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あしたのジョーがサラリーマンとして復活するCMはビジネス的には成功

2007年05月14日

ネット時代の商品購買プロセスが、従来のAIDAMからAISASに変わると提唱しているのが電通です(電通が提唱するネット時代の購買プロセスモデル「AISAS」には納得)。新しいプロセスになっても、始まりが「Attention」(注意喚起)であることは変わりはなく、広告が消費者の注意をひく重要な役割を担うことも、変わりありません。

5月Xデ-に向けてカウントダウンする「docomo2.0」のティーザー広告も、Xデー当日までに「Attention」を最大化することが目的です。こうした目的に沿うように、テレビ、新聞、電車中吊り等のメディアをミックスして、「docomo2.0」の露出が次第に増えてきています。

しかし、こんな大仕掛けがなくても、些細なことが「Attention」の呼び水になるのが、ネット時代のCMの特長です。例えば、速水いまいちが速水もこみちに変身する、サントリーの「ビタミンウォーター」のCMでは、「速水いまいちはCGで作ったのか?」が、ちょっとした話題になりました。実際にサントリーに問い合わせた人の回答が、こちらで紹介されています。

ソフトドリンクを飲めば別人のように変身するのがサントリーであるとすれば、もっとエスカレートして、死んだと思われていた人間が蘇生するパターンに挑戦したのがサッポロです。同社の「梅クエン酸200」に登場するのは、人間ではなく漫画キャラクターの矢吹丈ですが...。 情報源は、『CMになっちゃった 立つんだ、ジョー!』(週刊AERA 2007年5月21日号 40ページ)です。

「梅クエン酸200」あしたのジョー ジョーは膨大な仕事に疲れて座り込む「体育会系新人営業マン」という設定だ。そこに「立つんだ。ジョー」とデスクの下から商品を差し出すのはトレーナーの丹下段平。ジョーは商品を飲み干すや元気になり、最後は快活に得意先に電話をしながら頭を何度も下げている──。

あしたのジョーは死んではいなかった、というのが今回のCMの設定です。伝説のヒーローが平身低頭するサラリーマン役として登場する設定は、予想外のインパクトを狙っているためか、かなり強引な印象を与えます。実は制作した電通にも、それなりの試行錯誤があったようです。

オフィスでボクサー姿という案もあったが、最終的にはサラリーマン姿で著作者サイドの許可を取り付けた。

「燃えつきた最終カットの出だしは、実は死んだのではなくて、疲れていただけという発想でした」

続いて、このストーリーに許可を与えた原作者の反応です。

絵コンテの段階からチェックしていた原作者のちばてつやさん(68)も、いざテレビを観ると複雑な心境だったという。

「ジョーの生き様に共鳴した方々の心中を思うと胸が痛みますが、ジョーはだいぶ前から作者の手を離れた存在。いわばファンの方のものなんですよ」

放映直後から今回のCMの設定については、サッポロ飲料のお客様相談室に賛否両論の意見が多数寄せられました。いまだに「あしたのジョーは最終回で死んだのか?」を論争するのがファン心理というものです。いろいろな意見があって当然でしょう。

しかし、一部の熱心のファンからの批判の声があったとしても、「あしたのジョー」を起用したのは、ビジネスとしては大成功のようです。40~50代男性のノスタルジーをくすぐることに成功した「梅クエン酸200」は、売上げ目標を見事に達成したそうです。


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