YouTubeが今さら感のある2006年度ビデオコンテストを実施する理由は?
2007年03月21日
今回が初めてと聞いて意外な感じがしたのですが、YouTubeが同社としては初めてのビデオコンテストを実施します。「YouTube 2006 Video Awards」と名付けられた投稿コンテストの趣向には、あまり意外性はありません。情報源は、YouTube、初めてのビデオコンテスト「YouTube Awards 2006」を開催です。
ユーザーは7つのカテゴリでノミネートされた候補70作品のうち、2006年の優秀作品にふさわしいと思うものに投票できる。締め切りは米国時間3月23 日。コンテストページでは部門ごとに、ビデオクリップがリストアップされており、矢印ボタンで作品への評価を入力できるようになっている。
なぜ今さら去年投稿された動画を対象にして、こんな平凡なコンテストを実施することにしたのでしょうか? うがった見方をすれば、YouTubeが著作権を侵害しているという批判が、依然として根強いことと無関係とは思えません。最近も、バイアコムから著作権侵害行為で10億ドルの損害賠償請求を起こされたばかりです。
こうした内外の著作権者からの「YouTuneは違法コンテンツばかり」、といった批判の矛先をかわすのが、今回のコンテストの目的ではないでしょうか? つまりコンテストを通して、YouTubeは本来ユーザが自分で作成したビデオを投稿するための合法的なサイトであることを、改めてアピールするのが狙いとも考えられるわけです。
動画投稿と言えば、以前にブロガーが企業の依頼に応じてCMを制作するサービス「filmo(フィルモ)」を紹介しました。(Road to Super Bowl? CGM型アフィリエイト動画広告「filmo」がスタート)。そのfilmoの第一弾案件「ドミノ・ピザ」のCMの受賞作品が発表されました。投稿された作品は、当然ながらすべて作者のオリジナルです。
- 金賞(10万円) 「タカネさんも Enjoy篇」
- 銀賞( 5万円) 「~日本のピザを考える~」
- 銅賞( 3万円) 「家族でドミノ・ピザ」
私の個人的な印象では、受賞作の3作のどれも、抱腹絶倒というほどの出来ではありません(失礼!)。賞金狙いで青筋を立てて必死に作ったのではなく、フツーの人が気軽に作った雰囲気(これも失礼!)、が良かったのではないでしょうか。第1回目から玄人はだしの作品ばかりを選んだら、今後参加しようする人が増えないだろう、と主催者側が考えた結果かもしれません。
それでは、このキャンペーンの効果はどうなんでしょうか? ネット・コミュニティも目論見通り、「ドミノ・ピザ」の話題に食いついてくれたのでしょうか? ブログで取りあげられる話題の推移がわかる「kizasi.jp」で調べると、こんな具合です。
「自作CM」「アフィリエイト作業」といったキーワードで、「ドミノ・ピザ」のエントリーが増えているのは、このキャンペーンの効果です。グラフを見ると、「ドミノ・ピザ」が爆発的にネットで注目されるようになった、とまでは言えないでしょう。
しかし、このキャンペーンをきっかけに、「ドミノ・ピザ」がネットで注文できることを知った人間も少なくないずです。実際にドミノ・ピザのネットからの注文が増えたかどうかは、知るよしもありませんが...。
今回のキャンペーンは、ドミノ・ピザのネットユーザを開拓する長期的なマーケティング戦略の一環、と考えるべきなのかもしれません。ちなみに金賞受賞作の「タカネさんも Enjoy篇」は、「ネットで簡単注文」というメッセージを的確に織り込んでいました。この辺が金賞の理由と考えることもできます。クライアントが訴求したいメッセージを伝えるのが、CM制作の王道であることは、投稿CMでも変わりません。
私自身も「filmo」のCMを続けて見たためか、久しぶりに宅配ピザを食べたい気分になってきました。そこで休日の昼食にでもと思って、ネットで注文しようとすると、こんな結果です。
そんな私は、家にも配達してくれる「ピザーラ」に流れるのでした。
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