クールジャパンを象徴する新雑誌MONOCLE(モノクル)には中田英寿のアイデアも
2007年03月01日
外国のメディアから「Cool Japan」(かっこいい日本)と言われると、少しこそばゆい感じを覚えたりします。失われた10年を経て、当の日本人も自国文化への自信を取り戻しつつあるようです。博報堂生活総合研究所が実施した調査では、「日本の誇れること」を尋ねています。その結果からも、日本人の自尊心が文字通りV字回復していることを見て取れます。情報源は、日本のこと、好きですか?です。
例えば、「日本の誇り」として、「経済的繁栄」を挙げる生活者はバブル崩壊後から一貫して減少していましたが、2002年を底に上昇に転じ、今年の調査では21.1%に達しました。このほか、「高い科学技術の水準」や「国民の勤勉さ、才能」を挙げる生活者は、いずれも25%を超えるようになりました。
同様に「世界の基準より、日本の基準を優先すべきだ」という回答も2002年を境に急上昇し、今年の調査では実に61.5%に増えました。日本の技術レベルの高さに対する自信、同時に日本の国益を守ろう、という意識の高まりが鮮明になっています。
本当に日本人の自信回復は、これらの理由だけで説明できるのでしょうか?
ところで、今年の2月に新雑誌「MONOCLE(モノクル)」が創刊されました。物欲刺激雑誌「モノマガジン」の亜流かと勘違いしてしまいそうなタイトルですが、世界の情報を紹介するというのが、新雑誌のコンセプトです。
世界のビジネスパーソンを読者ターゲットとした総発行部数15万部のモノクルは、英国フィナンシャル・タイムズのコラムニスト、タイラー・ブリュレ氏が編集長を務める雑誌です。テーマは国際情勢や経済、文化などと幅広く、日本人では元サッカー選手の中田英寿氏も、編集者として参加しています。
世界中の読者を対象にしているので、当然中身も英語です。中身は英語でも、創刊号では日本に関する話題にその誌面が大きく割かれています。これも「Cool Japan」ブームの影響の1つかもしれません。情報源は、『世界雑誌「モノクル」創刊――コスモポリタンに伝える』(日経流通新聞MJ 2007年2月28日 20面)です。
創刊号では海上自衛隊だけでなく、ゴルフクラブ製造の三浦技研(兵庫県)の紹介、沖縄で撮影した春の男性向けファッション特集など、日本に関連した記事が多い。
「一部から『日本を取り上げすぎだ』との声はあった。しかし日本は世界第2位の経済大国。アフガニスタン支援など国際社会に貢献しているし、中国の隣国で、北朝鮮の脅威もあるなど注目すべき国だ。日本の報道はこれまでロボットだとか、たまごっちだとか一部にとどまっていた」
巻末には八坂考訓さんの連載漫画「Kitakoga(北甲賀)」を載せた。せりふや効果音は英語だが、ページやコマ割は日本式の右から順。雑誌本体から取り外しても読める。
新雑誌のトレンドでしょうか、MONOCLEはウェブサイトを見るだけでも結構楽しむことができます。今年の5月にカンヌ映画祭で公開予定の、「All God's Children Can Dance」(原作は村上春樹の「神の子どもたちはみな踊る」)の特別版の予告編も動画で見ることができます。
All God's Children Can Dance is the first film adaptation of a Haruki Murakami story in the US. Director Robert Logevall cut a special trailer of the film for Monocle, which we're delighted to present here.
Logevall says: "When I read the story, I couldn't get it out my head. But then thought, how can you adapt Murakami? It's so incredible what he can say in a sentence. And, the movie is very fluid. It's more like a sketch. I hope it's a little sketch of a Murakami short story..."
確かに日本の話題がかなり多いような気がしますが、ノーベル文学賞候補の最有力と言われている村上春樹の話題が取りあげられるのことは、当然かもしれません。ところで中田英寿氏は、編集人としてどんな記事を選んだのでしょうか? 創刊号では「男性向けファッション特集」あたりが、ナカタ・セレクションだと想像します。
日本人が自信を取り戻しつつあることと、日本文化を賞賛する外国メディアが増えてきたこととは、無関係であるとは思えません。他の国が評価してくれたので自信を回復できた、というのが真相であれば、それもまた日本人らしさということでしょう。
【おまけ】
美少女「萌えキャラ」相次ぎ登場 自治体キャラクターに
こういうのも「Cool Japan」として、好意的に報道されるのだろうか?
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例えば、「日本の誇り」として、「経済的繁栄」を挙げる生活者はバブル崩壊後から一貫して減少していましたが、2002年を底に上昇に転じ、今年の調査では21.1%に達しました。このほか、「高い科学技術の水準」や「国民の勤勉さ、才能」を挙げる生活者は、いずれも25%を超えるようになりました。
創刊号では海上自衛隊だけでなく、ゴルフクラブ製造の三浦技研(兵庫県)の紹介、沖縄で撮影した春の男性向けファッション特集など、日本に関連した記事が多い。

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