どこまで本気? テンポスバスターズ「社長のイス争奪バトル」
2007年10月17日
厨房機器販売のベンチャー企業テンポスバスターズは、10月から半年間をかけて、次期社長の座を競う社内コンテスト「社長のイス争奪バトル」を実施します。「FA制」や「ドラフト制」などを採用し、ユニークな人材登用方針で有名な同社にとっても、最大の人事イベントとなります。情報源は、『社長立候補者が所信表明、テンポス、29-59歳の10人』(日経産業新聞 2007年10月16日 29面)です。
ジャスダック上場のテンポスバスターズはこのほど次期社長の座を競う社長コンテスト「社長のイス争奪バトル」の出陣式を開き、立候補者10人が今後半年間の取り組みなどについて所信表明した。創業者の森下篤史社長は出馬せず、取締役の立場で来春からグループ事業の拡大に当たる。
2003年秋の第1回に続き今回が2回目。立候補者は店舗統括担当の29歳のスーパーバイザー(SV)から59歳の取締役まで年代も多彩。大型トラックを運転し商品を集める平林敬子SVなど、女性二人も立候補した。候補者の阿部将志SVは「厨房機器販売事業の営業利益率を5年後に10%にし、従業員の給料を倍増させる」と意気込みを語った。
最大の評価項目は「断固やる」という強い意志があるかで、200点満点のうち128点を占める。立候補者中最年長の柏野建人取締役は「全店員が顧客と5回以上のキャッチボールトークができるようにする」などの必達目標を掲げ、「半年掛けて全店員と直接話し、考え方を浸透させる」と強調した。
このほか「人が好き」「ひねくれない、いばらない」などの評価点数も加味し、来年3月まで社長の資質を競う。
森下社長は出陣式で「既存の厨房機器販売事業はノウハウも体制も整ったので私でなくても運営できる」と、退陣を正式表明した。次期社長が決まった後は取締役に退き、連結対象外企業も含めたグループ売上高を現在の7倍の700億円規模に育てる方針。飲食店テナントあっせんの不動産会社を月内に買収する計画も明らかにした。
記事では4年ぶり2回目の「社長のイス争奪バトル」となっていますが、同社では本来2年毎に開催する予定でした。2003年に開いた第1回コンテストでは森下社長のほか7人の幹部が参戦し、森下社長が勝利しました。2年後の2005年には幹部の参戦を募ったのですが、「優勝しても社長職を引き受けられる自信がない」との声が多くて、結局中止することになりました(テンポスバスターズが鳴り物入りで始めた社長コンテストを早くも中止)。現社長の森下氏が参戦しない今回のコンテストが、後継社長を選ぶ実質的には初めての試みと言っていいのではないでしょうか。
社長の評価項目の詳細が知りたくて、同社サイトの「人事制度」のところを覗いて見ました。残念ながら、社長コンテストに関する公開情報はありません。その代わりに見つけたのがこれです。

週刊東洋経済 2004年6月12日号
虚妄の成果主義―日本型年功制復活のススメ: 高橋 伸夫 (著)