイラルマーケティングの専門会社ロカリサーチです。

そのロカリサーチから、英国のバイラルゲーム大手カーブ(Kerb)のブログパーツを紹介するよう依頼がありました。ゲーム関係のコンテンツを紹介するサイトとして、このサイトが適切かどうかについては、まったく自信はありませんが....。 いずれにせよ、これから書く内容が広告依頼に基づくものであることを、最初にお断りしておきます。もちろん内容自体は、通常の投稿と同じく私の独断と偏見に基づくものです。


画面を見ておわかりのように、極めてシンプルなクレーンゲームの1種です。

プレイ方法は特に説明の必要もないでしょう。
女の子が落としてしまった帽子を、駅員がマジックハンドを駆使して拾い上げるというのが、ゲームの設定です。

帽子を拾い上げることに成功するとレベルがアップして、拾い上げる対象が変わり、マジックハンドを操作するタイミングが難しくなってきます。


ゲームに目の肥えた日本のユーザには、これはシンプル過ぎて物足りないのではないか、というのが私の正直な第一印象です。しかし、実際に遊んでみると意外とはまってしまいました。私自身は、とりあえずレベル2をクリアーしたことで満足しましたが。

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数字に強くなりたければ「誤差の2割3割当たり前の精神」で挑戦すべし

2007年04月19日

先週発行の週刊東洋経済には、「数の極意&学習法27」と題して、数字の苦手意識を克服するためのいろいろな方法に関する特集記事がありました(週刊東洋経済 2007年4月14日号 38~83ページ)。記事の中で数字に強い経営者として挙げられていたのが、セブン&アイ・ホールディングスの鈴木敏文会長、京セラの稲盛和夫名誉会長、ソフトバンクの孫正義社長です。3氏が実践する経営へのデータの活用法が紹介されています。

ビジネスにも活用できる実践テクニックとしては、「失敗学」の権威の畑村洋太郎・工学院大学教授が、「数感覚」が冴える畑村式トレーニングを紹介しています。畑村教授の提唱するトレーニングは、次の5つの法則がベースになっています。

データがないと考えられない→法則1 数はその場で作る!

数は正確でなければならない→法則2 倍・半分の誤差は許される!

何でもパソコンで計算する→法則3 自分のアタマで計算する!

数は合計が大事→法則4 何でも1人当たりで見る!

数は「量」で見る→法則5 数の「質」も見る!

野口悠紀雄・早稲田大学教授も、ケインズの言葉「正確に間違えるよりも、漠然と正しくありたい」を引用して、多少の誤差をおそれずにドンブリ勘定に挑戦することの重要性を説きつつ、経済を理解するのに必要な基本データの計算方法を紹介しています。その一例として挙げられているのが都道府県の人口数です。

人口の「相場観」を持っておくのも重要なことです。日本全体の人口が1億3000万人。都道府県の数を約50とすれば、1県当たりは全人口の2%ぐらいですが、東京都など大きな都道府県もあるので、実際はもっと低くて、大体1%と思えばいい。

そうすると、3大都市圏以外の県だと、人口は大きくて約150万人、小さいところで約100万人です。そのうち、県庁所在地の規模が大体約3分の1と考える。つまり、日本のごく一般的な県庁所在地の人口は約30万人ということです。

私は講演に行ったときに、この県の人口はこのくらいでしょうとよく言うんですが、誤差はせいぜい2~3割です。平均に比べて大きいか、小さいかという判断で大体わかるわけです。

さすが野口先生、非常にわかりやすい説明です。県の人口は「だいたい100万人~150万人」と覚えればよいとは、まさに「目から鱗」という感じです。

タイミングよく4月16日に、総務省から2006年10月1日現在の推定人口が発表されたばかりです。できたてほやほやの都道府県別人口(PDF)で、野口先生の教えを確かめてみることにしました。

平成18年10月1日現在の都道府県別の人口は,東京都が1265万9千人と最も多く,次いで神奈川県(883万人),大阪府(881万5千人),愛知県(730万8千人),埼玉県(707万1千人)となっている。以下,人口600万人台が1県,500万人台が3道県,300万人台が1県,200万人台が10府県,100万人台が20県,100万人未満が7県となっている。

人口順位を前年と比べると,神奈川県が大阪府を上回って第2位となったほか,岩手県と滋賀県の順位が入れ替わった。上位5都府県の順位が変わったのは,埼玉県が北海道を上回り第6位から第5位となった昭和58年以来,23年ぶりのことである。

なお,東京都,神奈川県,大阪府,愛知県及び埼玉県の上位5都府県の人口で全国人口の35.0%を占めている。

最新のデータでは、200万人以上が20県、100万人以上が20県、100万人未満が7県ということで、「だいたい100万人~150万人」とはちょっと違うような感じがします。そこでデータをさらに詳しく見ることにしました。

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紙面の焼き直しを捨てネット事業に本格的に取り組む米国新聞社の戦略

2007年04月18日

米国の全国紙「USA TODAY」のウェブサイトUSATODAY.comの登録者数が、1ヵ月間で380%も増加しました。情報源は、USATODAY.com、サイト一新で利用者大幅増です。

米USA TODAYは4月12日、3月のサイト一新後、利用者および登録者が大幅に増加したことを明らかにした。

同社は3月、サイトに「Network Journalism」を設置。サイトデザインを一新、コメントや推薦など読者が作るコンテンツを増やし、双方向性を強化した。

その結果、3月の登録者数は380%も急増。読者が1回の訪問に費やす時間も長くなった。特にスポーツ、マネー、旅行、技術セクションへのトラフィックが増え、3月だけでコメント数は約4万に上った。Nielsen//NetRatingsによると、USATODAY.comの3月のユニークビジター数は2月から21%増加、1094万3000を超えている。

USA TODAYの登録者の増加は、Web2.0的コミュニティ機能を追加によってもたらされたことは確かでしょう。しかし、読みやすいウェブサイトをデザインするといったWeb1.0的な改善の努力も見逃せません。

新聞社のウェブサイトをデザインするには、従来の新聞紙面作りとは別の発想が必要となります。その理由は、新聞とサイトでは読まれ方がかなり違うことが明らかになっているからです。情報源は、紙とオンライン、新聞読者で違う「目線」――米調査です。

オンライン新聞の読者は、紙面の読者よりも読み始めた記事をちゃんと読んでいる――ジャーナリズムに関する教育機関の米Poynter Instituteが3月28日、こんな調査結果を発表した。

調査は、米国の新聞4紙の読者600人を対象に実施。読者の目の動きを感知する特殊な眼鏡をかけた状態で、15分間新聞を読んでもらい、紙面(大判およびタブロイド版)の読者とオンライン読者とを比較した。

紙とオンライン、新聞読者で違う「目線」 Poynter 読み始めた記事を、実際にどの程度読むかを比較すると、大判の新聞の読者は記事の62%、タブロイド版の読者は57%を読んでいたのに対し、オンライン読者は記事の77%を読んでいたことが判明。また、オンライン読者の3分の2は全文を読み切っていたという。

記事を読むスタイルも、オンライン読者と紙面読者では異なることも分かった。紙面読者の75%が、上から下へと記事を順に読む「きちょうめん」型のスタイルだったのに対し、オンライン読者では「きちょうめん」型と「拾い読み」型が半々だった。また、紙面の場合は「きちょうめん」型の読者の方が記事を読む量が多かったのに対し、オンラインの場合、いずれのスタイルの読者も同程度の量の記事を読んでいるという。

オンラインでの比率の多い「拾い読み型読者」(scanners)のニーズに対応するためには、ドロップダウンメニューやサイドバーなどのナビゲーションを充実させなければなりません。サイトの読みやすさという点では、日本の新聞社のサイトはまだまだ改善が必要だと思います。

確かに日本の新聞社の中でも、asahi.comはてなブックマーク機能を一部の記事に搭載するなど、Web2.0的機能充実に取り組んでいるところも見られます。しかし、大多数の新聞社のサイトはWeb1.0の段階で失格というのが、現状ではないでしょうか。

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マネジャータイプを輩出する「IBM学校」とリーダータイプの「リクルート学校」

2007年04月17日

理想の上司として求められるのは、リーダータイプなのかマネジャータイプなのか? マネジメント力に優れたリーダー、指導力に優れたマネジャーという言い方もあるので、どちらでも大きな違いがないように思えますが、経営学では両者の機能は明確に区別されています。神戸大学大学院経営学研究科の金井壽宏教授は、2つの機能の違いを次のように説明しています。情報源は、『企業にも個人にも不可欠なリーダーとマネジャーの両立』(週刊ダイヤモンド 2007年4月21日号 54~56ページ)です

リーダー機能は、上司である自分の描く絵(事業計画)に、部下を共鳴させてついてこさせるもの。マネジャー機能は、会社の一部門(部や課、グループなど)に課せられた業績目標を、部下それぞれに分担あるいは共同で達成させるようにコントロールするものだ。どちらも必要かつ重要だ。

さらに金井教授は、リーダーとマネジャーの違いを説明するために、興味深い調査を行っています。管理職の人たちに、自分がこれまで出会った人の中から、「リーダータイプで、すごいと思った人」と「同じくらいよくできる人だがマネジャータイプだと思った人」を、具体的な人物像として描写させる実験です。結果を見ると、リーダーとマネジャーの違いは、周囲の人間にハッキリと認識されていることがわかります。


日本のビジネスマン対象のハウス式試行の集計結果
すごいリーダー できるマネジャー
感性、感情、直感(右脳) 理性、データ、分析(左脳)
熱くビジョンを語る クールでテクノクラート風
強烈な価値観を持っていて、それを押し通す。カリスマ 冷静さ、客観性を重視し、計数管理がうまくできる
人間くささ、人間的魅力で人を引っ張る システム(仕組み)を使う
人間学や人間的愛情を重んじる 論理学やルールを重んじる
自分のフィロソフィーを守る ルールを遵守する
この人についていきたいと思わせる。持って生まれた人間性が鍵なので、余人をもって代えがたい 誰がやってもうまくできる仕組みをつくって、他の人(後継者)が効率よく仕事をやっていけるようにする
大きな絵やビジョンを考え、それを追い求める。バランスがあるというよりは、時に偏っているぐらい特徴のある発想を持つ バランス感覚に優れている
しかし、多少とも抜けがあり、はらはらさせる しかし、どこか特別に際立っているところが必ずしもあるわけではない
でも、その絵やビジョンがはずれではなく、人に熱くアピールするときには、周りもついつい応援してしまう でも、抜けがなく安定力がある。平均以上にすべてがよくできる
危機的状況で迫力を出す 危機的状況を予防したり回避したりする
偶発的な世界に対処できる 必然性の世界に生きる
なにかを壊す、変化させる なにかを守る
枠組みを創り出すか壊す すでにある枠組みを大いに利用する
攻撃的で妥協しない 調和、配慮
自分でぐいぐい前進する 人の割り振りを行なう

表を見ると、マネジャーの特徴を示すキーワードは、システム(仕組み)、合理的・論理的なルール、クールで冷静となる。

これに対して、リーダーの特徴は、人間的魅力、熱いビジョンと感情、(多少抜けたところがあって緻密でなくても)ハラハラドキドキさせてくれる点にある。

こうして比較して見ると、リーダータイプを表すキーワードの方が実務家風のマネジャータイプのそれよりも、はるかに魅力的に見えてきます。カリスマ・リーダーに付き従うことはよしとしても、計算高いマネジャーに管理されるのは潔しとはしない、といった深層心理の表れでしょうか?

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