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リヴァンプの再生支援はハンバーガー、ドーナツ以外でも通用するのか?

2007年04月26日

久方ぶりにリヴァンプの話題を取りあげます。そうした気分に火を付けたのが、アイピーモバイル、携帯電話事業への参入計画を見直し--森トラストが筆頭株主にというニュースでした。そもそも不動産業の森トラストという会社が、携帯電話会社の支援の乗り出す理由がよく理解できませんし、この会社にリヴァンプが係わっている理由もよくわかりません。情報源は、『資金難のアイピーモバイル 救世主は森トラストの不可解』(週刊ダイヤモンド 2007年4月21日 20ページ)です。

今回の事業継続発表は謎だらけだ。森トラストは株式取得について「技術力と将来性を評価した」としているが、通信事業にかかわったことのない森トラストが短期間にどのようにアイピーモバイルを評価したのか不明だ。そもそも、通信業界関係者のアイピーモバイルへの評価はきわめて低い。

アイピーモバイルは今年春にはサービスを開始する予定だった。しかし、数100億円にも上るとされる設備投資額のうち、資金は50億円程度しか準備できなかった。現在でも、東京都内で必要な500の通信基地局のうち、完成しているのは7局だけだ。

人材面でも不安だらけだった。2005年11月に総務省から認可が下りたが、06年7月に企業経営支援会社リヴァンプと業務提携し、旧ボーダフォン出身の小林政彦執行役員常務が送り込まれるまで、携帯電話の技術に詳しい社員が実質的には一人もいなかった。

事実、アイピーモバイル社内でも昨年末から事業の清算が検討され、3月末には希望退職者を募集、数人が退職を決めている。さらに、4月2日には総務省から内々に周波数の返上を打診されていた。

アイピーモバイルとは、かなりやばそうな会社です。同社とリヴァンプの業務提携内容の詳細は不明ですが、リヴァンプ代表パートナー浜田宏氏がアイピーモバイルの取締役に就任しています。リヴァンプの経営層の中で唯一のIT業界経験者ということで、前デル社長の浜田氏に白羽の矢が立ったのでしょう。

実際には、PC直販会社の現地法人社長の仕事と、ドメスティックな免許事業の携帯電話会社の経営とは、関連する部分はほとんど無いように思いますが...。なお、玉塚氏の日本IBM時代はキャリアと呼べるほどの長さがないので、同氏はIT業界経験者とは考えていません。

ここでリヴァンプのホームページにあるWHAT IS REVAMP? リヴァンプとは?という箇所を掲載します。

私たちは、会社を芯から元気にする会社です。

(中略)

リヴァンプとは、「刷新する」「立て直す」という意味です。私たちは特に、流通、小売り、消費財の分野を対象に、経営者が不足している会社に実力のある経営陣を提供し、共に成長していくこと。さらにはその活動の中で、有能な経営者を多く育成していくことを目指しています。

私たちには、さまざまな人材のネットワークと、さまざまなビジネスのノウハウがあります。そしてクライアントとなる会社に最も適切な形で参加し、会社を改善していきます。私たちの参加は、単に表面上の改革ではなく、社員の方々が元気になるような本質的な改革をもたらし、継続的に右肩上がりの大きな成長をもたらすことでしょう。

ここには「流通、小売り、消費財の分野を対象に」と明記されていますが、実際の支援先企業は、携帯電話会社のアイピーモバイルのように多岐にわたっています。ケータイも消費財と言えないことはないのですが、狭義のConsumer Packed Goods というカテゴリーとは少し違うように思えます。

ロッテとの一連の共同事業として、ロッテリア、クリスピー・クリーム・ドーナツ(KKD)、バーガーキングといった外食分野での案件が、最近目立つようになったがリヴァンプです。しかし、設立当初に支援を開始した企業には、マンション販売会社のフージャースコーポレーションや、レジャー施設運営のネクストジャパンという会社がありました(リヴァンプの第2号案件はリクルート出身者が創業したマンション会社フージャースリヴァンプによるネクストジャパン再生はかなりの難題になりそうな予感)。

フージャースやネクストジャパンはリヴァンプによる再生が始まって1年以上が経過していますが、両社の株価は「継続的に右肩上がりの大きな成長」はしていません。リヴァンプとの業務提携を発表したあたりで天井を打って、それ以降の株価は「継続的な右肩下がり」といった状態です。冒頭に紹介したアイピーモバイルに至っては、希望退職者を募集しているので、少なくとも「社員は芯から元気」にはなっていないでしょう。

企業再生は短期間で結果が出るような簡単なものではない、といった批判を覚悟の上で言えば、リヴァンプが手がける外食、小売り以外の案件はパッとしないように思えます。リヴァンプはもっと対象分野を絞り込むべきでしょう。特にIT分野の案件は、手がけない方が安全なのではないでしょうか? 浜田氏は転職先の選択を誤ったように思います。

【この項続く】


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