Road to Super Bowl? CGM型アフィリエイト動画広告「filmo」がスタート
2007年01月25日
先日の投稿パーソナライズド・アドで堂々と宣伝すればヤラセとは呼ばれないの中で、米国で流行中の消費者参加型(CGM型)広告サービス、「パーソナライズド・アド」を紹介しました。このサービスは、一般ユーザが送った顔写真を本物のテレビCMにはめ込んで、オリジナルのCMを作ってくれるものです。
完成した作品は、自分のブログに貼り込んで愉しむことができますが、プロが制作したCMと一緒にテレビで放映される機会はないので、リーチも限定されています。したがって純粋な意味でのCGM型広告とは、呼べないものなのかもしれません。
しかし、一般消費者からCMのアイデアを公募して、テレビ向けCMを制作する本格的な試みも、米国ではすでに始まっています。その作品が発表されるのが、全米中の注目を集めるスーパーボウルの本放送であると聞けば、そのスケールの大きさに驚かされます。情報源は、あなたのCMを全米ネットで流しませんか? 個人とマス広告のコラボが始まっているです。
アメリカンフットボールの全米プロNo.1を決定する試合、スーパーボウル。今年は2月4日にフロリダ州マイアミで開催されます。毎年9,000万人以上がテレビ視聴する全米最大のスポーツイベントであるこのスポーツ中継は、世界で最も高額なテレビCM枠であり、さまざまな広告主と広告クリエイティブのショーケースとしても知られています。
最近ではTivoのようなハードディスクレコーダーの普及が進む中で、テレビCMはスキップされるのではという声があるのですが、スーパーボウルの中で放送されるCMはむしろ主役の試合以上に注目を集めると言われるほどです。
昨年のスーパーボウルの中の30秒CM枠の平均単価が250万ドル(約3億円)と言われており、この価格は年を追うごとに上がっています。30秒の映像を1回流すのに必要なお金が3億円ですから、さすが世界一高額なCM枠です。
(中略)
広告のプロである広告会社ではなく、消費者にスーパーボウルで放送するCMのアイデアを考えてもらうという試みが広がっています。少なくとも、お菓子のドリトス、自動車のシボレー、そして試合の主催者であるNFL(米ナショナルプロフットボールリーグ)のテレビCMは、何らかの形で消費者からCMのアイデアを募っており、「消費者参加のプロセス」を経て完成したCM作品が放送される予定です。
NFLのテレビCMは、昨年の11月にアイデアを一般公募することが発表され、応募を受け付けていたのですが、先日「受賞アイデア」が発表されました。
「NFLファンも、つらいよ(It's hard for us, too)」というニューハンプシャー州在住の男性、ジノ・ボーナさんのアイデアは、7カ月のシーズンオフの間、週末の暇を持て余す熱狂的なNFLファンたちのみじめな姿を描くという作品なのだとか。
アイデアは公募でしたが、実際の制作は業界のプロ中のプロが行います。
監督はCM界の巨匠として知られるジョー・ピトカ氏(Joe Pytka)です。
全部を消費者にまかせるのではなく、ピトカ氏のようなプロフェッショナルと消費者のアイデアをコラボレーションさせることによって、完成度の高い作品に仕上げ、リスクを軽減しているとも言えます。
日本でもこの2月から、ブロガーが企業の依頼に応じてCMを制作するサービスがスタートします。そのスケール感は、スーパーボウルの希有壮大さとは、比べるべくもありませんが... 情報源は、『エニグモ、ブログ開設者にCM制作依頼』(日本経済新聞 朝刊 2007年1月24日 15面)です。
商品売買仲介サイト運営のエニグモは、法人向けにインターネットで動画CMを流すサービスを2月から始める。ブログを開設する個人などに動画の制作を依頼し、自身のブログなどに掲載してもらう。初年度2億円の売り上げを目指す。
サービス名は「filmo(フィルモ)」。ブログ開設者はサイトで会員登録すると、広告商品や顧客層についての制作指示書を受け取る。指示書に基づいた動画CMを携帯電話やデジタルカメラで制作し、掲載する。
エニグモはCMが指示通り作られているか審査し、通過すると制作者は2,000円程度の制作費を受け取ることができる。企業側の費用は依頼1件につき400万円程度。
ケータイやデジカメを使って簡単に投稿できるようにしたところに、流行のCGM型広告の手法を日本向けにアレンジした工夫が見られます。アフィリエイトとして考えると、1件2,000円の報酬額はかなり高額な部類に入ると思います。それほど難しい仕組みでもないようなので、腕に覚えのある方は(もちろん、ない方も)、気軽に参加されてはいかがでしょうか。
最後にスーパーボウルの話に戻します。(無理矢理戻すのがこのブログの特徴です。)filmoのようなアフィリエイト目的の広告であったとしても、秀作を連発していけば、広告代理店の目に止まる可能性もあると思います。そうなれば、プロのクリエイターへの道も開けてきます。また、こうした地味な努力の先には、スーパーボウルに至る道(Road to Super Bowl)が、見えてくることもあるでしょう。
なにしろ、ついこの間まで国内では無名に近かった日本の女優が、アカデミー賞助演女優賞にノミネートされる時代ですから、希望を持ち続けることは大事です。ところで、菊地凛子を無名に近いと呼ぶのは、言い過ぎなんでしょうか? 恥ずかしながら彼女の存在を、私はまったく知りませんでした。
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