Wired Visionとして復活するHotwired Japanは「空白の1年」を克服できるか?

2007年05月11日

昨年の3月末をもって更新を中止していた米国Wired News の日本語版サイトHotwired Japanが、いよいよ再開されることになりました。以前のメールマガジン購読者に再開を伝える告知には、江坂編集長のコメントが載っています。

読者の皆様、たいへん長らくお待たせいたしました!

昨年3月末より更新を停止しておりましたHotwired Japanは、このたび運営体制も新たに「WIRED VISION (ワイアードビジョン)」として生まれ変わることとなりました。

ワイアードビジョンのコンテンツは、これまでどおり、アメリカで発行されているWIRED NEWSの翻訳記事と日本オリジナル編集記事から構成されます。

編集、翻訳スタッフは、Hotwired Japan を引き継ぎながら、新しい編集方針のもと、これまでとはひと味違ったウェブマガジンを目指します。是非、ご期待ください。

これまで Hotwired Japan は、NTTレゾナントのサイト(hotwired.goo.ne.jp)で運営されていましたが、再開を機会に新会社ワイアードビジョンのサイト(wiredvision.jp)に移ることになります。正式サイトのオープンは5月24日の予定ですが、一部の翻訳コンテンツが公開されているプレサイトも既にオープンしています。

また、従来の3種類が1つに統合されて再開されるメールマガジンも、購読するには別途申し込みが必要になります。新生Wired Visionの詳細情報については、本日付のプレスリリースをご覧ください。これを読んでも正直なところ、「これまでとはひと味違ったウェブマガジン」とは何なのか、私にはよく理解できなかったのですが...。

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ボストンのマイナー地元新聞に見る日本人メジャーリーガーの人気度

2007年05月10日

ゴールデンウィーク中の日本ではたいしたニュースはありませんでしたが、海外ではメディア再編の大きな動きが見られました。カナダのトムソン社が英国のロイターとの経営統合、米国のニューズ・コーポレーションが米国のダウ・ジョーンズ買収を提案するなど、欧米での業界再編のスケールの大きさは、楽天TBS問題しか目立った動きのない日本の状況と、比べるべくもありません。

しかし、今回紹介するのは米国のローカル新聞での、スケールの小さなWeb2.0的な取り組みの話です。情報源は、ボストンの無料地方紙,ブロガーの記事を紙面に掲載です。

無料の地方紙「BostonNow」は,地元ブロガーの記事を掲載する方針だ。同紙を発行するBostonNowが米国時間の4月30日,公式ブログ上でブロガーに参加を呼びかけた。

BostonNowは,米365 Media USAの一事業が2007年4月に創刊した日刊紙。オンライン版「BostonNow.com」では,読者が自身のブログ記事を投稿できる機能を追加した。

BostonNowは,同サイトに寄せられた投稿から抜粋した記事を,印刷版に掲載する。ブロガーは,取り上げてほしいブログ記事の文章,画像,ビデオおよび氏名とブログ・サイトのURLを電子メールでBostonNowあて(media@bostonnow.com)に送信する。選ばれた記事は,紙面にURLとともに掲載される。

ボストンのローカル紙であれば、さぞかし松坂(Dice-K)のことで盛り上がっているはずと想像したのですが、そうした記事はまったくありませんでした。代わりに見つけたのが、Omedetou Okijima-sanというタイトルです。

Hideki Okijima was awarded the AL Rookie of the month award by Major League Baseball yesterday following a sensational month of pitching by the Red Sox second most famous Japanese rookie. This award was a well deserved honor for a man that many had assumed had been brought in solely to serve as a companion for his more celebrated teammate, Dice-K.

It seems likely that Okajima will continue to be overshadowed by Matsuzaka, however he is quickly becoming a crowd favorite over at the Fens. Not only has he pitched well, there has hardly been anyone better throughout the league, but Okijima also comes with many of the ingredients for folk hero status, if not superstardom.

当然のように冒頭では、前評判の高かった松坂と対比されています。

First off he has an unconventional delivery that is easy for kids to emulate.

打者を見ないユニークな投球フォームは、彼の地でも注目の的です。

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マイクロソフトの「らいぶ寿司」 春の新ネタをブログパーツで提供

2007年04月14日

CyberBuzz依頼投稿(※)

2月の投稿で、マイクロソフトが検索サービス「Windows Live Search」のプロモーションの一環として、「らいぶ寿司」というコンテンツをスタートしたことを紹介しました(マイクロソフトの新検索サービス「Live Search」と回転寿司との関係)。その「らいぶ寿司」にブログパーツができました。季節が春になって、寿司ネタも変わったということでしょう。


「らいぶ寿司」の店長さちおであります。

毎度ご贔屓にして頂いて誠に有難うございます。
さて此の度、不肖さちおが、ついにブログシールでデビューしました。
オイラの画像と「らいぶ寿司」で大回転中のネタが、貴方さまのブログにも ガツ~ンと表示されるという次第。

こいつぁ~ちょいと粋なブログになる事まちがいナシ!


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マイクロソフトの新検索サービス「Live Search」と回転寿司との関係

2007年02月12日

CyberBuzz CyberBuzz依頼投稿(※)

2月8日からマイクロソフトの新検索サービス「Windows Live Search」のプロモーションの一環として、特設サイト「らいぶ寿司」がオープンしました。情報源は、「らいぶ寿司」開設(シブヤ経済新聞)です。

今回日本市場向けに立ち上げた「らいぶ寿司」は、Liveサーチの検索サービスを活用したプロモーションサイト。「らいぶ寿司」の題字は書道家、武田双雲さんに依頼。

らいぶ寿司 サイト上には「回転寿司」をモチーフにした仮想のカウンターを用意し、回ってくる皿の上に独自にセレクトした「ネタ」を乗せた。ネタは、マンガや映画、アイドルなどの「懐かし」ものや、未確認生物、珍品料理などの「珍し」もの。 ユーザーは皿の上の画像をクリックすると、拡大画面で画像の解説文と関連のキーワード検索結果が閲覧できる仕組み。

サイト内にはクリック率の高いネタのランキングを表示し、コメント機能も設ける。サイト開始当初のアイテム数は約130点。今後「新ネタ」は毎週30アイテムずつ追加していくという。

「ネタ」という共通点だけで、検索サービスを回転寿司に結びつけしまうという、少々強引な感じもする(?)プロモーションです。さっそくらいぶ寿司を試食してみることにします。

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ドメイン名「2ch.net」が差し押さえられ、かたや一銭の見返りもない「防衛省.jp」

2007年01月16日

2ちゃんねるのドメイン名が差し押さえになったことが大きな話題になっています(「2ch.net」ドメイン差し押さえ?)。

今回の仮差し押さえは、西村氏個人はもとより、1000万人ともされる2Chユーザーにも大きな影響を及ぼす公算が大きい。東京地裁の「値段がつくものは差し押さえ可能」との判断から、「日本国内では前代未聞」(ドメイン登録機関)とされるドメインの仮差し押さえも行われるからだ。

手続きが進んでドメインの所有権が移り、2Chというサイトがネット上の住所を失ってしまうと、ユーザーが従来の「2ch.net」にアクセスしても、何ら閲覧できなくなる。

ドメイン名は所有権であるようにこの記事では書いていますが、ドメイン名はあくまでも登録して使用しているだけなので、所有権というのは厳密には間違いでしょう。2ch.netのようにアクセス数の多い著名なドメイン名に、経済的な価値があることは確かなことではありますが。

ことほどさように、ドメイン名を巡る権利関係は分かりにくいものです。2ch.net差し押さえの顛末を知りたくなった人が向かう先は、専門家である法律家の見解です。そういった状況の中で、ネットに詳しい弁護士がちょっとした意見をブログに書けば、アクセス数が急増するのも当然でしょう。

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米TIME誌「Person of the Year」の表紙から連想したもの

2006年12月31日

米TIME誌が2006年の「Person of the Year(今年の人)」に選んだのは「You(あなた)」でした。日本的には、「あんたが主役」「あんたが大将という」ところでしょう。情報源は、米TIME誌、2006年の「Person of the Year」は「You(あなた)」にです。

米TIME誌2006年「Person of the Year」 同誌のブログでは、オンライン百科事典「Wikipedia」や動画共有サイト「YouTube」、ソーシャルネットワーキングサービス「MySpace」を引き合いに出し、「2006年は、かつてない規模の共同体と共同作業が見られた」と指摘。世界中のメディアや新たなデジタル民主主義を担うのは「You(あなた)」であると評価した。

同ブログでは、これらのサービスに代表される「Web 2.0」は、群集の知識だけでなく愚かさも反映されるとしつつも、「政治家同士ではなく、市民同士による新たな種類の国際的理解を築く大きな機会になる」としている。

Web2.0時代の本格的な到来により、一般個人が発信するメディア(CGM:Consumer Generated Media)の隆盛を考えれば、TIMEの選択は当然と言えるもので、異論もありません。

国内で1,000万人に達すると推定されるブロガーに関しては、野村総研が調査結果を発表しています。同調査によれば、ブロガーは6つのタイプに分類されています。情報源は、「情報発信」「熱烈読者」……ブロガーの6タイプです。

ブロガーの行動を(1)ブログを更新する、(2)他人のブログを閲覧する、(3)他人のブログの記事にコメントを書く・トラックバックを張る──の3要素で定義し、それぞれの行動を行う頻度などから分類。現在の国内のブロガー数約1000万人のうち、各タイプに属する人数も推定した。


野村総研調査

  1. アルファブロガー──3要素とも頻度が高い。Webによる情報の収集発信・コミュニケーションを非常に重視(71万人)
  2. 情報発信ブロガー──更新と閲覧が高頻度。ブログを純粋に情報発信のツールに位置付けている(97万人)
  3. 自己完結ブロガー──更新が高頻度。日記として、情報蓄積ツールとしてブログを活用(53万人)
  4. 情報探求ブロガー──閲覧とコメント・トラックバックが高頻度。意志決定の際にWeb上の情報を探し、コメントも書き込んで情報の真偽性を問うタイプ(40万人)
  5. 熱烈読者ブロガー──閲覧が高頻度。ブログを情報メディアとして重視しているが、ブログの各機能は使いこなせていない(258万人)
  6. 駆け出しブロガー──3要素とも頻度が低い。一般的なネットユーザーであり、ライトユーザーが多いが、熱烈読者になる可能性も(481万人)

ブロガー1,000万人の時代と言っても、その半分近くが「駆け出しブロガー」の範疇に収まっています。この当たりが現状に近いのかもしれません。

さて、私は上記の6つのパターンのどれに属するかというと、コメント、トラックバックにはそれほど積極的ではないので、「情報発信ブロガー」もしくは「自己完結ブロガー」が相応でしょう。残念ながら、「アルファブロガー」の域には達していません。

ここで、もう1つのブロガーのタイプ分けを紹介します。分類しているのは、作家の平野啓一郎氏です。平野氏は梅田望夫氏との対談をまとめた『ウェブ人間論』の中で、5つのカテゴリを提示しています。

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当ブログの死亡率は20%前半【リハビリ目的の生存確認投稿】

2006年11月22日

風邪をひいて体調不調に陥り、10日ぶりの投稿になります。そうは言っても、10日間も床に伏せっていたわけではないので、単純に「面倒になったから」というのが、更新が滞った本当の理由になります。ブログに対して後ろ向きの気分の時には、やはり後ろ向きなタイトルの記事に目が行くものです。

例えば、「ブログが死ぬとき」などは、そのものズバリのタイトルで現在の心境にピッタリです。その中で紹介されていたのが、インターネットコムと goo リサーチによる調査です。

Blog を「作成したことがある」と答えた人は41.50%(432人)だった。「ないが、作ってみたい」という人も21.90%(228人)となり、全体の 63.40%が Blog 作成意向を示した。一方で作成経験者の中には、現在は作成していない人も133人含まれている。

この回答によれば、実に7割近くもの人がブログを書き続けていることがわかります。[(432-133)/432] 意外とやめないものですね。やめることになった理由を尋ねた結果は、このようになっています。

Blog をやめた理由はなんですか 予想通りの理由ばかりです。

そもそもブログを始めるのには断固たる決意も不要なので、やめるのにも大層な理由がいるわけでもないでしょうし。

たいした理由もなくやめてしまえるのにもかかわらず、継続率が7割と高いのがブログの不思議なところなのかもしれません。

さらに「ブログが死ぬとき」から孫引きした「ブログはいつ死ぬのか、ウェブの噂も75日、光もともに運ばれて行く」には、こんな記述がありました。

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「Mixi takes all」と意外に強気な一面を見せるミクシィ笠原健治社長

2006年10月24日

前回の投稿ミクシィ笠原健治社長の記事はどれも同じで面白みに欠けるが...に引き続き、ミクシィ(Mixi)の笠原健治社長のインタビュー記事を紹介します。謙虚で堅実なイメージの強い笠原氏ですが、ミクシィの将来性に関する話題では、その発言は揺るぎない自信に溢れた経営者のそれへと変わります。特に現在570万人のミクシィの会員数の目標数値に関しては、かなり強気な数字を想定しています。情報源は、『実名性が商機を生む』(日経ビジネス 2006年10月23日号 64~6ページ)です。

問 これからどういうペースで増えていくと予想されますか。

答 目標は特にお話ししていないんですけれども、2007年3月末にSNSの利用者が1000万人を突破するという総務省の予測と、SNSの86%ぐらいはミクシィを使っているというデータがありますので、単純に来年3月末には900万人近くまで増加している可能性があると思っています。

最終的には、さすがに(ネット人口の全部を網羅する)7000万は無理だと思いますし、18歳以上の半分でもなかなか大変だと思っているので、3分の1ぐらいかなと想定しているんですけど。まぁ、2000万人から3000万人ぐらいですね。

笠原氏が18歳以上のネットユーザ数を引き合いに出しているのは、ミクシィのユーザは現在18歳以上に限定されているからです。日本に上陸すればミクシィの強力なライバルになると見なされている、米国最大のSNS「マイスペース(MySpace)」の利用可能年齢は、もっと幅広く14歳以上に設定されています。このためマイスペースでは、18未満のユーザに関して種々の利用制限を設けています。

迎え撃つミクシィ側は、利用可能年齢を引き下げるという対抗策は、当面予定していないようです。18歳以上の人口だけをターゲットにして、2,000万以上のユーザの獲得を目指すからには、これまでの成長スピードが鈍化することはまったく予想していないことになります。強気ともとれる目標を掲げる理由は、競合サービスの登場がミクシィにとって脅威とはならない、と考えているからです。

問 ヤフーや楽天などもSNSを始め、競合他社がどんどん出てきています。ユーザーが移ってしまうリスクについてはどうお考えですか。

答 基本的には移りにくいと思います。ミクシィの場合、自分の友達が10人いるとすれば、10人中5~6人ぐらいは既にミクシィを使っているという世界なんです。登録して日記を書けば、いきなり5~6人が見てくれて反応をもらえるし、彼らのうちの誰かが日記を更新している。

要は友達がたくさん使っているサービスかどうかというのが重要で、それはオークションなどと同じですよ。結局、ユーザーが多くいるオークションほど、出品する人や落札する人が増えますからね。携帯電話も同じで、やっぱり一定数を超えるとみんなが使っている携帯会社の方が便利になってくるでしょう。

問 収穫逓増の法則が働くと。群雄割拠にはならないサービスなんですね。

答 まあ、そうですね。SNSは独り勝ちしやすいサービス分野だと思っています。

SNSマーケットにおいては「ネットワークの外部性」(Network Externality)が典型的に働く構造にあるので、結局は「勝者独り占め型」(A Winner Takes All)の結果に落ち着くと、笠原氏は考えているわけです。@ITにはネットワークの外部性(ネットワークの外部効果)について、次のような説明があります。

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スケベ心から始めたサービスが3,000万ドルでGoogleに買われる夢物語

2006年10月20日

先週メディアを席巻した話題が、GoogleによるYouTubeの買収でした。設立わずか2年たらずの会社が、株式交換という形にせよ、16億5,000万ドル(約1,965億円)に大化けしたのです。これに関連した話題として、Googleからの3,000万ドルでの買収の提案を断った企業が存在することを見つけました。ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の先駆けとされるFriendsterが、その会社です。情報源は、グーグルのオファーを断り、10億ドルをつかみそこねた男の話です。

Friendsterが生まれたのは2002年。NetscapeのエンジニアだったJonathan Abramsという人物が、もともとは失恋の痛手にバネにして、出会い系サービスをつくるという着想を得て始めたものだったという。

Friendsterの創業時にシードマネーの一部を提供したMark J. Pincusという人物が、「簡単にいうと、Jonathanは女の子と知り合いたかったんだ。・・・友達のアドレスブックをブラウズして、ルックスの良い女の子を見つける手段としてFriendsterを始めたと、Jonathanが言うのを聞いたことがある」とコメントしているのが面白い。

根は創業者のスケベ心にあるとはいえ、企業の目的は自分が欲しいサービスを作りたかったのが、起業の理由です。IPOや事業売却による金儲けではないと考えれば、当初の目的は極めて純粋だったわけです。

実際にサービスが始まったのは2003年3月だったが、Friendsterはその後急激にユーザー数を増やしていく。ヴァイラル(口伝え)の力にうまく乗っかったおかげで、マーケティングにはお金をまったく使わなかったにもかかわらず、ユーザー数は約半年で300万人に達した。

Time、 Esquire、Vanity Fair、 Entertainment Weekly、US Weeklyといった有力な新聞・雑誌がFriendsterのことを取り上げ、創業者のAbramsは有名なテレビのトーク番組にまでゲスト出演した(この出演後、Abramsは「Yahoo!の2人の創業者だって、まだ深夜のトーク番組に出たことはない」と自慢していたという)。

マスコミに大きく取りあげられたことにより、一躍セレブの仲間入りを果たした創業者のAbramsは、女性には不自由しない身分になりました。この点では、本来の起業の目的は達成されたのかもしれません。こうして注目を集め始めたFriendsterに対して、Googleが3,000万ドルでの買収オファーを持ちかけます。

このオファーには、3000万ドルの評価という点のほかにも、ある特別な魅力があった。それは、自分のつくったサービスが何千万もの人々の目に触れるという可能性だ(金銭面についていえば、Googleがこの後2004年に株式を公開し、その株価がわずかな間に4倍以上に跳ね上がったことから、仮にAbramsがこの時オファーを受け入れてGoogle株を手にしていれば、いまでは10億ドルを超える資産の持ち主になっている計算になるそうだ)。

当時の3,000万ドルのGoogle株式が、いまでは30倍になって10億ドルの価値があるというのは、あくまでも計算上の話です。もちろん3,000万ドルとして考えても、生まれて1年の企業につく値段としては、破格な金額であることには変わりません。いずれにせよ、Abramsはこの申し出を断ります。将来FriendsterをIPOすることによって、一攫千金を目論んだベンチャーキャピタリスト(VC)の強い働きかけがあったからです。

Kleiner Perkins Caufield & Byers(KPCB)のJohn Doerrをはじめとする、シリコンバレーのVCが、Googleへの売却を思いとどまらせるべく、「株式の一部と引き替えに資金を提供し、また援助もするから、Friendsterを数億ドルもの価値を持つ有力オンラインサービスにしていこう」とAbramsに働きかけた。

「Yahooの創業者らも AOLからのオファーを断ったから、後に(株式公開して)成功した。Microsoftのオファーを断ったGoogleにしても同様。オレたちが面倒を見るから、でっかい会社にしよう」といったところだろう。そして、Abramsのほうもあまり逡巡せずに「独自路線」を選択する決断を下した。

資金提供をしたVCは、Abramsに代わって新たなCEOをFriendsterに就任させます。しかし、新CEOは思った成果を上げられず、その後わずか12ヶ月間で3度のCEOが交代する事態を迎え、同社のマネジメントは混乱を極めます。技術面でもユーザ数の増加に伴うパフォーマンスの悪化、新機能の追加に失敗するなど、Friendsterは急速に当初の輝きを失っていきます。

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「はてブ」も数あるソーシャルブックマークの1つと考えるのは間違い?

2006年10月07日

『はてなブックマーク(はてブ)』でブックマークされた数がブログでも表示できるようになりました。情報源は、「ブックマークされた数」をブログに埋め込める機能、はてなが公開です。

はてなは2006年10月5日、任意のWebサイトやブログに、それが「はてなブックマーク」でどの程度ブックマークされているか(被ブックマーク数)を表示する「はてなブックマークカウンター」を公開したと発表した。指定されたHTMLソースを自分のWebサイトやブログに貼り付ければ、被ブックマーク数がカウンターのように画像で表示される。はてな以外のWebサイトやブログにも埋め込める。

はてなブックマークは、同社が提供するソーシャルブックマークサービス。ユーザーが注目しているWebページやブログの記事を登録し、ユーザー間で共有可能にする。多くのユーザーがブックマークしている記事はそれだけ注目度が高いと言えるため、被ブックマーク数はWebサイトやブログの人気を測る指標の1つとなっている。

この記事を読んで、また新しい人気ランキングの1つが始まったのか、程度の感想を持ちました。ちなみに私はコアなはてなユーザではありません。しかし、中には「はてブ」には特別の思い入れ、あるいは一種の権威を感じている人も多いようです。ジャーナリストの佐々木俊尚氏もその1人です。情報源は、検索エンジンが「ユーザーのその日の気分」を知る方法(中)です。

はてなブックマークは当初、技術者を中心にしたネット業界の人たちによって利用された。だがはてなの知名度が上がり、それに応じてはてなブックマークの人気が高まっていったのに従って、利用者も増えていく。ブックマークを行う母集団が大きくなっていったのだ。この母集団の増加は、果たして集合知をより良くすることに役立つのか、それとも衆愚化してしまうのか?――という疑問は、いまやWeb2.0の世界の最もホット、かつ重要なテーマになりつつあるように思われる。(中略)

結局のところ、はてなブックマークが持っていた価値というのは、「ネット業界の狭い世界の中の人たちがブックマークしていた」ということだったように思える。つまりは一般のネットユーザーとは異なる狭いコミュニティーの中から集合知を生み出していたわけで、だからこそ一般のニュースサイトは異なる貴重なブックマークを抽出できたのだ。だから、はてなブックマークのユーザーが増えて母集団が増えて大衆化していくと、一般ニュースサイトと同じようなブックマークが抽出されるようになるのは、当然の帰結である。言い換えれば、はてなブックマークがロングテールからショートヘッドへと転換してしまったということなのだ。

はてなを先進的なコミュニティのツールと考えてきた古くからのユーザが、「はてブ」の権威が参加者の増加によって希薄化したと懸念するのは、十分に理解できます。SNS人気化の背景には、こうしたコミュニティ感の希薄化を不満を感じた人々が存在するのも、また事実でしょう。

はてなユーザの増加がその価値の低下を招いているといった、いわゆる衆愚化の問題を、当のはてなはどう考えているのでしょうか? その回答のヒントになりそうな記事を見つけました。週刊東洋経済「IT経営者が語る私のお気に入りの3冊」(2006年8月12-19ページ)の中で、はてな社長の近藤淳也氏が1番目に紹介している本は、極めて象徴的です。

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日本ではテレビ局の天敵となってしまったYouTubeの「ちょっといい話」

2006年08月18日

仕事が楽な割には高給をもらっていると羨ましがられることの多いテレビ局の社員の中で、今年に入って急に忙しくなった人たちがいます。ネット上の違法投稿、出品をチェックするライツ管理部門の社員です。彼らは一日中パソコン画面を睨む作業を強いられるため、目の疲労と腰痛を訴えています。情報源は、『TV局大わらわ――競売サイトに違法コピー』(日経産業新聞 2006年8月17日 16面)です。

出社してすぐにパソコン画面に向かうと、検索サイトで人気番組やアナウンサーの名前を入力。リンク先を丹念にたどる。視聴者からの情報提供がメールで多数寄せられており、この確認作業も欠かせない。

行き着く先の大半はヤフーの競売サイト「Yahoo!オークション」か、米国の映像投稿サイト「YouTube」。著作・著作隣接権侵害が最も横行する現場だ。

(YouTubeの場合は)愉快犯的な投稿が多いため、DVD違法販売のような金銭的な直接被害はないが、出演者や広告主からの苦情が想定され、野放しにはできない状況。しかも1日当たりの投稿件数が6万本を超すユーチューブの2割以上は日本のテレビ番組からの権利侵害映像とみられている。

放送局の担当者は違法映像のリストを作成し、サイト運営者にメールで通報する。「毎日の繰り返しで信頼関係ができている」(テレビ朝日ライツ推進部の菊池満士担当副部長)ため、すぐに問題の出品・投稿は削除されるが、対応できているのは氷山の一角だ。

日本ではマイナス面が目立ってきたYouTubeですが、使い方さえ誤らなければ、ほのぼのとしたエピソードを提供してくれる可能性もあります。情報源は、YouTubeで人気の“おじいちゃんビデオ”です。

人気のオンラインホームビデオサイトYouTubeに、意外なスターが現れた――英国の70代のやもめ男性だ。彼の慎ましく穏やかな話しぶりが、若者が集まるWebサイトでユーザーの心をつかんだのだ。

ピーターさんは1週間ほど前、自分が生まれた年にちなんだ「geriatric1927」というユーザー名で最初のビデオをYouTubeに投稿した。彼はこれに「初めての挑戦」というタイトルを付けた。

「老人の愚痴と不平」と書かれた画面とブルースで始まるこのビデオクリップの中で、ピーターさんは自分がどういう経緯でYouTubeに夢中になったのかを話している。

「YouTubeはあなたがた若者たちが作った素晴らしいビデオを見られるすてきな場所だ。そこで自分でもやってみようと思った」とピーターさんは花柄の壁紙と家族の写真を背景に座って話している。

これがその「first try」と名付けらた最初の投稿です。

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YouTubeで見つけた世界中の人間が理解できるニセCMと本物CM

2006年08月15日

ソフトバンクの孫正義社長は、2006年度第1四半期の決算発表会見で、携帯電話事業の説明に多くの時間を割きました。中でも、ソフトバンクブランドで投入する新端末の開発には、自ら陣頭指揮を執る熱の入れようです。情報源は、朝から晩まで携帯のことで頭がいっぱいだ」──ソフトバンク孫社長です。

孫氏は「端末開発会議には、自ら先頭を切って参加している」といい、秋以降には「エキサイティングで魅力ある端末が品ぞろえとして入ってくる」と期待を持たせた。なお、新しい端末は「早めにその内容を公表するつもりはないが、公表したらあまりお客様をお待たせしないよう、早いタイミングで端末が手に入るように準備している」という。発表からそれほど間をおかずに端末をリリースするようだ。

端末の機能については、今後フルブラウザを標準搭載していくことなどが明らかにされているほか、各種サービス名がYahoo!やSoftbankの名を冠したものに変更されることなどがわかっているが、多くは謎に包まれたままだ。

果たして、一時噂となった iPod ケータイは、本当に登場するのでしょうか? 実はケータイに iPod 機能を搭載するのではなく、iPod に電話機能を搭載した「iPhone」がアップルから一足早く発売される予定です。これがそのCMです。



もちろんこれは冗談で、例によって熱烈なアップル・ファンが作った動画が、YouTubeにアップされていたものです。

YouTubeに関しては、日本人の特殊な使い方に疑問を呈するといった内容の記事を、以前に投稿しました(YouTube で我が物顔で振る舞う日本人に求められる大人の節度)。私と同じような懸念を抱いて、YouTubeが日本のユーザを締め出すのではないか、と心配した人も少ないないようです(YouTubeはいつまで日本人を許してくれるんだろう)。

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YouTube で我が物顔で振る舞う日本人に求められる大人の節度

2006年08月05日

最近はネットで話題になっていることは、YouTubeを見ればわかります。もちろん、何らかの映像がある話題に限りますが。ここ数日間で日本からのコンテンツで急に増えたのは、ボクシングの亀田興毅に関する映像です。過去のインタビューや問題のタイトルマッチの映像も見ることができます。中でも、1ラウンドのKOシーンや11ラウンドのヘロヘロになっているテレビ映像のクリップが、人気があるようです。

亀田がらみの映像は、もちろんテレビ局の許可を得た上でアップロードしているわけではありません。このような無許可映像が増えてきたため、著作権者のテレビ局側から要請に応じて、YouTube側も速やかに無許可コンテンツは削除するようになっています。実際には、削除してもまた別の誰かがアップするという「イタチごっこ」になっているケースが多いようですが。

それでは、なぜ著作権を持つTBSは試合映像の削除を、YouTubeに申請しないのでしょうか? 現在、不可解な判定の元凶としてTBSを名指しする声が、ネットで渦巻いています(ネットがTBSをKO 亀田疑惑判定で掲示板に「抗議しろ!」)。渦中のTBSが画像を削除する挙に出れば、火に油を注ぐ結果を招くことは明らかなので、手を打てないのだと想像できます。もし、今回の判定結果が公正なものであれば、TBSも正々堂々と対策を打てたことでしょう。自らが蒔いた種とはいえ、因果な結果です。

それでは、正当な著作権を持っている企業がすべてYouTubeを敵視して、不法コンテンツの削除を要請するものなのでしょうか? 中には、「削除しない」よう正反対の要請をする企業も存在します。情報源は、「ファンムービーは削除するな」――LucasfilmがYouTubeに要請です。

YouTubeに掲載されていたスター・ウォーズ関連のファンムービーやパロディー動画が削除された問題で、米Lucasfilmの公式ブログが「不当に削除されたコンテンツをすべて戻すよう」要請したことを明らかにした。

「Lucas Online」ブログによれば、Lucasfilmはファンが作成したスター・ウォーズの偽物動画やパロディーがYouTubeから削除されているという報告を受けた。ファンコミュニティーに対し、これはLucasfilmからの要請に基づいたものではないと説明している。

これは、starwars.comのサイトから許諾なしで素材を使った映像を削除するようにとの要請を誤解したものだろうと同ブログは推測している。

このブログのコメント欄では、実際に自分のファンムービーがYouTubeから削除されたという投稿者が「Lucasfilmのファンに対する姿勢には再度感銘した」と再掲載されたことに感謝の意を表明している。

Lucasfilmは著作権を盾にして、ファンが作った映像を排除しようと考えてはいません。ファンとの間で良好な関係が築かれているのが、スター・ウォーズの息の長い人気の秘密だと思います。Lucasfilmの大人の対応は、賞賛されるべきでしょう。

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