口コミマーケティング時代ではCM好感度と出稿量の多さは必ずしも比例しない

2007年07月27日

以前の投稿で紹介した家庭教師のトライのテレビCMが、7月26日にCM総合研究所から発表されたCM好感度ランキング、『2007年7月後期 銘柄別CM好感度TOP10』で堂々7位に入りました(映像に目を奪われてメッセージが記憶に残らない(?)家庭教師のトライのCM)。トライ以外の上位銘柄を、携帯電話3社や飲料メーカーなど広告出稿量の多い常連が占める中、トライの健闘はひときわ光ります。

トライの例が示すように、CM好感度は必ずしも出稿量に比例するわけではありません。今回は、投資効率に優れたCM制作の舞台裏を2つ紹介します。最初は、『ポッキー流「好感度CM」の作り方――視聴対象を絞り込む』(日経流通新聞MJ 2007年7月27日 18面)です。

新進女優の新垣結衣がオレンジレンジのアップテンポな楽曲「DANCE2」に合わせ、軽妙な振り付けの「ポッキーダンス」を披露する新垣バージョンのCMは全部で3本。CM総合研究所が毎月発表しているCM好感度ランキングでは、東京・原宿を舞台に撮影した2本目の「DANCE DANCE編」が年明けの1月の調査で2位。新世界や道頓堀など大阪の観光名所を新垣結衣が走り回った3本目「Hello New Friend!大阪編」も5月の調査で2位に食い込んでいる。

調査対象となっている在京キー局が1カ月間に放送するCMは平均すると、1,200社の3,200銘柄。一つの銘柄で複数のCMを用意する企業が多く、作品の総数は月間4,500にもなる。2位という順位が示す好感度の高さに加え、「ポッキーのCMは効率の良さも目立つ」とCM総合研究所代表の関根建男氏は指摘する。

例えば、5月の場合、ポッキーのCM放送回数は月間126回とランキング上位10銘柄では最少。少ない放送回数でも消費者に「好感度」を印象付けるポッキーのCMについて、関根氏は「テレビの特性をつかんでいる。出演者とストーリー展開で視聴者の共感を集め、音楽もしっかり働き掛けている」と解説する。

このCMはグリコのサイト『新垣結衣さん出演 ポッキーCM』でも見ることができます。以下がAlexaで調べた、このページのトラフィックの推移です。

下降トレンドにあったトラフィックが7月に入ってから反転したように見えるのは、新垣結衣主演のドラマ『パパとムスメの7日間』がスタートした影響でしょう。CMに起用したタレントが注目度の高いドラマに出演することになったのは、幸運と考えるべきです。しかしポッキーのCMの成功そのものは決して偶然ではなく、周到に準備した結果もたらされたものでした。

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真夏のミステリー競演? 「男子トイレの諭吉」vs「女子トイレのQRコード」

2007年07月17日

全国各地の市役所等公共施設の男性トイレで、1万円札を包んだ封筒が相次いで発見され、「誰が何の目的で?」と、一大ミステリーになっています。一方東京都心の商業施設の女子トイレの個室内では、QRコードが印刷されたトイレットペーパーが出現中です。情報源は、『松竹がホラー映画PR、QRコード、トイレに進出、「伝染歌」口コミ効果期待』(日経流通新聞MJ 2007年7月16日 11面)です。

女子トイレの伝染歌 松竹は8月に公開予定のホラー映画「伝染歌」の宣伝プロモーションとしてトイレを広告媒体に活用する「トイレジャック」を始めた。東京都心の商業施設の女子トイレの個室内に「伝染歌」のロゴが入った特殊なQRコードを設置する。

女子トイレの伝染歌 インターネット広告などを手掛けるNIKKO(東京・渋谷)が企画した。QRコード(二次元コード)製作のアイティーデザイン(東京・墨田)が開発した「デザインQR」を使う。

池袋ピーダッシュパルコの女子トイレに16日まで設置し、映画の認知度を高める。新宿アルタでも24~8月7日、そのほか渋谷の複数の商業施設でも7月20日以降、順次設置する。

業界初の「トイレジャック」を企画した広告代理店のNIKKOのプレスリリース(PDF)には、プロモーションの狙いについて、次のように述べられています。

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映像に目を奪われてメッセージが記憶に残らない(?)家庭教師のトライのCM

2007年07月17日

CyberBuzz依頼投稿(※)

企業の重役が自らテレビCMに出演することは、珍しいことではありません。しかし、現在放映中の家庭教師のトライのCM「トライの役割&夏だけ」篇ほど、思い切ったものはないでしょう。

家庭教師のトライCM カメラに向かって真面目に説明を始めるのは、家庭教師のトライ・専務取締役の森山真有氏です。

家庭教師のトライCM なぜか専務が話す内容とはまったく関係なく、その顔への落書きが始まります。

最後には、こんな顔になってしまいました。

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消費者を執念深く追い回すリターゲティング広告は疎んじられる危険性も

2007年05月29日

消費者のウェブサイトの訪問履歴から、その消費者にとって興味があると思える広告内容を配信することを、行動ターゲティング広告と呼びます。グーグルのアドセンスがその代表例です。その一歩進んだ形として、「リターゲティング広告」をサイバーエージェントが開始しました。そのコンセプトは、一度つかんだ獲物はどこまでもしつこく追跡することにあります。情報源は、逃した見込み顧客を取り戻せ--サイバーエージェント、リターゲティング広告を開始です。

サイバーエージェントは5月29日、ウェブサイトを訪れたけれども成約に至らなかった見込み客に対して再びアプローチできる広告ツール「MicroAd Retargeting(マイクロアド リターゲティング)」の提供を開始する。

同社の広告ネットワーク「MicroAd」を利用して広告を配信する。具体的にはまず、広告主のサイトを訪れたユーザーに対してCookieを付与する。そのユーザーが広告主で商品を購入するなどの行動を取らず、MicroAdに加盟している別のサイトを訪れた場合、「いまなら送料無料」といった広告を掲載し、再び広告主のサイトへの誘導を図る。

このように、企業サイトを訪問した際のユーザーの行動履歴を利用して、別のサイトを訪れた場合に広告を表示し、企業サイトに再来訪を促す手法は「リターゲティング広告」と呼ばれている。日本ではデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)がアイメディアドライブと共同で「行動ターゲティング by クライアント」というサービスを2月より提供している。

サイバーエージェントの場合、自社が運営する広告ネットワーク「MicroAd」を利用する点が特徴だ。MicroAdはブログなどのサイトで、コンテンツの内容に近い広告を自動配信するサービス。楽天ブログやgooブログなどに掲載されており、加盟サイトの月間ユニークユーザー数の合計は 1000万人にのぼるという。

1回でもMicroAdを利用している広告主のサイトを訪れた消費者が、MicoroAdを利用している別のサイトを訪れると、そのサイトの内容とは無関係に前と同じ広告が表示されるという仕組みです。企業側にとっては一度つかんだ見込み客をどこまでも追跡できるわけで、有効なマーケティング手段の1つと考えられても不思議ではありません。

しかし、画期的とも思える行動マーケティング系の「おすすめ商法」も、度が過ぎれば消費者にとって嫌悪の対象と変わる危険性も秘めています。情報源は、『鬱陶しいっす ネットのお誘い』(週刊AERA 2007年6月4日号 40~42ページ)です。

最近、ネットがうっとうしい。そう感じている利用者が、決して少なくないはずだ。親切なようで、おせっかい。便利なようで、小うるさい。そして、けっこう失礼で的外れ・・・。

「ちょっと買い物しただけで、あとから大量にメールが来る」

「やむなく仕事で買った本なのに、何度も関連書を宣伝される」

たとえばネット通販なら、大手といえば楽天やアマゾン。経験のあるひとも多いだろう。商品を注文すると、「ショップからのお知らせ」とか「楽天からのメルマガ」が送られる。

楽天の場合は、最初からこのメッセージが「送られる」にチェックされている。なにもしないと、欲しくもないメールが届くから、いちいち注文のたびにチェックをはずさないといけない。

「いやー、また外すのを忘れて、来ちゃったよ」

そんな皮肉で会話が成立するほど、この楽天メルマガは有名だ。

楽天のメルマガは一部の消費者にとっては、迷惑メールと同じ扱いです。それでは、メールを送りつけるのではなく、サイト内に「おすすめ商品」を表示するだけなら、これほど嫌悪されることはないのでしょうか? こちら方も同じように疎んじられるケースもあるようです。

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末吉くんの一人ものまね芝居を使ったバイラルキャンペーン

2007年05月19日

CyberBuzz依頼投稿(※)

『とんねるずのみなさんのおかげでした』の中の『細かすぎて伝わらないモノマネ選手権』コーナーで、ブレークした芸人が末吉くんです。今回は、YouTubeにある合法(!)コンテンツの中から、末吉くんの一人ものまね芝居の動画を紹介します。中身はもちろん持ちネタの俳優・平泉成のものまねです。

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あしたのジョーがサラリーマンとして復活するCMはビジネス的には成功

2007年05月14日

ネット時代の商品購買プロセスが、従来のAIDAMからAISASに変わると提唱しているのが電通です(電通が提唱するネット時代の購買プロセスモデル「AISAS」には納得)。新しいプロセスになっても、始まりが「Attention」(注意喚起)であることは変わりはなく、広告が消費者の注意をひく重要な役割を担うことも、変わりありません。

5月Xデ-に向けてカウントダウンする「docomo2.0」のティーザー広告も、Xデー当日までに「Attention」を最大化することが目的です。こうした目的に沿うように、テレビ、新聞、電車中吊り等のメディアをミックスして、「docomo2.0」の露出が次第に増えてきています。

しかし、こんな大仕掛けがなくても、些細なことが「Attention」の呼び水になるのが、ネット時代のCMの特長です。例えば、速水いまいちが速水もこみちに変身する、サントリーの「ビタミンウォーター」のCMでは、「速水いまいちはCGで作ったのか?」が、ちょっとした話題になりました。実際にサントリーに問い合わせた人の回答が、こちらで紹介されています。

ソフトドリンクを飲めば別人のように変身するのがサントリーであるとすれば、もっとエスカレートして、死んだと思われていた人間が蘇生するパターンに挑戦したのがサッポロです。同社の「梅クエン酸200」に登場するのは、人間ではなく漫画キャラクターの矢吹丈ですが...。 情報源は、『CMになっちゃった 立つんだ、ジョー!』(週刊AERA 2007年5月21日号 40ページ)です。

「梅クエン酸200」あしたのジョー ジョーは膨大な仕事に疲れて座り込む「体育会系新人営業マン」という設定だ。そこに「立つんだ。ジョー」とデスクの下から商品を差し出すのはトレーナーの丹下段平。ジョーは商品を飲み干すや元気になり、最後は快活に得意先に電話をしながら頭を何度も下げている──。

あしたのジョーは死んではいなかった、というのが今回のCMの設定です。伝説のヒーローが平身低頭するサラリーマン役として登場する設定は、予想外のインパクトを狙っているためか、かなり強引な印象を与えます。実は制作した電通にも、それなりの試行錯誤があったようです。

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海外市場で急成長するカジュアルゲームのバイラルマーケティングが日本上陸

2007年04月20日

日本の口コミ・マーケティング史上で成功例の1つとされているが、YouTubeで話題となった「NIKE iDのバイラルキャンペーン」です。このキャンペーンは、先ほど出版された「Webキャンペーンのしかけ方」の中でも、ケーススタディの題材として取りあげられています。

こうした口コミ・マーケティングで重要な役割を占めるのが、シーディング(seeding)です。日本語で「種まき」と訳されるシーディングは、クライアント企業のターゲットにマッチするサイトを調査し、サイトオーナーに広告掲載を依頼するマーケティング活動です。Nikeのキャンペーンでシーディングを担当したのが、バイラルマーケティングの専門会社ロカリサーチです。

そのロカリサーチから、英国のバイラルゲーム大手カーブ(Kerb)のブログパーツを紹介するよう依頼がありました。ゲーム関係のコンテンツを紹介するサイトとして、このサイトが適切かどうかについては、まったく自信はありませんが....。 いずれにせよ、これから書く内容が広告依頼に基づくものであることを、最初にお断りしておきます。もちろん内容自体は、通常の投稿と同じく私の独断と偏見に基づくものです。


画面を見ておわかりのように、極めてシンプルなクレーンゲームの1種です。

プレイ方法は特に説明の必要もないでしょう。
女の子が落としてしまった帽子を、駅員がマジックハンドを駆使して拾い上げるというのが、ゲームの設定です。

帽子を拾い上げることに成功するとレベルがアップして、拾い上げる対象が変わり、マジックハンドを操作するタイミングが難しくなってきます。


ゲームに目の肥えた日本のユーザには、これはシンプル過ぎて物足りないのではないか、というのが私の正直な第一印象です。しかし、実際に遊んでみると意外とはまってしまいました。私自身は、とりあえずレベル2をクリアーしたことで満足しましたが。

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アメックス、アップルが全世界共通キャンペーンCMを日本市場向けにローカライズ

2007年03月09日

イメージキャラクターとしてサザンオールスターズの桑田佳祐氏を起用したアメックスの新しいCMが、今月の7日からスタートしました。情報源は、『アメックス、CMに桑田佳祐さん、初の日本オリジナル』(日経産業新聞 2007年3月7日 日経産業新聞 20面)です。

CMは全世界の共通コンセプトとして打ち出した「MORE THAN JUST A CARD キャンペーン」の一環として制作された。桑田さんが書き下ろしたオリジナルソング「こんな僕で良かったら」を使って、2パターンで放映。

同社のテレビCMは、プロゴルファーのタイガー・ウッズさんや映画俳優の渡辺謙さんなどを使ったものがあるが、日米共通の画像に言語だけを置き換えただけ。日本人を起用した日本市場だけの作品は初めてで「日本が世界で最重要市場だと位置付けられたため」(同社)としている。

桑田佳祐AMEX CM 2パターンあるCMの中で30秒のバージョンは、アメックスのキャンペーンサイト「MORE THAN JUST A CARD」で見ることができます。なお60秒バージョンは、8月13日から公開される予定です。

桑田佳祐氏が世代を超えて幅広いファン層から指示を受ける数少ないアーティストの一人であることは、間違いありません。しかし、アメックスが日本市場向けに桑田氏を起用したからには、訴求ターゲットを絞り込んでいるはずです。おそらく団塊富裕層への影響力の大きさを考えた上での選択だと思います。ちなみにサザンオールスターズの楽曲は、団塊世代が好む定番として位置づけられています。

金融商品の宣伝ということもあり、今回のCMは上品な映像として作り込まれています。 桑田氏がハゲ頭のカツラ(通称:マンヅラ)をかぶって、「マンピーのG★SPOT」を歌う下品な姿を見せることは、アメックスとしては避けてもらいたいと思っているのではないでしょうか。

アメックスのようにグローバル企業が世界的なキャンペーンを展開する際に、現地の文化事情を配慮した上で内容に変更を加えることは、決して珍しいことではありません。アップルが世界的に展開している「Macをはじめよう」(Get a Mac)キャンペーンの一環として制作した「Macくんとパソコンくん」のCMにも、日本向市場向けにかなりの修正が加えられています。情報源は、「Macくんとパソコンくん」、日米文化の違いへの配慮です。

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携帯ゲーム機が家庭内でも普及すれば、ゲーム内広告も空振りに終わる?

2007年03月02日

最近電車内でも携帯ゲーム機をいじっている人間を見ることが珍しくなくなりました。彼ら(彼女ら)は、いったいどんなゲームに興じているのでしょうか? 日経産業新聞とインフォプラントが実施した「ネット1000人調査」によれば、携帯ゲーム機で最も楽しまれているソフトはパズルやクイズ、脳のトレーニング等の「知的ゲーム」だということです。情報源は、『知的ゲーム「TV見ず居間で」』(日経産業新聞 2007年3月2日 1面)です。

「携帯ゲーム機」1000人調査 さらに、ゲームソフトを利用して漢字検定や外国語学習などに取り組む人も、かなりの数いることもわかります。

もはや携帯ゲーム機は、かつてのような娯楽や暇つぶしという枠を超えて、ビジネスパーソンが通勤時の隙間時間を利用して取り組む「自己啓発ツール」の1つと考えることも可能なのかもしれません。

元々持ち運びができるようにと開発されたのが携帯ゲーム機なので、自宅ではこの種のゲーム機に対する需要は少ないと考えるのが普通でしょう。しかし、携帯ゲーム機を使用する場所を尋ねた設問では、意外な結果が返ってきました。

「携帯ゲーム機」1000人調査 最も多いのは「自宅の居間・リビング」で66.4%。「自分の部屋」の54.9%を上回る。通勤・通学途上などは10%未満と意外に低かった。

それを象徴してか、携帯型ゲーム機を利用し始めて時間の使い方が減ったものを挙げてもらうと、テレビや据え置き型ゲーム機が上位に並んだ。従来型の「居間型エンターテインメント」が割を食った格好だ。テレビを見ずに、ソファで“知的作業”にいそしむ消費者が今後も増殖し続けるか。

携帯ゲーム機の普及が、テレビを見る時間や据え置き型ゲーム機を使う時間を奪っているという結果に、広告業界関係者は衝撃を受けているのではないでしょうか? ネットの普及によりテレビの視聴時間が減ったことにより、テレビ広告の影響力は相対的に低下する傾向にあります。

こうしたテレビ広告での減収を補おうと、広告業界関係者が将来の有力な広告手法として期待しているのが、ゲーム内の看板に企業名を入れたり、商品を登場させる「ゲーム内広告」です。(商品、看板…拡大する「ゲーム内広告」 オンライン化が後押し)。ゲーム内広告に注目しているのは広告代理店だけではありません。あのグーグルがゲーム内広告会社を買収するという噂も流れています。

現在ゲーム内広告の対象と想定されているのは、据え置き型ゲーム機用のソフトやオンラインゲームです。ところが、日本のユーザがテレビや据え置きゲーム機代わりに使用時間を増やしている携帯ゲーム機用のソフトの方は、広告メディアとしては不適当だと考えられます。

日本のユーザが好む脳トレ、パズル等の知的ソフトや、自己啓発型の学習ソフトには、集中して真剣に取り組むべき種類のゲームソフトです。この種のソフトの中に広告を入れることは、おそらくユーザから敬遠されることでしょう。もし、携帯ゲーム機が家庭内の据え置ゲーム機を駆逐するようなことでも起これば、関係者が目論むほどには、ゲーム内広告市場は拡大しないのではないでしょうか。


ところで「あるある騒動」以来、科学的な裏付けのない主張を疑問を投げかける声が高まっています。最近広まりつつあるニセ科学批判の一環、と考えもいいでしょう。脳研究:「ゲーム脳」、「脳トレ」 どっちがホント?では、ゲームの脳へ及ぼす影響についての諸説を紹介しています。

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WOMとOOHを組み合わたクリニカ「かくれプラーク」マーケティング

2007年02月11日

CyberBuzz CyberBuzz依頼投稿(※)

このところ毎日のようにマスコミを賑わす口コミマーケティング(Word of Mouth Marketing: WOM Marketing)ですが、日本でも「WOM勉強会」(口コミマーケティング協会準備室: womma.jp)が開催されているように、ゆるやかながらも組織化の動きも見られてきました。

WOM vs AD 本場米国では、WOMMA(Word of Mouth Marketing Association)が2004年からNPOとして活動を始めています。そのWOMMAが2005年に開催した会議は、「WOM vs Advertising」と題したものでした。

ボクシングを模したこのイラストには、若手のWOM(赤色)が、ロートルのAD(青色)を打ち負かすといった、極めて刺激的なメッセージが表現されています。しかし、この会議も広告業界のイベント「ADVERTISINGWEEK2005」の一部として開かれているので、実際には広告を全面的に否定するような内容ではなかったとは思います。

Web2.0時代になって口コミの影響力が無視できなくなったとはいえ、口コミだけをマーケティングの柱と考える企業は、まだまだ少ないというのが現状ではないでしょうか? 特に販売単価が低いため大量の数量を販売する必要がある一般消費財の場合は、リーチの広さからテレビCMが、メインのマーケティング・メディアとならざるを得ません。そこで重要になるのは、テレビCMと口コミとの効果的なシナジーを狙うことでしょう。

トイレタリー製品を扱うライオンでは、歯磨きブランドのクリニカの特別なホームページを設けて、「予防歯科の実践」を啓蒙しています。単なるブランド・プロモーションに止まらないそのページには、歯磨き市場のマーケット・リーダーならでは内容が盛り込まれています。

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ドイツではCMに出演したタレントが謝罪するが、近未来通信の場合は?

2007年02月09日

CMに出演したタレントは、果たしてどこまで責任を負うべきなのでしょうか? 情報源は、独テレコムの株価どん底 上場CMの俳優が謝罪です。

欧州通信最大手、ドイツテレコムが経営不振からの出口を見いだせずにいる。同社は1月末に2007年業績見通しを下方修正し、4%以上の株価急落を招いた。再建の期待を一身に受け、昨年11月に就任した43歳のオーバーマン社長は、早くも正念場を迎えている。

同社株は、IT(情報技術)バブル真っ盛りの2000年には最高値104・90ユーロを記録したが、バブル崩壊もあってその後急落、現在は10ユーロ台半ばに低迷している。

テレコム株は1996年の上場時、「国民株」ともてはやされ、それまで貯蓄志向が強かった多くのドイツ人の株投資のきっかけをつくった。株主は「300万人弱で、多くが個人投資家」(独紙)とされる。

1987年の2月に新規公開されたNTT株の売り出し価格は、119.7万円でした。現在までの20年間での、上場来高値は318万円、上場来最安値は37.5万円です。高低差が10倍であること、新規公開株に個人投資家が殺到したことは、NTTとドイツテレコムの状況は、ほぼ同じようなものでしょう。

上場時、テレコム株のコマーシャルに出ていたドイツの人気俳優、マンフレート・クルークさんは最近の独誌とのインタビューで、「私の勧めで株を買ったすべての人に心からおわびする」と陳謝。自らもテレコム株を購入したが、いまだ保持しており、これを「自分への罰」と語った。

CMで一般投資家が騙された話となると、どうしても思い出してしまうのは、先頃破産した「近未来通信」のことです。同社は、数多くのタレントを使った広告で、3,000人ともいわれる一般投資から総額400億円余りを集めたと言われています。Wikipediaによれば、これが近未来通信の広告に登場した有名人の顔ぶれです。

  • 宮本和知
  • 大地真央
  • とよた真帆
  • 中西清起
  • 布施博
  • 田尾安志
  • 鈴木孝政
  • 今井雄太郎

ドイツテレコムの場合とは違って、近未来通信のCMに主演したタレントからの謝罪のコメントはありません。近未来通信の詐欺の片棒を担いだとして、これらの芸能人の責任を問う声も上がっています。

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大和証券CMに蛯原友里登場 「エビ売れ伝説」は金融商品でも通用するか?

2007年01月31日

日経新聞朝刊での大和証券のカラー全面広告が、本日で3日間連続の掲載となりました。お堅いはずの証券会社の広告に、起用されているのがタレントの蛯原友里(通称エビちゃん)とくれば、かなりのインパクトを与えてくれます。この時期に連日広告を投入するのは、不正会計処理問題で揺れる日興コーディアルグループの敵失をついて、一気に顧客を奪い取ろうという大和の戦略の一環なのでしょうか? そういうわけで新聞広告に登場したエビちゃんも、いつになくキリリとした表情です。

彼女が登場したCMの効果で商品が売れる現象が「エビ売れ」と呼ばれるほど、エビちゃんは今や広告業界では絶大な神通力を誇っています。しかし、これまで彼女が登場してきたCMは、ファッションや化粧品、食品といった身近な製品が中心だったので、証券会社のCMには若干の違和感を覚えました。そこで、大和証券のHPを調べたところ、彼女のテレビCMもすでに完成していることがわかりました。

蛯原友里(エビちゃん)大和証券CM それも30秒CMが4バージョンも公開中です。

4編のCMは、
・株券電子化
・ダイワダイレクト(オンライントレード)
・ポイントプログラム
・ライフハーモニー(投資信託)
を宣伝する内容になっているのですが.....

どのCMでも、エビちゃん自身は冒頭に商品やサービスの名前を叫ぶだけで、数秒程度の登場場面しかありません。その後は、エビちゃんをCMキャラクターに起用することを巡っての、広告代理店担当者とクライアント企業(つまり大和証券)とのやりとりが続きます。

しかし、なぜ彼女がこのCMに登場する必然性があるのか、といったような真剣な議論ではなくて、「いいね~。エビちゃん」というクライアントの感想に終始する内容です。CMの本来の目的であるはずの商品内容の具体的な説明も一切なしで、ある意味思い切ったCMです。あくまでも受け狙いのイメージアップが目的なのでしょう。

つまり、このCMは「エビちゃんさえ出しておけばOK」、といった昨今の広告業界の知恵のなさを皮肉っているのだと考えられます。「エビ売れ」ブームをパロディ化したCMに本人自らが出演するとは、エビちゃんもたいしたものです。

エビちゃんと同じく雑誌「CanCam」専属モデルの押切もえ(もえちゃん)も、CMで頑張っています。「もえ売れ」といった言葉こそ聞かれませんが、彼女が宣伝するセイコーウオッチの「ワイアード」の販売が絶好調です。2006年4~12月の売上高が前年同期比6割増え、特に女性用は3倍にも伸びました。情報源は、『セイコーウオッチ「ワイアード」――もえさん効果、100%引き出せ』日経産業新聞 2007年1月31日 5面)です。

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Road to Super Bowl? CGM型アフィリエイト動画広告「filmo」がスタート

2007年01月25日

先日の投稿パーソナライズド・アドで堂々と宣伝すればヤラセとは呼ばれないの中で、米国で流行中の消費者参加型(CGM型)広告サービス、「パーソナライズド・アド」を紹介しました。このサービスは、一般ユーザが送った顔写真を本物のテレビCMにはめ込んで、オリジナルのCMを作ってくれるものです。

完成した作品は、自分のブログに貼り込んで愉しむことができますが、プロが制作したCMと一緒にテレビで放映される機会はないので、リーチも限定されています。したがって純粋な意味でのCGM型広告とは、呼べないものなのかもしれません。

しかし、一般消費者からCMのアイデアを公募して、テレビ向けCMを制作する本格的な試みも、米国ではすでに始まっています。その作品が発表されるのが、全米中の注目を集めるスーパーボウルの本放送であると聞けば、そのスケールの大きさに驚かされます。情報源は、あなたのCMを全米ネットで流しませんか? 個人とマス広告のコラボが始まっているです。

アメリカンフットボールの全米プロNo.1を決定する試合、スーパーボウル。今年は2月4日にフロリダ州マイアミで開催されます。毎年9,000万人以上がテレビ視聴する全米最大のスポーツイベントであるこのスポーツ中継は、世界で最も高額なテレビCM枠であり、さまざまな広告主と広告クリエイティブのショーケースとしても知られています。

最近ではTivoのようなハードディスクレコーダーの普及が進む中で、テレビCMはスキップされるのではという声があるのですが、スーパーボウルの中で放送されるCMはむしろ主役の試合以上に注目を集めると言われるほどです。

昨年のスーパーボウルの中の30秒CM枠の平均単価が250万ドル(約3億円)と言われており、この価格は年を追うごとに上がっています。30秒の映像を1回流すのに必要なお金が3億円ですから、さすが世界一高額なCM枠です。

(中略)

広告のプロである広告会社ではなく、消費者にスーパーボウルで放送するCMのアイデアを考えてもらうという試みが広がっています。少なくとも、お菓子のドリトス、自動車のシボレー、そして試合の主催者であるNFL(米ナショナルプロフットボールリーグ)のテレビCMは、何らかの形で消費者からCMのアイデアを募っており、「消費者参加のプロセス」を経て完成したCM作品が放送される予定です。

NFL SUPER BOWL CM

NFLのテレビCMは、昨年の11月にアイデアを一般公募することが発表され、応募を受け付けていたのですが、先日「受賞アイデア」が発表されました。

「NFLファンも、つらいよ(It's hard for us, too)」というニューハンプシャー州在住の男性、ジノ・ボーナさんのアイデアは、7カ月のシーズンオフの間、週末の暇を持て余す熱狂的なNFLファンたちのみじめな姿を描くという作品なのだとか。

アイデアは公募でしたが、実際の制作は業界のプロ中のプロが行います。

監督はCM界の巨匠として知られるジョー・ピトカ氏(Joe Pytka)です。

全部を消費者にまかせるのではなく、ピトカ氏のようなプロフェッショナルと消費者のアイデアをコラボレーションさせることによって、完成度の高い作品に仕上げ、リスクを軽減しているとも言えます。

日本でもこの2月から、ブロガーが企業の依頼に応じてCMを制作するサービスがスタートします。そのスケール感は、スーパーボウルの希有壮大さとは、比べるべくもありませんが... 情報源は、『エニグモ、ブログ開設者にCM制作依頼』(日本経済新聞 朝刊 2007年1月24日 15面)です。

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