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マイクロソフトとの提携解消は毎日新聞のネットプレゼンスの終わりの始まり

2007年06月28日

マイクロソフトがニュースポータルの提携新聞社を、毎日新聞から産経新聞に切り替えることを発表しました。

マイクロソフトオンラインサービス事業部は6月27日、毎日新聞社と共同で運営している「MSN毎日インタラクティブ」の提供を9月30日に終了することで合意したと発表した。

これにより毎日新聞社は、10月1日から新たな総合情報サイトとして「mainichi.jp」を開設する。新サイトは、ニュースサイトからさらに進化した「総合情報サイト」としてスタートし、ニュース報道のほかエンターテインメント情報や暮らしに役立つ生活情報、地域情報を充実させる

一方、マイクロソフトは産経新聞グループの産経デジタルと業務提携を締結し、新たなニュースサービスの提供を開始する。両社は産経デジタルが運営する産経新聞のウェブサイト「Sankei Web」を発展成長させ、双方の技術力やコンテンツ、ノウハウを融合した新しい「MSN産経ニュース」を開設することで、さらに多くのユーザーを満足させるサービスを実現するとしている。

現在産経新聞グループが運営しているサイトは、既に5つもあります。

この5つの中で、一番特長が無くパッとしないのが、本来グループのフラッグシップサイトとなるべき「Sankei Web」で、マイクロソフトと提携することにより、テコ入れを図る必要が生じたのでしょう。

マイクロソフトが新サイトに導入する予定なのが、MSNに実装を開始した、キーワードの検索結果を自動表示させる「コンテクスチュアル サーチ」(仮称)と呼ばれる技術です。情報源は、Live Search、サイト内の巡回ページを増やす新機能「コンテクスチュアル サーチ」を公開です。

マイクロソフト コンテクスチュアル サーチ MSN側で事前に設定したキーワードにマウスのカーソルを合わせると、そのキーワードに関する情報が、サイト内検索、ウェブ検索、画像検索の順でポップアップウィンドウで表示される。これは日本発の新機能だ。

ユーザーは新たに検索ページを立ち上げたり、検索窓へのキーワードの入力を行うこと無く検索ステップを短縮できるようになる。その一方で、マイクロソフトはLive Searchの認知度向上、検索数の増加を狙う。

さらに検索結果の表示順位はサイト内検索が一番上部に表示されるため、サイト運営者側はサイト内での巡回ページを増やすことができる。これによりサイト全体のページビュー増加も見込めるという。

マイクロソフトの狙い通りに、「Sankei Web」上のコンテクスチュアルサーチの利用が増えれば、サイト内滞留率は高まることになり、「Sankei Web」は当初からかなりのページビューを期待することができます。また、マイクロソフトとしてもLive Search の利用率が向上して、文字通りWin-Winの結果ということになります。

一方、マイクロソフトに袖にされた毎日新聞の前途は多難、と言うほかありません。マイクロソフトと提携した3年の間に、それ以外のネット戦略をまったく考えてこなかったのが毎日新聞社です。率直に言って、「MSN毎日インタラクティブ」がこれまで獲得してきた月間3億ページビューを維持できるサイトを、同社単独で構築するのは難しいでしょう。

そもそも毎日新聞社のネットリテラシーは、大手新聞社の中で最低だと思われるところがあります。同社が3月21日の朝刊1面に掲載した記事「ネット君臨 富生んだIT戦略」は、内容の不正確さからネット関係者の間では失笑を買いました。現在慶應義塾大学常任理事の地位にある村井純氏に対する個人攻撃に終始した記事は、一連の学内の権力闘争との関係を邪推させるほどのレベルの低さです。

今回のマイクロソフトとの提携解消は、同社に代わる有力なパートナーを見つけることができなければ、毎日新聞のネットプレゼンスの終わりの始まりになるのではないでしょうか。


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