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ドラッカーに代えて「クリエイティブ・クラス」のフロリダに期待するダイヤモンド社

2007年04月24日

本日の日経流通新聞では「クリエイティブ(創造的)」という言葉が、活気のある街づくりや人材育成のキーワードとして今後注目を集めることになる、と予想しています。 情報源は、『活性化のカギは「クリエーティブ」』(日経流通新聞MJ 2007年4月23日 4面)です。

米国で2002年、都市経済学者のリチャード・フロリダ氏が『The Ris of the Creative Class(クリエーティブ・クラスの台頭)』という本を出版し、この語が一気に注目を浴びた。日本でも今月、フロリダ氏の3冊目の著作が『クリエイティブ・クラスの世紀』の邦題でダイヤモンド社から出版された。タイミングを合わせるかのように日本人による関連書籍も相次ぎ登場しており、関心を集めそうだ。

引用文では「クリエーティブ」と「クリエイティブ」が混在していますが、一応「クリエイティブ」に統一します。

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starかなり以前から言われていたこと。

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クリエーティブ・クラス(CC)とは何か。手っ取り早く概要を理解するには、同じダイヤモンド社の『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー』最新号の特集「クリエイティブ資本主義」がお薦め。フロリダ氏のインタビューと論文で彼の発想と現状認識、日本の方向について短時間でつかむことができる。

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CCとはアイデア、技術、コンテンツの創造で経済成長を担う人々を指す。中心は科学者、エンジニア、デザイナー、教育者、アーティスト、ミュージシャン、エンターテイナーなど。ビジネス、金融、法律、医療といった複雑な問題を扱う知識労働者も含む。

米国では1950年代に1千万人台だったが現在は3千7百万人と労働者の3割を占めると試算する。20世紀の米国の経済発展は資源や土地ではなく、世界中からCCという人材を受け入れたのが最大の理由だと説く。

ただしCCは特殊な一群の人々を指すレッテルではない。フロリダ氏の発想のヒントとなったのはトヨタ自動車の工場労働者だ。一般の労働者が知恵を出し合う「カイゼン」活動を見て、人々が創造性を発揮することの重要性に気づいたという。誰もが創造的な労働者になりうるというのが著者の姿勢だ。

「クリエイティブ・クラス」(CC)なるコンセプトは、故ピーター・ドラッカーが今から50年近くも前に提唱した「Knowledge Worker」と、ほとんど同じものであるような印象を受けます。

Knowledge worker, a term coined by Peter Drucker in 1959, is one who works primarily with information or one who develops and uses knowledge in the workplace.

Due to the constant industrial growth in North America and globally, there is increasing need for an academically capable workforce. In direct response to this, Knowledge Workers are now estimated to outnumber all other workers in North America by at least a four to one margin (Haag et al, 2006, pg. 4).

ビジネス書の定番シリーズとして、ドラッカー関係の書籍を手広く扱ってきたのもダイヤモンド社です。ドル箱作家のドラッカーが昨年亡くなったので、代わりにリチャード・フロリダに期待しようというのが、ダイヤモンド社のビジネス戦略なのでしょうか? フロリダ氏は、同社の新しい派遣講師としても登録されていますし。

ドラッカーの「Knowledge Worker」の焼き直しとはならないように、フロリダ氏はトヨタの労働者を加えることによって、新規性を出しています。しかし、この定義の拡張がかえって「Creative Class」のコンセプトを、曖昧にしてしまっているようにも思えます。

公共政策学(Public Policy)を専門とするフロリダ氏は、人口に占める「Creative Class」の比率が国家の競争力を決定すると説いています。また、人材の流動性が高まった現代では、「Creative Class」に好まれる都市作りが重要とのことです。

このため都市計画関係では、「Creative Class」の影響を受けたと思われる書籍も、数多く出版されています。ここ日本では、人材育成というよりも都市計画の分野の方が、フロリダ氏のアイデアは浸透しているようです。ダイヤモンド社の思惑からは外れていますが...。

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CCがまちを活性化させた実例を多数、紹介するのが『成熟都市のクリエイティブなまちづくり』(宣伝会議)と『創造都市への展望』(学芸出版社)だ。前者は渋谷や原宿がなぜ現在のような先端的繁華街になったのか、後者は札幌、盛岡、横浜、福岡などが創造性をカギに都市の活気を作ろうとする試みを分析している。米、欧、ニュージーランドなど海外の実例は『クリエイティブ・シティ』(NTT出版)に詳しい。

CCによる街の活性化という話から唐突に思い出しました。サントリーがネーミングライツ(命名権)を取得したことで、渋谷公会堂が「渋谷C.C.Lemon」ホールに変わってしまったことを。新しいネーミングは、古くからの音楽ファンの間では評判が悪いようです。

そもそも英語のLemonには欠陥品の意味もあるので、安全性が求められる建造物のネーミングとして相応しくないように思います。少なくとも、アーティストに好まれる「Creative Class」的なネーミングではないことは確実でしょう。

日経流通新聞の記事に異論を唱えるようですが、日本では「Creative Class」(CC)はあまり流行らないと予想します。CCと言えば、「1にカーボン・コピー、2にクリエイティブ・コモンズ、3、4がなくて、5にC.C.レモン」という順番に変動は起こらないでしょう。結局クリエイティブ・クラスは、番外のままだと思います。


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